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自治体IT革命の今日、明日
第222回 「IoT、ビッグデータ&AI、その2『IoT、4つのキーワード』」

2019/03/11

 3月6日は24節気の「啓蟄」でした。“大地が温まって、冬ごもりから目覚めた虫が、穴をひらいて顔を出す頃。(「啓」はひらく、「蟄」は土の中にとじこもっていた虫。)ひと雨ごとに暖かくなり、日差しも春めいて、生き物が再び活動し始めます。”

(前回より)
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〇自治体戦略2040構想研究会の報告書
 「スマート自治体」への転換がうたわれております。半分の職員でも、本来担うべき機能を発揮できる自治体実現です。
1.破壊的技術(AI、RPA(RDA)など)を使いこなす自治体へ
 −> 業務の省力化
2.自治体行政の標準化・共通化
 ・標準化された共通基盤を用いた効率的なサービス提供体制
 ・自治体ごとの情報システムへの重複投資を止める枠組みが必要
 −> 共通化によるコスト削減
〇「標準化された共通基盤」を用いた効率的なサービス提供体制とは?
・スマート自治体への転換!

◎IoT、ビッグデータ&AI、その1『IoTとは!?』」
〇技術分野のトレンドマップ
 縦軸「将来性」が高い技術
  =AI、IoT、ブロックチェーンなど
 横軸「現時点での経済インパクト」が高い技術
=スマートフォン、クラウド、AI


出典
“日経クロストレンド「トレンドマップ 2018夏」を発表 AI、デザイン思考、シェアリングサービスなどの将来性を評価”
日経BP社 https://www.nikkeibp.co.jp/atcl/newsrelease/corp/20180808/(参照 2019-02-07)

 一番上にあるのは「AI」。将来性スコアは4.70となった。研究開発はディープラーニングの登場で一気に進み、ビジネス面でも画像認識技術を用いた分類や異常検知などが実用段階に入ったため、経済インパクトスコアも4.40と高く評価されている。
 「IoT・AIの活用が進展することによる市場規模(実質GDP)の押し上げ効果は2030年で132兆円」との予測もある。
〇2019年のIoT分野の予測
・インテリジェントホームが主流に
 消費者が一般家庭向けブランドからIoT対応の家庭用製品を購入できる機会が増える。大手家電ブランドや白物家電に限られていたIoT対応が、照明機器や冷暖房器具にも広がり、日常的な家事の自動化や効率化が進むと予想される。
・どこにでも配達が可能に
 配達のオプションがより増える。スマートフォンとGPSの位置データを組み合わせ、低価格のセンサーの導入を増やすことで、アセットトラッキングなどが可能になり、自宅やオフィスなど固定の施設だけでなく、顧客がどこにいても配達できるようになる。
・医療サービスの充実
 病院にセンサーを配備してコネクティビティを向上させることで、病院職員が機器の場所や発注状況をリアルタイムに把握することができるようになる。
その結果、重要な医療機器を探す時間が短縮され、患者により良いサービスを提供できるようになる。
・スマートシティーの実現で、収益や市民生活が向上
 スマートシティーは、コンピュータビジョンや機械学習などの高度な技術を駆使して、コスト削減(LEDライトの使用や廃棄物管理の改善など)だけでなく、市民生活や収益の改善(信号無視の検出や犯罪捜査、Wi-Fiスポット/セルラーサービスの拡張、情報の拡散など)をもたらす。
・効率化の進むスマートビルディング
 スマートビルディングでは、スマートシティー同様、位置検出やコンピュータビジョン、機械学習などの高度な技術を駆使して、スペースの最適化や安全性およびセキュリティ確保のための異物検出、経路案内、アセットトラッキングがさらに充実される。
〇IoTとは? IoTの本質を15の図で学ぶ!
 https://xera.jp/entry/iot
1.IoTとは?
  読み方は「アイ・オー・ティー」、意味は「IoT = PtoP × M2M」
2.2020年のIoT市場を読み解く3つの数字
 1.市場成長率:年率30%
 2.市場規模:3兆ドル
 3.デバイス数:208億個
3.IoTが注目されている3つの背景
 背景1.【技術】アイテムが小さく・安くなった
 背景2.【市場】既存のICT市場が成熟し飽和状態
 背景3.【社会】設備も人も老朽化・高齢化
4.IoTを構成する4要素
 1.デバイス
 2.各種モジュール(センサー、メーター、ビーコン)
 3.アプリケーション
 4.ネットワーク
5.IoT発展の鍵を握る2つの無線技術
 無線技術1. 無限にIoT化されるモノを同時接続できる「5G」
 無線技術2. バッテリー寿命を長く保ち、遠くまでデータが届く「LPWA」
6.IoTの二類型「クローズIoT」と「オープンIoT」
 企業内で完結する「クローズIoT」
 近年のIoT「スマートハウス」はまだまだ序章
 全てのモノが繋がり、誰でも自由に利用できる「オープンIoT」
7.「IoT」と「AI」「ビッグデータ」の関係性
8.IoTが抱える主要3課題
 課題1.【プライバシーの課題】データの所有権は誰のもの?
 課題2.【法律の課題】データの使用権は誰のもの?
 課題3.【責任所在の課題】3Dプリンタ製品で怪我したら?
9.IoT活用事例10選
10.IoT社会の未来の1日
11.まとめ:IoTが実現してくれる未来は明るいか?
〇IoT活用事例
【ウェアラブル】服につけるだけで心拍数・筋肉・体温がわかる −> Apple
 http://www.hitoe-toray.com/
【ウェアラブル】血糖値を管理できるコンタクトレンズ −> Google
 https://www.nikkei.com/article/DGXMZO09596110W6A111C1000000/
【スポーツ】加速度センサー付きのサッカーボールで「キックスピード」「回
転数」「飛行軌道データ」等を可視化
【ライフスタイル】加速度センサー付きのベッドでパートナーの浮気を検知し
スマホで通知
【スマートシティ】自動販売機を監視カメラ化 地域の防犯・防災強化
 http://jaoc.jp/examples/
【スマートシティ】駐車場の空き情報を教えてくれてる「Streetline」
【介護】加速度センサーでドアの開閉を検知 高齢者の安否確認も可能
 https://iotnews.jp/archives/50982
【医療】遠隔地とつながる医療現場
 http://sk-kumamoto.jp/expert_blog/2012/12/-3d-3d-10-3.html
【農業】レーダー付きドローンで農薬が必要な箇所を自動認識&散布
 https://www.dji.com/jp/mg-1s
【自動運転車】ドライバーレスな社会
 https://iotnews.jp/archives/53200
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(以上)

◎IoT、ビッグデータ&AI、その2『IoT、4つのキーワード』」

〇IoT、4つのキーワード
1.センサー:モノから情報を収集する
 「センサー」には、温度センサー、湿度センサー、加速度センサー、人感センサー、音声を取得するもの、静止画や動画を取得するものなど様々な種類があります。これらによって、モノから情報を取得することがIoTのスタートです。

*IoT無線タグ:センサーの無線化
 IoTでは主にモノにワイヤレスセンサー、例えば小型のコイン型電池を使用した「ワイヤレスタグ」を装着することによりネットワークに接続する。
タグに搭載されたセンサーによりモノの状態を知ることができる。
 IoT無線タグは小型、省電力で電池が長持ち、十分な通信距離が要件とされる。
*IoTの実現に適した無線方式
 長距離ナローバンドのLPWA(Low Power, Wide Area)は通信速度を極限まで落として長距離通信を実現したものでNB-IoT、LoRaWAN、SIGFOX等の通信規格がある。
 −> 10年、10km

2.クラウド:インターネットを経由してデータを蓄積する
 インターネット上にはサーバというコンピューターがあり、クラウドとは、これ全体を指す概念。クラウド上にデータを保存しているため、パソコン、スマホなど様々な機器で情報を出し入れできる。

3.人工知能(AU):クラウドに蓄積されたデータを分析する

4.アクチュエーション:モノがヒトにフィードバックする
 モノから得た情報を分析して、モノが作動してヒトに最適なフィードバックをすることである。
 分析結果に応じた情報がスマートフォンに表示される、分析結果に応じてモノが動作する(温度、湿度、外気温などの情報を分析し、エアコンが最適な状態を保つなど)といったことが挙げられます。

*IoTにおける3種類のアクチュエーション

・モノへのアクチュエーションやヒトへのフィードバックまでを考え、どういう社会問題を解決するか、誰の課題を解決するかを考える必要がある。

〇IoTと生活の4大変化
 インターネット社会では、Googleの検索窓が入り口となる。が、IoT社会では、モノが入り口となる。

*モノが「つながる」メリット
 −> IoT社会の入り口は、Googleから「モノ」へ  ・・・  <参考>

1.IoTで変わる家ナカ
 −> インテリジェントホーム
2.IoTで変わるクルマと社会
 −> 自動運転、どこにでも配送が可能
3.IoTで変わる医療とヘルスケア
 −> 遠隔地とつながる医療現場
4.高齢化社会とIoT
 −> 介護・見守り

平成31年03月07日

<参考>

〇IoT時代のキーワード
・IPv6
 IoTは、「一意に識別可能な『モノ』がインターネットに接続され、情報交換することにより相互に制御する仕組み。」と定義されている。500億個のモノがインターネットに接続される世界では、43億個のアドレス空間のIPv4では対応できない。
・5G
〇5Gの要求条件
(1)高速・大容量化 ・・・ 10Gbps以上の速度
(2)超多数端末接続
(3)超低遅延、超高信頼性 ・・・ 1ミリ秒以下、99.999%
(4)省電力化、低コスト化
・GridDB 等
 IoT/ビッグデータ向けデータベース(東芝ソリューション)
 マシンやデバイスに設置したセンサーなどから大量のデータが集まるIoTの分野では、世の中で生成されるデータの量は数年で数倍、もしくはそれ以上のスピードで増えている。ビッグデータであるIoTデータ(センサー、ログ、履歴、株価など)を扱う情報システムは、分・秒周期、さらにそれ以下の周期で発生する膨大な時系列データを扱うことが求められる。また、各センサー内のデータの欠損や参考データの矛盾などがないようにデータの一貫性や整合性を保つ必要も求められる。
 これらのビッグデータを格納するデータベースは、高速性のみならず、高い拡張性や信頼性、さらにはデータの一貫性が実現されることが重要である。
 これらの実現を目指したスケールアウト型のデータベースがGridDBです。GridDBは、インメモリー指向アーキテクチャ、キーコンテナ型データモデル、自律制御クラスタ管理機能などにより、ペタバイト級のビッグデータでも高速に登録し検索できる。また、コンテナ単位でのデータ一貫性を保証したスケールアウトや、無停止運用なども実現している。

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