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第309回 気象情報

2013/09/30

「天気予報」が「気象情報」と改称したのはいつ頃のことか。ピタリと予測が当たることを期待されて、それが予想通りに当たる頻度が高ければ「天気予報」と胸を張って言えるが、どうも、今年の予報は直前の1日、2日でもはずす。当日の朝の予報でも、はずれることがまま、ある。それで、「予報」ではなく、「情報」として、確率であらわす事にしたのだろう。雨の確率が50%と発表して、後は、この情報を参考に自己責任で判断してくれ、ということである。提供しているのは「予報」ではなく、判断の参考にする「情報」なのである。

気象庁や気象予報士の皆さんには気の毒でもある。気象現象は膨大な要因が重なり合って結果がなかなか見えない。計算に入れていなかったファクターが一つ変化しただけで風の動きが変わり、雲の流れが変わって、降るはずがない雨が突然、降り出すこともあるに違いない。結果に影響するすべての要因を洗い出すのは不可能なので、影響が小さいと思うものを切り捨てて計算をしているのだろうが、その選別が難しいということだろう。

筆者が現役の記者のころには、気象データ解析用にスーパーコンピューターが導入されたが、30年以上経って、今なお、スーパーコンピューターをもってしても手に負えない。それは、コンピューターは前例を基に数式を立て、計算をしてゆく機械だからだ。前例がない事態では、つまり、情報がインプットされていなければ、出現したファクターを計算式に投入しようがない。影響があるともないとも判断できないので切り捨てるデータの側に入ってしまう。

悠久の時間の流れの中では、もしかすると、今年のような現象は何度も起きていたのかもしれない。しかし、データが残っていなければ、情報処理上は「前例がない」と切り捨てる以外にない。今年のことが前例になって、今後は予想の精度は格段に上がって行くに違いない。さらに今年の異常を上回る超常現象が再び、三度起これば、予報はがたがたになるが、これ以上の激烈な気象現象が起こらないことを祈る。

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