食品業向けパッケージシステム導入事例
株式会社泉平 様

執行役員 物流本部 本部長 山口 様、代表取締役社長 泉 様、執行役員管理部 部長 坂本 様
在庫精度の向上、受注デジタル化を段階的に実現
| 業種 | 食品卸売業 |
|---|---|
| 対象業務 | 販売管理、在庫管理、会計管理 |
| 導入システム | スーパーカクテルCore FOODs販売 スーパーカクテルCore 会計 |
泉平様は、2012年に基幹システムの刷新に着手し、スーパーカクテルを導入されました。その後、拠点統合や受注ポータルサイトの構築など段階的にDX化を実現してこられています。10年以上にわたるDX推進の取り組みについて、代表取締役社長 泉様、執行役員 物流本部 本部長 山口様、執行役員 管理部 部長 坂本様にお話をお聞きしました。
導入前の課題&導入効果
本社と各拠点にサーバーがあり、リアルタイムのデータ連携ができない
拠点ごとに帳票のレイアウトや業務手順が異なり、企業全体としての規模感を活かせない
会計と販売管理が別システムで稼働しており、全社最適が図れない
在庫データの精度が低く、毎朝倉庫で実数を数える必要がある
月次決算を5営業日で締められるようになり、企業として必要不可欠な体裁が整った
受注ポータルの構築で、スーパーカクテルへの再入力作業を削減、受注プロセスのデジタル化が約45%に到達
在庫データと倉庫の実数の誤差が劇的に減少し、在庫精度が向上
DASとハンディターミナルの導入で、誤出荷が年々大幅に減少
- システム全体構成図

導入の経緯
DX推進の背景
入社前のキャリアでの経験から、基幹システムや情報の使い方の重要性を実感し、生産性向上のプロジェクトにも取り組んできました。そうした業務に従事していたので、会社として、組織として業務効率を上げることができていない状態を改善したいという強い思いがありました。
そして副社長に就いていた2012年に基幹システムの刷新に着手し、DXのスタートを切りました。
選定の理由
パッケージという選択
基幹システムを刷新するに当たり、拠点ごとに業務のやり方がバラバラな状態では、そもそも要件定義がうまくいかないだろうと思ったため、自社開発は最初から想定していませんでした。それならば信頼できるパッケージを選択し、業務を合わせていくほうが業務改革や効率化のスピードは速いだろうと考えました。
製品選定に際しては、内田洋行を含む3社でコンペを実施しました。その時に内田洋行は圧倒的なプレゼンテーション力がありました。
内田洋行のスーパーカクテル選定のポイントは、第一に業務用食品卸業での導入事例があったことです。飲食業向けのパッケージ製品は数多くありますが、業務用食品卸に適応するものはかなり限られてきます。
また2013年には現在の物流本部を立ち上げる計画があり、内田洋行が物流業務にも詳しいという点も大きなアドバンテージでした。
DX推進の取り組み
All Izuhei 物流プロジェクトによる物流改革
スーパーカクテルの導入と並行して、2013年に「All Izuhei 物流プロジェクト」が始動しました。兵庫県下の3拠点(大阪営業所、神戸支店、メディカル事業部)を統合し、近畿物流センターを新設するというものです。“物流を科学する” というスローガンのもと、リスクマネジメント、市場対応力の強化、企業体質の抜本的改革という3つの柱で取り組みました。
そして2014年の近畿物流センター稼働開始後、2020年には倉庫での仕分け作業を高速化するDAS(デジタルアソートシステム)と、紙ベースだった入出庫業務の効率化・ミス削減を支援するハンディターミナルを導入しました。
こうした仕組みを利用するためには、スーパーカクテルから各設備や機器に入出庫のデータを渡したり、設備や機器から吸い上げたデータをスーパーカクテルに連携したりする必要があります。これらハードウェアの調達やスーパーカクテルとのデータ連携部分も、内田洋行に支援していただきました。
受注デジタル化への挑戦
DX推進の一環として、受注プロセスもデジタル化の対象にしました。起点は「今後すべての受注をデジタル化したい」という思いです。2021年から2022年にかけて、メールやFAXで受けていた受注を、専用ポータルサイトを立ち上げ、そこから入力いただく形に切り替えました。
給食系の受注は少し複雑で、1週間分の献立をまとめて注文した後も、メニュー変更のたびに修正が発生します。これまではその情報を Excel で管理していました。そこで、お客様が使用している献立管理ソフトから出力した献立リストを、当社の専用ポータルにアップロードしていただく仕組みにしました。以降の修正・確定作業はお客様側で完結できる設計です。
お客様には、便利さを説明しつつも無理に切り替えを求めず、あくまで任意で使っていただける形で仕組みだとご案内しました。
それでも想像以上に受注プロセスのデジタル化は進みました。現在では受注の約45%がデジタル受注です。当然専用ポータルから入力していただいた受注データは、スーパーカクテルに自動連携されます。
導入効果
定性的な効果として、物流部門ではDASの導入で仕分け作業が効率化され、ハンディターミナルの利用で出庫時のミスが減ったという点が挙げられます。
また受注ポータルの構築で、受注データを社内でスーパーカクテルに再入力する作業が削減されたというのも大きな効果ですね。
以前のシステムでは在庫データの精度が高くなく、毎朝倉庫に実数を数えに行くことを繰り返していました。今ではスーパーカクテル導入と物流改革の効果で、その負荷や、在庫データと倉庫の実数の誤差も劇的に減りました。
例えば月末に仕入を締めることや、在庫を確定させるというプロセスは、ERPパッケージでは必須の業務です。スーパーカクテルの導入と物流改革、あるいは受注プロセスのデジタル化を通して、そうした企業として必要不可欠なプロセスが整ったことは非常に大きなメリットです。今では月次決算が5営業日で締められるようになりました。
物流部門では、誤出荷が年々減っています。例えば2022年から2023年にかけては27.2%減、2023年から2024年では19.3%減と、誤出荷は着実に改善しています。「物流品質を “感覚” ではなく “数値で管理する文化” が根付き始めたことが、最も大きな成果だと感じています。」
スーパーカクテルを基盤に、業務プロセスの改善やDX化を少しずつ進化させています。例えば All Izuhei 物流プロジェクトでは、物流拠点を統合し業務プロセスをアップデートしたことで現場の運用が整理され、システムもスムーズに適応できました。
今回の一連の取り組みによって自社の施策をKGI・KPIで整理し、成果を数字で語れるようになったことは大きなメリットです。さらに、業務の効率化にとどまらず、人の働き方を「作業」から「判断」へシフトできたことも、極めて重要な成果だと感じています。

- DAS(デジタルアソートシステム)で仕分け作業を効率化

- 整頓された倉庫内と、誰でも場所がわかりやすいように工夫された棚看板
今後の展望
次のデジタル戦略において重要なテーマの1つは、業務効率を高め、人が “作業” ではなく “判断” や “価値創出” に時間を使える組織へ進化させることです。具体的には、営業活動の効率化や物流のさらなるオートメーション化が挙げられます。現在の体制を維持しながらも、より少ない工数で現行業務を安定的に運用できる仕組みを構築することは、今後の持続的成長に向けて避けては通れない課題です。
こうした取り組みによって創出された時間を、新たな価値創造やサービス向上につなげていきたいと考えています。AI活用の支援も含めて、今後も内田洋行にはこうした領域でのさらなる支援と伴走を期待しています。
| 企 業 名 | 株式会社泉平 |
|---|---|
| 創 業 | 1896年 |
| 従業員数 | 362名、内パート社員56名(2026年2月現在) |
| 事業内容 | 総合食品商社・食品卸売業 (業務用冷凍食品、チルド/冷蔵品、香辛料・調味料、乾物・加工品、缶詰・レトルト等) |
| U R L | https://www.izuhei.co.jp/ |




カタログ、お役立ち資料を
泉が会社に参画した2006年当時、本社と拠点ごとにサーバーがあり、各サーバーには本社から夜間バッチで大量の受注マスターデータを配信している状態でした。
実績データも夜に本社に集めないと最新のデータを見ることができず、また各拠点では独立した業務運営が行われていました。例えば拠点ごとに帳票のレイアウトや業務手順が異なるなど、企業全体としての規模感を活かせない状況が続いていました。
さらに会計と販売管理が各々異なったシステムで稼働しており、リアルタイムでのデータ連携や統合ができないという課題もありました。