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ICT製品開発事例 > けんさく君

けんさく君

製品概要

けんさく君は、弊社が潮見オフィス5階に椅子をメインにしたショールームを新設した際に開発した商品検索システムです。

実物の椅子を見ながらタッチパネルディスプレイを使って、色やオプションの組み合わせや実際の納入事例などの、実物展示だけではわかりにくい情報をサポートします。また、お客様と案内する営業が、希望の商品や納入した空間イメージを共有することで、お客様の希望に沿った提案を行うことができます。現在は、九州支店のショールームに設置されています。

ショールームの椅子1つ1つにはプレートが置いてあります。プレートそれぞれにRFIDタグを貼り付けることによって固有のIDを割り振り、RFIDリーダーにプレートをかざすことで、IDに紐付いた商品情報を表示する仕組みになっています。タッチパネルディスプレイでの操作をしなくても、気になった商品情報をすぐに閲覧することができます。(左写真3枚目)

開発の背景と流れ

ショールームにお越し頂いたお客様に実物を見て頂きながら、納入した時の空間イメージ・カラーバリエーション・オプション等の、実物では表現しきれない情報を、ICTを活用することによって提供し、製品をより深く理解して頂くことを目的として開発がスタートしました。開発にあたっては、実際のショールームを複数訪問し、観察調査を実施することによってユーザー要求を導き出しました。

知る、つくる、評価する
  • 巷にあるショールームでの人々の様子を観察し、人が家具を選ぶ時に取る行動を把握しました

  • システムコンセプトから操作画面の構成を検討し、イメージの作成を行いました

  • お客様を案内する営業に、プロトタイプを評価してもらいました

ユーザー中心設計を用いて実現した機能

商品を検索する

椅子1つ取ってもカラーバリエーションや背もたれ、ヘッドレスト等のオプションの組み合わせは何通りにもなります。実物を見ながら画面上でオプションの選択を行い、リアルタイムでの シミュレーションを可能にしました。

  • ユーザーの要求
ユーザー中心設計の取り組み

弊社営業に対して椅子の紹介方法についてのインタビュー調査と、 ショールームに訪れたお客様が椅子を見るポイントを観察調査しました。

ユーザー中心設計活動写真

営業がショールームでどのようにお客様に対して椅子を紹介しているのかを知るためにインタビュー調査を行いました。椅子の座り心地だけでなく、脚の部材やリクライニングのしくみについても説明を求められることが多く、機能や構造について効率良く紹介できる工夫が必要であることがわかりました。 ショールームでの観察調査からも、椅子を裏返しにして部位説明をするシーンなど、椅子を紹介するにあたってよく取られる行動がいくつか見られ、それら具体的な行動からサポートすべき詳細情報を導き出しました。

商品に関連した空間イメージを見る

納入イメージを持った上で安心して商品を購入してもらうために、商品を選択するとその商品の納入事例が 表示されるしくみになっています。また納入事例にはその他に納入された家具情報が表示されるため、家具と納入事例を交互に見ていくことで、お客様のイメージを明確にするとともに家具検討の視野を広げることができます。

  • ユーザーの要求
ユーザー中心設計の取り組み

ショールームや家具店でのフィールド観察調査を行い、ショールームと購入検討を行う顧客行動の構造を理解しました。

ユーザー中心設計活動写真

フィールド観察調査から、ショールームに訪れるお客様に対して、最初に沢山の商品についての情報を伝えた後、購入商品を決定するために営業とお客様とがほしい商品のイメージや納入先の空間のイメージを共有することが重要であることがわかりました。お客様は常に実際に納入する空間をイメージしながら商品を絞り込んでいくため、イメージの共有についても商品と空間を交互に行き来するようなスムーズな情報共有が 理想的であることがわかりました。