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自治体IT革命の今日、明日
第129回 国民ID制度と社会保障と税に関わる番号制度、その4『マイポータル』

2011/09/05

「情報連携」の仕組み・機能などについて。国民・市民はマイポータルからどんな行政サービスを受けられるのでしょうか?また、情報保有機関としての地方自治体は、いかなる準備が必要なのでしょうか?

(前回より)
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○国民ID制度とは
○『情報連携基盤』の4つの機能
1.認証連携機能
2.番号連携機能
3.情報連携機能
4.アクセスログ管理機能
○「マイポータル」4つの機能
1.自己情報・アクセスログの閲覧、
2.ワンストップ申請、
3.各種証明書の取得、
4.プッシュ型情報などの利用
○情報保有機関である各地方自治体にあっては
1.事前準備・作業
1.「符号(リンクコード)」と「「(既存)住民コード(利用番号)」+「番号」+4情報」対応テーブル(DB)を作成。 ・・・ 共通基盤の一機能として追加すべきでしょう。
2.対象業務
3.業務毎の連携データ項目
を決める必要があります。全国共通にする内容ですから総務省の役割と思われます。
例えば、2.対象業務は、a住民税(個人)、b住民税(法人)、c固定資産税、d国民保険税と介護保険料、e軽自動車税などでしょう。
3.業務毎の連携データ項目は、a〜eの各税務の証明書の項目となります。調定(課税)&収納関連証明書項目です。さらにはc固定資産税は一筆&一棟ごとの証明書(名寄台帳や公課証明など)項目も考えられます。
2.マイポータル利用時の必須事項
平成26年06月、「番号」(ICカード含む)交付予定!
1.「ICカード」の記録項目
 1.番号
 2.住基コード、4情報(氏名、性別、生年月日、住所)
 3.公的個人認証関連(公開鍵暗号方式)
 ・電子署名 “署名シリアル番号、有効期限、4情報、認証者(知事)、公開鍵、・・・”
       + 秘密鍵、・・・
 ・電子認証 “認証シリアル番号、有効期限、4情報、認証者(知事)、公開鍵、・・・”
       + 秘密鍵、・・・
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(以上)

○『マイポータル』取得の手続き、ログインの手続きなどについて。
1.利用者フォルダー取得(初回のみ)時の処理イメージ(参考1 参照)
 利用者のフォルダーと利用者符号(リンクコード)Pの紐付けをする処理です。
 利用者の操作は、4ステップです!

<利用者>
1.ICカードをリーダーにセットし、パスワードを入力
2.署名用の電子証明書を付して、利用者フォルダ取得の電子申請を「マイポータル」に対し行う。
<マイポータル>
3.認証局に対し署名用電子証明書の有効性を確認
4.署名検証 ・・・ 公開鍵暗号方式
5.利用者フォルダーの生成
6.署名用電子証明書の4情報と突合
7.4情報提示し、符号(リンクコード)Pを「情報連携基盤」に要求する。
<情報連携基盤>
8.4情報を提示し、IDコードを「IDコード付番機関」に要求する。
<IDコード付番機関 <−> 住基ネット運用機関(LASDEC)>
9.住基コードから可逆暗号処理にてIDコードを生成し、「情報連携基盤」へ提供
<情報連携基盤>
10.《IDコード+マイポータルの識別子》から可逆暗号処理により、符号(リンクコード)Pを生成する。
11.「マイポータル」へ符号(リンクコード)Pを提供
<マイポータル>
12.利用者フォルダーと符号(リンクコード)Pを紐付ける。
13.利用者へ“フォルダー取得完了”のメッセージを送付し、手続きを完了する。
<利用者>
14.次回ログイン時の“認証用電子証明書”のパスワードを入力

2.利用者ログイン時の処理イメージ(参考2 参照)
 4つのサービスを受けるため、利用者のフォルダーにログインする処理です。
 利用者の操作は3ステップです!

<利用者>
1.ICカードをリーダーにセットし、パスワードを入力
2.認証用の電子証明書を付して、「マイポータル」に対しログインを行う。
<マイポータル>
3.「認証局」に対し認証用電子証明書の有効性を確認
4.認証用シリアル番号を「情報連携基盤」へ送付
<情報連携基盤>
5.認証用シリアル番号を「認証局」へ送付
<認証局>
(認証用証明書の発行時に、4情報をもとに利用者の符号(リンクコード)Jと認証用シリアル番号が紐付けされている。)
6.認証用シリアル番号に対応している認証局用の符号(リンクコード)Jを「情報連携基盤」に対して送信
<情報連携基盤>
7.認証局用符号(リンクコード)JからIDコードに変換し、さらにはマイポータル用の符号(リンクコード)Pに変換する。
8.符号(リンクコード)Pをマイポータルに送付
<マイポータル>
9.マイポータル用符号(リンクコード)Pから、紐付けされている利用者フォルダーを呼び出す。
10.ログインが完了し、4つのサービス画面を表示
 (1.閲覧、2.アクセス記録、3.電子申請、4.お知らせ)
<利用者>
11.サービスを選択
(以下略)

○符号(リンクコード)の生成・変換方式(川越市の諸橋昭夫の場合)と“変換テーブル”作成の例

<IDコード生成機関>
1.変換鍵を使って可逆暗号方式により、住基コード(11桁)からIDコードを生成する。
 −> Mid(諸橋のID)
<情報連携基盤の運営機関>
2.地方自治体:川越市(情報保有機関)(K)は、“IDコード(Mid)とK識別子”より、可逆暗号方式により、符号(リンクコード)を生成する。
 −> Mkl(諸橋の川越市の符号(リンクコード))
<情報保有機関>
3.地方自治体:川越市(K)は、この符号(リンクコード)(Mkl)と既存住民コード(利用番号)の“変換テーブル”を作成する。
 −> 川越市の共通基盤の一つとして“変換テーブル”作成!

○地方自治体の移行準備事項は?
 改正住民基本台帳法(外国人住民登録制度)は、平成24年07月本稼動そして一年後の平成25年07月に、外国人の住基ネットの参加が予定されている。この時に、外国人に住基コード11桁が付番される。
 この後に、多くの作業を予定せざるを得ないようである。

次回以降、1.年度別大日程(スケジュール)、2.移行作業についてお話を進めたい。

平成23年08月31日 記

<参考>
 マイポータルの初回登録とログインの流れ(画面遷移)は、以下の通りです。

マイポータルの初回登録とログインの流れ

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