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【食品工場長向けコラム】 包装フイルムのつなぎ方について

2023/8/2 [食品,コラム]

今回の食品工場長向けコラムは「包装フイルムのつなぎ方について」と題して、業務の標準化により納品先からのクレームや日付ミスが再発しないように対策することの重要性についてお話します。

標準化が出来ているか

一般消費者からのクレームにはならないものの、納品先からのクレームで「包装フイルムがテープなどで止めてある」と言ったものがあります。

包装機で使用している包装フイルムが無くなると、次のフイルムとテープで止めてフイルム交換を行います。この、次のフイルムと繋いだテープが、何処でも排除される事無く納品先まで行ってしまうのです。

包装ラインには様々な排除装置がついています。日付、バーコード読み取り、金属検出機等の自動排除装置で反応すること無く、箱詰めされてしまうのです。

しかし、排除装置で反応するように、包装フイルムのつなぎ方を標準化するだけで、確実に排除することが出来るのです。

包装フイルムのつなぎ方

フイルムのつなぎ箇所を、図の②の日付の打刻する場所、バーコードのところで行えば、日付センサーなどで確実に排除することが出来ます。フイルムを繋ぐテープを金属検出機で反応する材質のものに変更する事で、金属検出機で排除することが出来ます。

このフイルムを切断するところと、包装機の位置合わせを行うアイマークを合わせることで、作業者には「アイマークの前後5cmでカットし、アイマークを確実に合わせて、金属テープで留めてください」と簡単に標準化を行うことができます。

テープの色を包装資材で使用していない色を使用する事で、箱詰め者が気がつきやすくなります。

繋いだフイルムが箱の中に入らないように、何重にもハードルを設けることで、確実に防ぐ事が出来るのです。

クレームがあった時に、「再発しないように注意して検品してください」と注意するのでは無く、箱詰め検品の方が見逃しても、再発しない仕組みが必要なのです。

終業時の標準化

包装作業が終了したときに、包装フイルムは包装機につけたままにしますか。
毎日包装機から外していますか。包装機から外すときに、何処でフイルムをカットしますか。

フイルムの有効率、歩留まりを考えると、フイルムは一切カットすること無く、巻き戻して翌日に使用する事が有効です。

しかし、日付ミスなどを確実に防ぐためには、日付を印字する前の場所で、フイルムを切断し、日付を打っている場所は、毎日確実に廃棄する事が必要です。

終業時にカットする場所も、標準化が必要です。

クレームなどの再発防止のためには、「充分注意するように」と注意するのでは無く、「再発しない対策」を十分に検討することが大切です。

クレームを防ぐ包装作業のチェックポイント

  • フイルムのカットするところを決めているか
  • フイルムをつなぐ、テープは金属検出機に反応するか
  • 作業終了後のフイルムカット場所は決めているか

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食品安全教育研究所 代表
河岸 宏和 氏

1958年1月北海道生まれ。帯広畜産大学を卒業後、農場から食卓までの品質管理を実践中。これまでに経験した品質管理業務は、養鶏場、食肉処理場、ハムソーセージ工場、餃子・シュウマイ工場、コンビニエンスストア向け総菜工場、玉子加工品工場、配送流通センター、スーパーマーケット厨房衛生管理など多数。毎年100箇所以上の食品工場点検、教育を行っている。
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