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プレスリリース

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2011/11/30

内田洋行、学校向けに「ウチダ教育クラウドサービス」を開発
〜内田洋行本社ビルに「フューチャークラスルーム(東京)」を開設〜

株式会社内田洋行(本社:東京都中央区、代表取締役社長:柏原 孝)は、授業支援サービスや校務支援サービスをクラウドコンピューティングで一元化して提供する「ウチダ教育クラウドサービス」を開発し、教育委員会や小中学校、家庭、地域を結ぶサービスとして平成24年1月末より提供開始致します。

内田洋行では、小学校から大学までの教育機関に対して、教育支援システムや教職員の学校業務支援システム(校務支援システム)など、ICTを活用した多くのサービスやサポートメニューをご提供してまいりました。「ウチダ教育クラウドサービス」は、これら導入実績の豊富な学校向けオリジナルソリューションを、いつでもどこでも活用できるセキュアな環境の下で一元的なサービスとしてご提供することにより、学校での「わかる授業の実現」や「校務の効率化による子どもと向き合う時間の増大」が図られることを目指すものです。

また、あわせて、平成22年12月に内田洋行大阪支店(大阪府大阪市)でオープンした「フューチャークラスルーム」を、内田洋行新川本社ビル(東京都中央区)にも設置し、平成23年12月1日よりオープンいたします。1人1台の情報端末や電子黒板、クラウドサービスを活用し、多様な授業を実施できる教室環境を構築するとともに、学校関係者や企業・研究機関とご一緒に新しい授業スタイルの研究開発・実証実験を行える場所を提供してまいります。

教育の情報化の動向

政府は、新成長戦略(平成22年6月18日閣議決定)において、「子ども同士が教え合い、学び合う『協働教育』の実現など、教育現場における情報通信技術の利活用によるサービスの質の改善や利便性の向上を全国民が享受できるようにする」と掲げ、日本の成長戦略の一つとして教育の情報化を位置づけています。また、政府IT戦略本部が定めた「新たな情報通信技術戦略工程表」の中では、2020年までに「児童生徒1人1台の情報端末の整備」や、「デジタル教科書・教材の導入」等が計画されています。

これを受けて総務省では、平成22年より小中学校における児童生徒1人1台の情報端末の整備を通じた各種実証実験を行う「フューチャースクール推進事業」が実施され、並行して文部科学省では、授業での「デジタル教科書・教材」の開発・活用手法の研究等を行う「学びのイノベーション事業」が実施されています。

また、平成23年度に小学校で、平成24年度からは中学校で、新学習指導要領が施行され、教科・領域を問わず授業で積極的にICTを活用することが求められていることから、教科書に準拠したデジタル教材(デジタル教科書)の導入も進みだしました。

学校と地域における課題

このように、学校環境のICT化が求められてそれが進む一方で、学校現場では様々な課題も生じています。

学校の授業支援では、教育用コンピュータや電子黒板、プロジェクターなどのハードウェアが急速に整備されたものの、教育用コンテンツやアプリケーションがまだ不足していること、また、ICTを活用する際に、システムトラブルへの対応や授業用のコンテンツ制作業務などで教員に大きな負担もかかっていることから、ICTサポートの充実が求められています。

校務支援においては、児童生徒と向き合う時間を増やしてきめ細やかな指導を図るために、成績処理や出欠管理などの校務処理業務に関して、コンピュータを活用し効率化を図ることが求められていますが、校務システムの普及や導入後のセキュリティ対策、日常的なサポート体制の充実という点において、まだ発展途上にあります。

また、学校が地域の情報発信拠点としての役割を果たすべく、学校と家庭(保護者)とを結ぶ「情報掲示板」や「緊急連絡網」などの情報コミュニケーション基盤を整備することへの関心が高まっており、加えて、学校と地域の総合的な情報システム管理・運営の観点から防災への対応や地域の中での連携強化のほか、情報システム関連の運営費削減などが期待されています。

「ウチダ教育クラウドサービス」の概要

<「ウチダ教育クラウドサービス」の特長>
これまで内田洋行では、学校や地域のICT化を進めてまいりましたが、中でも、「教育用デジタルコンテンツ配信サービス」「校務支援システム」「学校用ヘルプデスクサービス」「行政文書管理システム」など、学校の実情に応じた独自の授業支援システムや校務支援システムを開発してご提供をしてまいりました。その上で、近年の学校と地域の抱える課題の変化と技術革新に対応し、さらなるサービス向上を図るため、クラウドコンピューティング技術による「ウチダ教育クラウドサービス」を開発するものです。

平成24年1月からの「ウチダ教育クラウドサービス」第一段階において、内田洋行オリジナルの授業支援システムや校務支援システム等を、学校ごとに、月額契約でご利用いただけるサービス形態をご用意いたします。また、小中学校や地域・家庭から、利用申請された各種サービスを「ウチダ教育クラウドサービス」のポータルサイトからご利用いただけるようにいたします。

これにより、「いつでも どこでも」サービスをセキュアな環境で利用でき、アプリケーションのバージョンアップやサポートを一元化することで利便性の向上やトラブル対応の逓減を図り、月額使用料でのサービス利用への変更によってお求めやすさの向上を図ります。

さらには、第二段階として、他のサービスベンダーの提供するソリューションも提供できるよう連携をはかること、第三段階として、新たなソリューション開発を行うこと、これらの計画を進めることで、学校と家庭、地域など広範囲でサービスを利用いただくソリューション連携の拡大を行ってまいります。

「ウチダ教育クラウドサービス」によって、「学校と学校」「学校と行政」「学校と地域」をつなげる、新たな教育、新たな地域交流のためのご支援を行います。

「ウチダ教育クラウドサービス」イメージ図

<「ウチダ教育クラウドサービス」の主なサービスメニュー>
第一段階として、クラウドサービスに移行する内田洋行のオリジナルソリューション(サービス)は以下のとおりです。

(1)授業支援サービス

  • 教育用デジタルコンテンツ配信サービス「Edumall」
  • 英語学習用e-Learning教材配信サービス「ATR CALL BRIX」
(2)校務支援サービス
  • 教職員用ポータル・グループウェア「デジタル職員室」
  • 校務支援システム「デジタル校務」
  • 学校ホームページ作成支援システム「Open School CMS」
(3)サービス & サポート
  • 学校向け運用支援「学校ヘルプデスクサービス」
  • 学校・自治体向けIT資産管理サービス「ASSETBASE(アセットベース)PCスキャン」
    (第5回ASP・SaaS・クラウドアワード2011『ベストイノベーション賞』受賞)
(4)地方行政向け業務管理システム
  • 文書管理等の業務管理システム「e-ActiveStaffシリーズ」

なお、第二段階として、内田洋行グループ、または内田洋行と提携するコンテンツ、サービスベンダーにより提供される各種サービスを、内田洋行が運営する「ウチダ教育クラウドモール」を通じまして、教育委員会、小中学校、地域住民に提供いたします。また、これらのサービスは今後随時追加していく予定です。

「ウチダ教育クラウドサービス」教員用ポータル画面イメージ

<サービス提供について>
■サービス提供時期
平成24年1月末(予定)
■サービス提供価格(例)
デジタル職員室クラウドサービス(教員ポータル+学校間情報連携)
月40,000円/1校 〜(1自治体10校/5年導入した場合)
■販売展開
平成28年度までに 200自治体、累計100億円の売上を見込む。

内田洋行本社ビル「フューチャークラスルーム(東京)」について

このたび、内田洋行では本社ビルにて「フューチャークラスルーム(東京)」を開設いたします。

内田洋行では、昨年2010年12月に、「フューチャークラスルーム(大阪)」を開設し、多くの教育関係者のみなさまからご好評をいただいております。

これは、各種実証研究等を通じて得られた知見を基に、未来の学校のあり方をモデルとして構築し、幅広い教育関係者の皆様とともに、一斉学習や協働学習、プロジェクト型学習等の各場面での効果的なICT環境を体感し、実践的に検証することにより、「新しい教育、新しい学習のスタイル」を創り出していくことを目的とした試みです。

今回、本社ビルを一部リニューアルし、大阪でご好評をいただいた「フューチャークラスルーム」を東京本社にも設けることで、これまで以上の規模での教育研究を進めてまいります。

タブレット端末、電子黒板、「デジタル教科書」、「デジタルコンテンツ」、「クラウドサービス」の活用による新しい教育方法などの研究を行う他、大学や企業における情報活用の場はいかにあるべきか、新たな環境構築の実証研究を図ります。特に、東京・大阪・札幌等と中継しての「遠隔教育」「協働学習」「プロジェクト学習」など、これからの教育に求められる新しい教育スタイルの研究を行ってまいります。

■所在地
東京都中央区新川2-4-7
■お問合せ
0120-077-266(平日9:00-17:00迄)
■ご利用対象
弊社との協働研究等をご要望の教育関係機関等

内田洋行の教育への取り組みについて

1910年(明治43年)創業。2010年に創業100周年を迎えた。教育・オフィス・情報の3分野を事業の柱とする。教育分野では、戦後まもない昭和23年より理化学機器を中心に学校教材販売を行いトップブランドに。1980年代には業界に先駆けて学校教育情報化を推進。2000年に入り、パソコン教室で行える語学演習装置「PC@LL(ピーシーアットエルエル)」や、ネットワークによるコンテンツ配信事業「EduMall(エデュモール)」など新ビジネスを立ち上げる一方、教育総合研究所を設置し、省庁から学校現場まで幅広く協同で教育研究を進め、学校教員向けコミュニティサイト「学びの場.com」(会員数約50,000人)も運営する。近年、ICT・デザイン・コンテンツを融合する「ユビキタス・プレイス®」の場づくりの知見から、一斉学習や協働学習、プロジェクト型学習等の各場面で効果的なICT環境を実践的に検証する「フューチャークラスルーム」を設置、教育関係者との実証実験を進めている。

【このリリースのお問い合わせ先】

株式会社内田洋行 広報課:佐藤将一郎・山本国央
TEL.03(3555)4072 FAX.03(3555)4620