HOME > U+(ユープラス) > masaの介護・福祉よもやま話  > 第20回 大きな愛になりたい。

U+(ユープラス)

U+のTOPへ

mssaの介護・福祉よもやま話

コラムニストの一覧に戻る

第20回 大きな愛になりたい。

2013/04/01

2年前のあの日から、3月という月は日本人にとって特別な月になったと思います。そして3月11日という日はすべての日本人が祈りを捧げる日だと思います。祈りの向かう先は、もしかしたら知らない誰かかもしれませんが、この国を襲った未曾有の大震災で命を落とされた人々に思いを馳せることで、忘れてはならない記憶をもう一度胸に刻んでおきたいと思います。

私たちは、多くの犠牲者が出た国で暮らしています。そこで生かされているものとしての何らかの使命があると思います。あの震災で失われた多くのかけがえのない命。私たちは亡くなられたそれらの人々が、生まれ変わって来るときに、再びこの国に生まれたいと思えるような日本を作っていく使命を与えられているのではないかと思います。そのために出来ることは必ずあると信じたいです。それは我々の出来る範囲で、周囲の人々に愛情を注ぎ続けることだと思います。人として人を敬い、人として人を愛し、人として人を思いやり、すべての人々が、つましくても幸福な暮らしを送ることができる日本を作っていくことだと思います。そのために自分で出来ることを続けることが大事なのではないでしょうか。小さなことを大きな愛情をもって続けていくことが大事なのではないでしょうか。

東日本大震災が発生した平成23年3月11日は金曜日でした。地震が起こった時間は、午後2時46分18.1秒です。津波の発生は地域によって多少時間が異なりますが、地震発生から約1時間後というところでしょう。平日のその時間帯には、私たちと同じように介護サービスを行いながら、瓦礫に埋もれ、波に飲まれて命を失った方々もいます。懸命に利用者を守ろうとして命を落とした方々もたくさんおられます。介護サービスの現場で命を落としていった利用者の方々もたくさんおられるでしょう。それらの人々がやりたかったこと、やり残したことを、我々は替って実現しなければならないと思います。生きている限りできることがあるはずです。

私たちの職業は、人に愛情を注ぐことで成立する素晴らしい仕事です。人間として普通に人を愛しながら、普通に関わるだけで誰かの心に咲く赤い花になれる職業です。そのことに誇りを持つことができる仕事なのです。せっかくそういう素敵な職業についているのだから、その職業に愛情を持って関わることだけで、新しい日本を作る力の一つになれるはずです。そのことを決して忘れず、本当の意味で、人を愛し、人を幸せにする社会福祉援助や介護サービスを作り上げていきましょう。天国で私たちを見守っている、志半ばで命を落とされた仲間たちに、胸を張って語ることができるサービスを作り上げていきましょう。

みんなで力を合わせて。みんなで心を合わせて。この国にたくさんの『誰かにとっての赤い花』を咲かせていきましょう。

上記のコラム購読のご希望の方は、右記の登録ボタンよりお申込みください。

登録はこちらから