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e-黒板アシスタント

製品概要

弊社で販売している製品です。
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e-黒板アシスタントは、電子黒板をより機能的に、かつ初心者の方でも簡単に活用することのできるソフトウェアです。電子ペンでの書き込みや拡大機能の他、デジタルコンテンツを映し出すことで、生徒達にとってライブ感溢れる授業を実現します。
外部操作シートとeB-P(ペンの位置検出)を黒板に貼り付けると、投影したパソコンの画面を電子ペンで操作することができます。e-黒板アシスタントの機能は外部操作シートを電子ペンでタッチすることで選択できるので、黒板を使用した授業のように板書を行いながらソフトウェアの操作を行うことができます。

開発の背景と流れ

旧バージョンを導入して頂いた学校では、先生が積極的に活用することで授業がよりよいものになったという点で好評でしたが、一部のわかりにくい機能を含めた製品全体の使いやすさを向上させ、更に多くの先生方に使用して頂くことを目指してプロジェクトがスタートしました。既存製品の問題点の把握からスタートし、実際の授業の現場を観察することで、外部操作シートや電子ペンの振る舞いなどを学校の授業の進め方に則したユーザー視点のデザインにバージョンアップしました。

知る、つくる、評価する
  • 授業に必要な要素や現行の改善すべき点を把握しました

  • 調査結果を基に試作品を複数パターン作成しました

  • ユーザーに実際に使用してもらうことで、修正と改善を繰り返しました

ユーザー中心設計を用いて実現した機能

書き込みの準備をする

e-黒板アシスタントでは、調整作業の進行に合わせて、必要な操作をひとつひとつ画面上で説明が表示されるため、操作に迷うことがありません。また、操作の手順を画像で誘導してくれるため、初めて使用する人でも、迷わずに設置作業を完了できるようになっています。

  • ユーザーの要求
ユーザー中心設計の取り組み

「e-黒板アシスタント」の準備から使用までのユーザーの行動に沿って評価することで、製品の問題点を洗い出しました。

ユーザー中心設計活動写真

製品の利用シナリオに沿って実際にシステムを利用し、ユーザーの思考過程や行動を推測して問題点を抽出することで、短期間で効率よく製品の問題点を洗い出しました。今回は、以前のバージョンのe-黒板アシスタントを用いて行いました。 その結果、準備段階の調整作業で、手順がわからなくなり調整が完了できない等の問題があることを発見しました。「調整作業中に手順がわからなくなる」という重要な問題に対して、特に気をつかって解決策を考えた結果、作業の進行に合わせたヘルプを表示することで、その場で必要な操作をユーザーに伝え、問題なく操作を完了させることに成功しました。

電子ペンで書き込む

「書き込む→消す」という操作順序に沿って、「ペン」と「消しゴム」を1つのエリアに配置しました。また、授業中には、黒板の書き込みに3色使用されることが多いことや、太さを変えて要点を書き込むことが多いという傾向が見られたことから、エリア内で3色の色選択と3段階の太さ選択を行えるようにし、状況に応じた書き込みの削除が行えるように消しゴムを2種類用意しました。

  • ユーザーの要求
ユーザー中心設計の取り組み

・学校の先生が製品を実際に使う環境を観察し、実態を把握しました。
・観察とインタビューにより、先生が授業を行う上で必要とする要求を導き出しました。

ユーザー中心設計活動写真

実際に製品が使われている環境に入り込み、ユーザーが製品を使用する状況を観察することで、製品の使われ方の実態を把握し、デザインに対する気づきを得るための観察調査を行いました。
e-黒板アシスタントが使用されるのは主に小学校、中学校です。実際に小学校や中学校に赴き、授業でどう使われているのかを観察しました。
先生や生徒がe-黒板アシスタントを使う際に、括弧内のような細かい書き込みが必要な場合には、マーカーの太さをすぐに細くできる必要があること、授業のシーンに合せて消しゴムには部分消去と全消去を使い分ける必要があることなどを発見できました。