HOME > U+(ユープラス) > 電子自治体の行政情報化ニュース > 自治体IT革命の今日、明日 第162回 「番号法と自治体クラウド、その1 『電子自治体推進指針の歴史』」
2014/03/31
○「e-Japan」から「IT新改革」戦略 ・・・ 図1
2000年「IT基本法」が成立し、翌2001年に「e-Japan戦略」が公表されました。4つの方針が打ち出され、この中の一つが「電子政府・電子自治体の実現でした。15000もの手続きの95%を超える“一部分電子化”という使われない電子行政サービスでした。
・IT戦略本部
1.e-Japan戦略(2001年度〜)
2.e-Japan戦略II(2003年度〜)
3.IT新改革戦略(2006年度〜)
4.iJapan2015戦略(2009年度〜)
(民主党)
5.新ICT戦略(2010年度〜)
・電子自治体
1.IT革命に対応した地方公共団体における情報化施策などにおける推進に関する指針(2000年9月)
2.電子自治体推進指針(2003年度〜)
3.新電子自治体推進指針(2007年度〜)
4.電子自治体の取組みを加速するための10の指針(2014年〜) ・・・ 図2
7年ぶりの電子自治体指針です。
○IT革命に対応した地方公共団体における情報化施策等の推進に関する指針
(自治省 平成12年(2000年)8月28日)
今から14年前の電子自治体に係る指針です!
IT基本法では、“一つの”電子政府・電子自治体を目標に掲げておりました。自治省は、
2000年08月28日に、上記指針をすばやく公表という形をとりました。基本的な考えは今でも変わりません。
1.基本的な考え方
1.質の高い行政サービスの提供
高度・多様化する住民ニーズに対応
デジタル・ディバイドの解消
2.社会・経済活動の活性化
情報通信基盤の整備
3.行政の簡素・効率化及び透明化
全庁的な情報の共有
文書管理システムを活用した行政の透明性の確保
アウトソーシングの積極的な活用
2.今後の課題と基本的方向
1.ネットワークを活用した行政の簡素・効率化及び住民の利便性の向上
1.行政手続のオンライン化の推進
総合行政ネットワークの整備促進 ・・・ 完了です。
庁内LANの整備とインターネット接続
電子申請・届出&電子交付の2003年度実施へ!
・・・ 改めて見直しです。「番号法」に委ねることとなります。
2.文書管理システムの導入による情報公開の推進
・・・ 2001年施行の「情報公開制度」に向けて公文書管理システムの導入が進みました。
3.情報の積極的提供
ホームページ活用
4.情報検索システム(クリアリングシステム)の整備
・・・ 2.3.4.はほぼ完了しましたが、電子公開の形は一部の地方自治体にしかみられません。
2.高度・多様化する住民ニーズの対応
1.各行政分野における行政の高度化の推進
2.情報化を支える職員及び住民の情報リテラシーの向上
3.地域における情報基盤の整備
1.情報通信基盤の整備
2.情報通信拠点施設の整備
3.早急に取り組むべき事項 ・・・ 9つの事項
1.行政におけるネットワーク化の推進 ・・・ 完了です。
1.庁内LAN、一人一台パソコンの整備
2.総合行政ネットワークの構築
都道府県・政令指定都市は平成13年度、他は15年度までに
2.申請・届出等手続のオンライン化の推進
1.地方公共団体における組織認証基盤の構築(SGN −> LGWANにて)
2.地方公共団体における個人認証基盤の構築
3.法令及び事務作業の見直し
3.住民基本台帳ネットワークシステムの整備促進 ・・・ 完了です。
1.ICカードの多目的利用
4.消防防災分野における情報通信の高度化 ・・・ 現在でも重要課題で推進中です。
1.デジタル化
2.衛星通信による全国ネットワーク化
3.防災情報の共有化
5.統合型の地理情報システムの整備 ・・・ 現在でも推進中です。
1.「共用空間データベース」
2.統合型のGIS
・・・ 4.5.ともに現在でも重要なテーマであります。より広域での運営が求められています。
6.デジタル・ミュージアム構想の推進 ・・・ ?
7.歳入・歳出手続、税の申告手続等の電子化
1.電子調達、電子決済の推進
2.地方税の電子申告など2003年度実施へ!
8.電子機器利用による選挙システムの検討 ・・・ 中止です。
9.推進体制の整備
1.全庁的推進体制の確立
2.人材の育成
3.全国的支援体制、財政上の支援措置等
以下は、いまでも継続するテーマです。
4.コンピュータ・セキュリティ及び個人情報保護
1.コンピュータ・セキュリティ対策
1.技術面の措置
2.運用面の措置
3.セキュリティ対策基準の遵守
4.セキュリティ・ポリシーの策定
2.個人情報保護対策
1.政府における基本法
2.個人情報保護条例の制定
5.情報化施策を推進する上での留意点
1.総合的な推進計画の策定
2.推進状況のフォローアップ等
3.国、都道府県及び市町村間の緊密な連携
4.都道府県の役割
5.知的財産権
6.労働衛生対策
電子自治体に係る最初の指針が、自治省より平成12年8月28日に公表されました。今から14年前のものです!
次回以降、下記指針について。
○電子自治体の取組みを加速するための10の指針
「世界最先端IT国家創造宣言」(平成25年6月14日閣議決定)において、社会保障・税番号制度導入までの今後4年間を集中取組み期間と位置づけられている自治体クラウド導入の取組みが、社会保障・税番号制度の導入と併せて行われることを最優先課題として、地方公共団体に期待される電子自治体の取組みについて提示するもの。
○自治体クラウドの導入加速
【指針1】自治体クラウド導入
【指針2】大都市のオープン化への取組み
【指針3】都道府県の役割
【指針4、5、6】業務標準化、調達等
○住民利便性の向上
【指針7】オープンデータへの取組み
【指針8】住民満足度向上のための取組み
○電子自治体推進のための体制整備
【指針9】情報セキュリティの強化、ICT−BCPの整備
【指針10】PDCA体制の構築、CIO機能の強化
平成26年03月27日
<参照>
「電子自治体の取組みを加速するための10の指針」(案)より
http://www.soumu.go.jp/main_content/000271470.pdf
図1
図2