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自治体IT革命の今日、明日
第250回 「テレワーク、その4『アフターコロナ時代の経済は非接触技術・ビジネス』」

2021/07/05

 7月「文月」、7日は24節季の「小暑」です。だんだん暑さが増していくという意味で、梅雨明けも近くなり、湿っぽさの中にも夏の熱気が感じられるようになります。海や山に出かけるのにもいい時期です。また、小暑と大暑を合わせたおよそ1か月を「暑中」といい、「暑中見舞い」を出す期間とされています。
  ・・・ 暮らし歳時記 ・・・

(前回より)
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◎「テレワーク、その1『テレワークとは』」
「テレワーク、その1『テレワークとは』」 | U+(ユープラス) 電子自治体の行政情報化ニュース | 内田洋行 (uchida.co.jp)

◎「テレワーク、その2『チャットとビデオチャット』」
「テレワーク、その2『チャットとビデオチャット』」 | U+(ユープラス) 電子自治体の行政情報化ニュース | 内田洋行 (uchida.co.jp)

◎「テレワーク、その3『新型コロナウィルスと在宅勤務』」
「テレワーク、その3『新型コロナウィルスと在宅勤務』」 | U+(ユープラス) 電子自治体の行政情報化ニュース | 内田洋行 (uchida.co.jp)
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(以上)

 アフターコロナ時代では「非接触」が当たり前のことになる。家でも、街でも、商店でも、会社や工場や工事現場でも、感染拡大の原因となる「人との接触」を回避することが前提になる。非接触を前提にして、経済を成長させ、豊かで快適な暮らしを実現していくためには、何が必要か。
 アフターコロナ時代の成長をけん引する技術・ビジネスはどこにあるか。

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 アフターコロナ時代の成長をけん引する技術は? ・・・
〇非接触5大技術
 1.センシング
 2.ロボット
 3.自動運転
 4.オンライン(遠隔)
 5.デジタルトランスフォーメーション(DX)

1.センシング
 ……タッチレスの波、物流・運輸にも波及の兆し
2.ロボット
 ……物流・工場に続き、建設業界の関心度が急上昇
3.自動運転
 ……影響は自動車だけにあらず、技術開発は部品からシステムへ
4.オンライン(遠隔)
 ……新型コロナで状況一変、業界で異なる関心事
5.デジタルトランスフォーメーション(DX)
 ……導入待ったなし、実証実験や実践手法に関心

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 アフターコロナ時代の成長をけん引するビジネスは?

 脱ハンコへ整備加速・・・

〇電子書籍の公的認証
 電子書類が本物であると認証する公的制度の整備がようやく加速しそうだ。
総務省は文書が改ざんされていないと証明する「タイムスタンプ」の事業者認定の運用開始を当初の2021年度から20年内に早める。電子的な社印「eシール」は22年度から1年の前倒しを目指す。
 テレワークの広がりを踏まえ、遅れていた「脱ハンコ」の環境づくりを急ぐ。

・米国・欧州、中国と日本の慣行
 米国では電子書類の作成者を証明する「電子署名」に関する連邦法や州法が制定されている。欧州連合(EU)も16年に電子認証の包括的な法的規則を発効済みで、タイムスタンプや eシールを含むサービス提供者を認定している。
 中国でも電子署名の法制度が拡充され、利用する事業者が増加傾向にある。

 日本は紙に押印することを重視する慣行がビジネスや行政の現場に根強く残る。だが新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐためにテレワークの重要性が高まるなか、「ハンコ文化」の維持はますます難しくなっている。

 電子書類の認証では作成者を証明する「電子署名」という仕組みがすでにある。ただ個人にひもづくので、人事異動などの際に後任の担当者が新たに署名を取得しなければならないなどの手間がかかる。作成時から時間がたって文書の内容が改ざんされていないか確認するのも難しい。
 タイムスタンプは電子データがある時刻に存在し、その後は改ざんされていないことを示す。現在は民間の発行事業者が認定する枠組みしかない。このため特許関連などの訴訟が起きた際の証拠としての国際的な信頼性などを高めるため、国がお墨付きを与える認定制度に衣替えする。
  eシールは電子的な社印にあたる。請求書や領収書といった大量の書類に付与しやすいなどの利点がある。一部の事業者がサービスを提供しているが、普及させるには信頼性を高めるための認定制度が必要との見方があある。このため国が関与して民間の認定制度をつくる方針だ。
 これまで総務省はタイムスタンプは21年度、 eシールは22年度に新制度の運用を始める計画だった。それぞれ大幅に前倒しする。在宅勤務などが広がる中でも、押印のためだけに出社するといった例もあるためだ。

 クラウド会計ソフトのfreee(フリー、東京・品川)が4月に中小企業の従業員に実施したアンケートでは、テレワーク期間中に出社した頻度が「ほぼ毎日」「週1回程度」との回答があわせて37%に上った。理由として「契約書の押印作業」を挙げた人は22%に上る。書面や押印を前提とする慣行が根強く残っていることが、在宅勤務を拡大する妨げになっている面がある。

 行政でも押印を必要とする手続きは多い。政府が緊急経済対策に盛り込んだ施策でも、信用保証協会の制度の申請は一部を除きハンコが必要だ。

 電子契約は、売り手と買い手の双方が電子手続きに移行しなければ普及は難しい。金融業界ではネットで取引する電子債権が約10年前に生まれたが、高齢の経営者や一部の業界は紙の手形を使い続けている。

 対面での紙のやりとりを電子化できれば感染症を予防しやすいだけでなく、印紙税などのコストや管理の手間が減る。中小企業などは情報システムの整備自体が進んでいないケースもある。電子認証の制度の定着には、普及支援策を含めた多面的な取り組みも求められそうだ。

2021年07月01日

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