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2017/3/9

内田洋行、群馬県前橋市の全小中学校71校で、「校内無線LAN環境」を一斉整備
〜3万人のタブレット活用を見据えたICT環境と、災害時利用Wi-Fiを実現〜

株式会社内田洋行(本社:東京都中央区 代表取締役社長:大久保昇、以下内田洋行)は、1990年代よりICTを活用した教育に先導的に取り組む前橋市教育委員会(佐藤博之教育長)にて、市内の小中学校および特別支援学校の全71校への校内無線LAN構築を実施したほか、指導者用タブレットPCや指導者用デジタル教科書のコンテンツ配信、ヘルプデスク等の一斉整備を実施したことを発表いたします。尚、この校内無線LAN環境は、文部科学省の掲げる「2020年までに1人1台の情報端末を導入した教育環境の実現」を見据えるとともに、学校を中心とした防災拠点づくりにも活用されます。


前橋市立城南小学校 無線LANでデジタル教材を使った授業の様子

■“思わず身を乗り出したくなる授業”に向けた前橋市のICT環境整備への取組

前橋市教育委員会は「県都前橋 教育のまち」をスローガンに掲げ、「多様な人と協働しながら、主体的・創造的に活動する子ども」を育てる教育を推進しています。特に、1997(平成9)年から各学校の教室に有線LANを整備してインターネットを授業に取り入れるなど、ICTを活用した教育を先導的に推進しています。

●子どもたちの「本物ってすごい」「できたぞ」「なるほど!こんな方法もいいな」を育む

前橋市教育委員会と前橋市の各学校では、ICTを活用した教育で目指す子ども像を「驚きや感動、できる喜びなどを味わいながら、一人でじっくりと考えたり、他者と協働したりしながら学習することを通して、自ら考え、適切に判断し、表現することのできる力を身に付けた子ども」と考え、さまざまな取組を進めてきました。そのために、子どもたちに「本物ってすごい」「できたぞ」「なるほど!こんな方法もいいな」といった気持ちが芽生える“思わず身を乗り出したくなる授業”を、教職員の方々が自らデザインし、その実現のために、画像や動画などのデジタル教材の活用や、子どものノートの拡大投影などでICTの活用を工夫したり、実践を通じて蓄積されたノウハウを教職員同士で共有したりしてきました。
また、2015年には、市立城南小学校および鎌倉中学校のモデル校2校で、整備済みの校内無線LAN、児童生徒用タブレットPC40台に加え、指導者用タブレットPCなどを整備し、授業でのその有効性を検証してきました。
こうした背景から、“思わず身を乗り出したくなる授業”を拡げる基盤整備として、全71校の大規模にわたる無線LAN環境整備が実施されました。

■全71校に一斉整備されたICT環境

全71校へのICT環境整備は、全国の学校現場への豊富な導入実績をもつ内田洋行と、高度な無線LAN構築技術をもつ三井情報株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長:齋藤正記、以下 MKI)が協力して行いました。

  1. (1)1人1台の情報端末導入を見据えた校内無線LAN環境の導入(アクセスポイント(以下AP)接続端末数最大30,000台)を想定した環境整備

    校内無線LANの整備にあたっては、前橋市の総児童・生徒数25,667人(平成28年5月1日現在)が将来的に1人1台のタブレットを活用できる環境も想定し、学校教育現場に適した校内無線LAN構築を行なっています。主な特長は以下の通りです。

    1. ①児童・生徒の全校一斉アクセスに対応した校内無線LAN設計

      例えば、デジタル教科書のネットワーク配信を平時の授業で使用する場合は、児童・生徒が各クラスで同時に一斉アクセスする可能性があり、ネットワークへの大きな負荷が想定されます。そのため、電波状態に応じて個々のAPの電波強度を調節し干渉を抑えるなど、突発的な処理に対応する制御環境を構築しています。

    2. ②1人1台の情報端末配備に備えた検証の実施

      無線LAN機器の通信スペックは理論値で表記されていることが一般的ですが、その実効値は導入環境によって異なる可能性があります。また、さまざまなICT機器・システムの組み合わせによっては想定外の現象が発生する可能性もあります。そのため、導入予定の機器の各種性能試験に加えて、APに対して1台につき通常時40台(一部機器の故障時には隣接するAPがカバーすることを想定して80台)の情報端末の一斉接続を想定した厳正な試験を行い、その検証をクリアした機器を選定しています。

    3. ③インターネットセキュリティ対策

      児童・生徒が利用するタブレット端末は、校内無線LANを通じてインターネット接続されるため、重厚なセキュリティ対策を実施するとともに、本整備では、児童生徒の成績などの校務データを扱う有線LAN環境と明確に分離しています。外部からの侵入等に対しても強固なセキュリティを確保した無線LAN設計で構築しています。
      ※無線LANセキュリティ対策は、データの暗号化方式としてAES(Advanced Encryption Standard)を採用し、IEEE 802.1X認証で、APに接続するユーザーを識別し不正侵入を防いでいます。

  2. (2)デジタル教科書、タブレットPCの稼働履歴情報などによる活用推進

    今回の整備では、実物投影機やデジタルテレビを設置するとともに、内田洋行のコンテンツ配信システム「EduMall(エデュモール)」を採用しています。教員、児童・生徒のタブレットPCでデジタルコンテンツを活用できる環境となるほか、学習時間や教科書の稼働率などの履歴情報を取得できるため、そのデータを活用の推進にも利用しています。

  3. (3)災害時の防災拠点を想定したWi-Fi環境(AP 1,156箇所)

    前橋市では69の小中学校が災害発生時に指定避難所となることから、本整備では前橋市教育委員会が全国に先駆けて、災害時に避難してきた住民に無線LANを開放し、インターネットやSNS等を安定的に利用できる環境を整備いたしました。平時には停止させている災害無線LANを、発災時には簡易な操作で一斉に起動できるしくみとなっています。また、サーバへのアクセスの制限やフィルタリングの無効化などを同時に行えるため、通常は利用を制限されているSNS(Facebook,Twitter,等)も災害時には速やかに活用することができます。

■前橋市教育委員会からのメッセージ

本整備について、前橋市教育委員会教育長 佐藤博之氏、前橋市教育委員会事務局指導担当次長 塩崎政江氏、同指導主事 黛正人氏、同指導主事 今泉洋一氏は、次のように述べています。


前橋市教育委員会教育長 佐藤 博之 様


前橋市教育委員会事務局 指導担当次長 塩崎 政江 様


前橋市教育委員会事務局 学校教育課指導係 指導主事
左)黛 正人 様   右)今泉 洋一 様

前橋市では、1990年代から、学校現場の教職員が一丸となってICTを活用した教育に取り組んできた歴史もあり、先生方それぞれがICTの授業活用を工夫する文化があります。その工夫とは、授業の質を高めるということにほかなりません。
例えば「わかりやすく写真を大きく見せてあげたい」「インパクトのある映像を出し、意欲につながる驚きや疑問を与えたい」「意見を述べやすい学習環境をつくってあげたい」「学習の流れを把握し、振り返りがしっかりとできるよう、板書とICTによる提示を組み合わせたい」といった、学ぶ場での様々な工夫です。こうした工夫は授業づくりの基本と深く関わってきますが、前橋市では経験豊かなベテランの先生がその基本を伝え、ICTを自在に使える若手の先生はそのアイデアを伝えるというように、様々な立場の教職員が一体となってICTを活用した教育を考えてきた結果、文化として広まったのだと思います。その一方で、これからの時代は子どもたちにも、日々進化するICT環境の中で能力を発揮することが求められてきます。ICTに使われるのではなく、使いこなせるようにならなくてはなりません。
こうしたことから、前橋市では、ICTを有効活用できる学習環境づくりを加速させてきました。このたびの整備では「いつでも、簡単に、すばやく」先生や子どもたちが情報をやり取りできる環境の常設化に重点をおいて、校内無線LAN、指導者用タブレットPC、デジタルコンテンツなどの整備を行なっています。前橋市では、将来の子どもたちが、知的好奇心や知的欲求を高めることのできる“思わず身を乗り出したくなる授業”の実現に向けて、ICTを活用した教育を推進してまいります。

■内田洋行の教育への取り組み

1910年(明治43年)創業。教育・オフィス・情報の3分野を事業の柱とする。教育分野では、戦後まもない昭和23年より理化学機器を中心に学校教材販売を行いトップブランドに。1980年代には業界に先駆けて学校教育情報化を推進。2000年に入り、ネットワークによる教材コンテンツ配信事業「EduMall(エデュモール)」など新ビジネスを立ち上げ、現在は280自治体・4400校への導入を行っております。教育総合研究所を設置し、省庁から学校現場まで幅広く協同で教育研究を進めており、総務省「フューチャースクール推進事業(2010)」への参画、文科省「学びのイノベーション(2013)」の受託、東京都荒川区や滋賀県草津市への1人1台端末導入など先端的な事例の構築を行っております。さらに、一斉学習や協働学習、プロジェクト型学習等の各場面で効果的なICT環境を実践的に検証する「フューチャークラスルーム」を、東京本社、大阪支店に設置。教育関係者との実証研究を進めています。「フューチャークラスルーム」は、2012年に商標を取得。

【このリリースのお問い合わせ先】

株式会社内田洋行
広報部 佐藤将一郎・深澤琴絵
TEL.03(3555)4072 FAX.03(3555)4620