デジタルコンテンツカタログ 131

ウチダ デジタルコンテンツカタログ Vol.131


>> P.6

ポストGIGAスクールにおけるデジタルコンテンツ活用の必要性GIGAスクール構想とは文部科学省は2020年度以降に実施される新学習指導要領を見据え、2023年度までに端末、通信ネットワーク等を整備し、段階的に義務教育段階における「1人1台環境」を実現する「教育のICT化に向けた環境整備5か年計画(2018〜2022年度)」を策定し、学校におけるICT環境の整備の計画を進めておりました。しかし、新型コロナウイルスの拡大により休校が続いたことから、2020年度中に全国の小中学校で「1人1台端末」の環境整備等が完了できるように、当初の予定を前倒しすることになりました。GIGAスクール構想とは、児童生徒1人1台端末の環境と、高速かつ大容量の通信ネットワークを一体的に整備し、多様な子供達の資質・能力が一層確実に育成できるように、教育におけるICT環境を実現するとともに、長年培われてきた優れた日本の教育実践とをかけ合わせ、児童・生徒のみならず教師の力も最大限に引き出すことを計画するものです。「1人1台端末」の環境整備は、新学習指導要領において提言されている情報活用能力の育成を図るための環境整備でもあり、GIGAスクール構想によって計画される「個に応じた指導の充実」に向けた土台を整えたものだといえます。GIGAスクール構想1人1台端末と、高速大容量の通信ネットワークを一体的に整備することで、特別な支援を必要とする子供を含め、多様な子供たちを誰一人取り残すことなく、公正に個別最適化され、資質・能力が一層確実に育成できる教育ICT環境を実現するこれまでの我が国の教育実践と最先端のICTのベストミックスを図ることにより、教師・児童生徒の力を最大限に引き出すこれまでの教育実践の蓄積ICT学習活動の一層の充実主体的・対話的で深い学びの視点からの授業改善求められるデジタルコンテンツ※出典:「GIGAスクール構想の実現へ」リーフレット(文部科学省)今後、AIやロボット、ビッグデータなどの高度な技術は、私たちをとりまく生活の中でより身近なものになってくるといわれています。Society5.0と呼ばれるこうした未来の社会像においては、生活にあふれる情報や技術を活用し未知の課題や問題を解決していく、情報活用能力を持った人材の育成が求められています。新学習指導要領では、この情報活用能力が学習の基盤となる資質・能力であると位置づけられ、その育成には教科等を横断して学習することや、ICT環境を適切に活用した学習活動の充実によって図ることとされています。さらに、学習活動の充実を図るうえで、個に応じた指導を図る際にはデジタル教科書やデジタル教材を活用すること、とされており、ICT環境の上で動作するデジタルコンテンツの必要性についても明記されております。「教育の情報化に関する手引き(追補版)」(令和2年6月文部科学省)では、学習用デジタル教材を効果的に活用した学習場面として、「一斉指導による学び(一斉学習)」、「子供たち一人一人の能力や特性に応じた学び(個別学習)」、「子供たち同士が教え合い学び合う協働的な学び(協働学習)」として3つの分類例が挙げられており、それぞれどのような効果が望めるかが明示されています。ABC一斉学習時における、動画・アニメーション・音声等を含む指導者用デジタル教科書・教材の提示をすること。個別学習時における、個に応じた学習場面や、調査活動、思考を深める学習、表現・製作さらには家庭学習における、学習者向けドリルソフト等のデジタル教材を活用すること。協働学習時における、自らの意見・考えを書き込んだスライドやデジタル教科書・教材の活用により視覚的に考えを共有し、学習課題に対する意見整理を円滑に進めること。6教育用デジタルコンテンツカタログ2021文部科学省「学校におけるICTを活用した学習場面」P.8


<< | < | > | >>