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自治体IT革命の今日、明日
第236回 「IoT、AI&5G、その2『公共IoT −地域を創るIoT投資−』」

2020/05/18

 5月「皐月」。24節気では、5日は「立夏」、20日は「小満」です。
 「立夏」:この日から立秋の前日までが暦の上では夏となります。新緑に彩られ、さわやかな晴天が続く頃です。ちょうどゴールデンウィークの時期にあたり、レジャーに出かけるにもよい気候です。
 「小満」:陽気がよくなり草木が成長して茂るという意味です。農家では田植えの準備を始める頃。動物や植物にも活気があふれます。また、秋にまいた麦の穂が付くころで安心する(少し満足する)という意味もあります。
 ・・・ 暮らしの歳時記より ・・・

 医療、教育そして介護分野へのIoT投資効果が大きい!

(前回より)
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<参考>
〇技術分野のトレンドマップ
<2019/02調査>
〇技術マップ
・縦軸「将来性」が高い技術 =
  5G、AI、キャッシュレス決済、IoTなど
・横軸「現時点での経済インパクト」が高い技術 =
  スマートフォン、クラウド、AI、IoTなど

・「スマートフォン」
 収益性マップで一番右にあるのは、「スマートフォン」だ。経済インパクトスコアは5点満点中の4.81と前回の4.90とほぼ変わらない。
 企業にとっては、最も重視すべき顧客接点となりつつあり、例えばセブンイレブン・ジャパンは18年06月に提供を開始した「セブンイレブンアプリ」の利用をテレビCMでも訴求し、ダウンロード数は既に1000万件を超えた。ソフトバンク系のPayPay、LINE、楽天、NTTドコモなどが普及に力を入れるQRコード決済により、スマートフォンは決済端末としての役割も強まる。
・「5G」
 技術マップで最も上に位置したのが「5G(第5世代移動通信システム)」で将来性スコアは4.87。AIの4.80を僅差ながら上回り、トップが逆転した。
 5Gは、10Gbpsを超える「高速・大容量」に加え、通信の遅れは1000分の1秒と限りなくリアルタイムに近い「低遅延」、それが1平方キロメートル当たり100万台以上の端末に「多接続」できるようになる。4Gがスマートフォンの時代とすれば、5GはあらゆるモノがつながるIoTの時代とみられている。
・「キャッシュレス決済」
 将来性スコアが0.57ポイント高まったのが、「キャッシュレス決済」。将来性スコアはIoTと同じく4.67で3位となった。
 今話題のQRコード決済は初期費用、手数料の面で店舗の導入の敷居が低く、キャッシュレス決済を浸透させる契機になるとみられる。キャッシュレス決済比率が高まれば、消費実態のデータ化も進み小売業のみならず、幅広い企業のビジネスに影響を及ぼすだけに、将来性への期待が高い。
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以下「IoTとは?今さら聞けないIoTの本質を15の図でスッキリ学ぼう!」より抜粋編集
  https://xera.jp/entry/iot
〇IoTとは?
1.IoTとは?
 「IoT = PtoP × M2MJ
2.2020年のIoT市場 3つの数字
 1.市場成長率:年率30%
 2.市場規模:3兆ドル
 3.デバイス数:208億個
3.IoT 3つの背景
 1.【技術】アイテムが小さく・安くなった
 2.【市場】既存のICT市場が成熟し飽和状態
 3.【社会】設備も人も老朽化・高齢化
4.IoT 構成する4要素
 1.デバイス
 2.各種モジュール(センサー、メーター、ビーコン)
 3.アプリケーション
 4.ネットワーク
5.IoT 2つの無線技術
 1. 無限にIoT化されるモノを同時接続できる「5G」
 2. バッテリー寿命を長く保ち、遠くまでデータが届く「LPWA」
6.IoT 二類型「クローズIoT」と「オープンIoT」
 企業内で完結する「クローズIoT」
 全てのモノが繋がり、誰でも自由に利用できる「オープンIoT」
7.「IoT」と「AI」「ビッグデータ」の関係性
8.IoTが抱える主要3課題
 1.【プライバシーの課題】データの所有権は誰のもの?
 2.【法律の課題】データの使用権は誰のもの?
 3.【責任所在の課題】3Dプリンタ製品で怪我したら?
〇IoT、4つのキーワード
1.センサー:モノから情報を「収集」する
 「センサー」には、温度センサー、湿度センサー、加速度センサー、人感センサー、音声を取得するもの、静止画や動画を取得するものなど様々な種類があります。これらによって、モノから情報を取得することがIoTのスタートです。
*IoT無線タグ:センサーの無線化
 IoTでは主にモノにワイヤレスセンサー、例えば小型のコイン型電池を使用した「ワイヤレスタグ」を装着することによりネットワークに接続する。
タグに搭載されたセンサーによりモノの状態を知ることができる。
 IoT無線タグは小型、省電力で電池が長持ち、十分な通信距離が要件とされる。
*IoTの実現に適した無線方式
 長距離ナローバンドのLPWA(Low Power, Wide Area)は通信速度を極限まで落として長距離通信を実現したものでNB-IoT、LoRaWAN、SIGFOX等の通信規格がある。
 −> 10年、10km
2.クラウド:インターネットを経由してデータを「蓄積」する
 インターネット上にはサーバというコンピューターがあり、クラウドとは、これ全体を指す概念。クラウド上にデータを保存しているため、パソコン、スマホなど様々な機器で情報を出し入れできる。
3.人工知能(AI):クラウドに蓄積されたデータを「分析」する
4.アクチュエーション:モノがヒトに「フィードバック」する
 モノから得た情報を分析して、モノが作動してヒトに最適なフィードバックをすることである。
 分析結果に応じた情報がスマートフォンに表示される、分析結果に応じてモノが動作する(温度、湿度、外気温などの情報を分析し、エアコンが最適な状態を保つなど)といったことが挙げられます。
*IoTにおける3種類のアクチュエーション

・モノへのアクチュエーションやヒトへのフィードバックまでを考え、どういう社会問題を解決するか、誰の課題を解決するかを考える必要がある。
〇IoT、生活の4大変化
 インターネット社会では、Googleの検索窓が入り口となる。が、IoT社会では、モノが入り口となる。
*モノが「つながる」メリット
 −> IoT社会の入り口は、Googleから「モノ」へ
1.IoTで変わる「家ナカ」
 −> インテリジェントホーム
2.IoTで変わる「クルマと社会」
 −> 自動運転、どこにでも配送が可能
3.IoTで変わる「医療とヘルスケア」
 −> 遠隔地とつながる医療現場
4.IoTと「高齢化社会」
 −> 介護・見守り
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(以上)

〇公共IoT −地域を創るIoT投資−

 下記「公共IoT」より抜粋・編集
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 日本の成長基盤となるSociety5.0
 公共IoT:Society5.0の地域モデル
 井熊均、井上岳一、木通秀樹 著
1.Society5.0
2.公共IoTモデル
 1.教育
 2.介護サービス
 3.地域医療
 4.防災
 5.上水道
 6.廃棄物
 7.インフラ管理
 8.施設運営
 9.農業
 10.観光サービス
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〇Society5.0
・AI・IoTで先行する米国
  GAFA(グーグル、アップル、フェイスブック、アマゾン)
・追随する中国
  BAT(バイドゥ、アリババ、テンセント)&ファーウェイ
・インダストリー4.0で存在感を示す独国
・日本 第4次産業革命技術がもたらす変化/新たな展開
 日本再興戦略(2015年)
  ー>「未来投資戦略2017」 = Society5.0
   −>「未来投資戦略2018」 5つの戦略分野
    1.「生活」「産業」が変わる
    2.経済活動の「糧」が変わる
    3.「行政」「インフラ」が変わる
    4.「地域」「コミュニティ」「中小企業」が変わる
    5.「人材」が変わる

〇第4次産業革命技術がもたらす変化/新たな展開
1.「生活」「産業」が変わる
  ・自動化
  ・遠隔・リアルタイム化
2.経済活動の「糧」が変わる
  ・エネルギー・ファイナンス 弱み克服
  ・良質な「リアルデータ」
3.「行政」「インフラ」が変わる
  ・アナログ行政から決別
 ・インフラ管理コストの劇的改善
4.「地域」「コミュニティ」「中小企業」が変わる
  ・地域の利便性向上
  ・町工場も世界とつながる
5.「人材」が変わる
  ・AI・ロボットが肩代わり
  ・働き方改革

〇革新技術社会 Society5.0
1.狩猟社会   Society1.0
2.農耕社会   Society2.0
3.工業社会   Society3.0
4.情報社会   Society4.0

5.革新技術社会 Society5.0

〇公共IoTの投資モデル
1.教育
*義務教育コスト 約10兆円(内人件費 4.5兆円)
  −> IoT活用により30%の効率化
   −> 経済効果は、 1.2兆円
*1学校への投資額 2200万円
  −> 30000校への投資額は、7000億円
*投資効果 5000億円

2.介護サービス
*ケアマネージャー60万人の人件費  2.4兆円
  −> IoT活用により25%の効率化
   −> 経済効果は、 6000億円
*高齢者100万人への投資額 * 16万円、
 ケアマネージャー60万人への投資額 * 20万円
  −> 合計の投資額は、3000億円
*投資効果 3000億円

3.地域医療
*茨城県並みの医療費へ、30.7万円* 1.3億人 = 4.7兆円 の削減効果
 医療関係者の人件費20兆円
  −>20%の効率化 −>5兆円 の削減効果
   −> 合計の経済効果は、 約9.5兆円
*通院頻度の高い患者1000万人*22万円、
 健康意識のある人6000万人*9万円
  −> 合計の投資額は、 2.1兆円
*投資効果  7.4兆円

4.防災     略
5.上水道    〃
6.廃棄物    〃
7.インフラ管理 〃
8.施設運営   〃
9.農業     〃
10.観光サービス 〃

*IoT投資の効果とコスト(単位 億円)

 医療、教育そして介護分野へのIoT投資効果が大きい!

2020年05月14日

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