プレスリリース

2019/1/16

内田洋行、東京国立博物館 特別展「顔真卿(がんしんけい) ―王羲之(おうぎし)を超えた名筆―」に技術協力
~展示会場内の映像コンテンツの制作で協力~

株式会社内田洋行(本社:東京都中央区、代表取締役社長:大久保 昇 以下、内田洋行)は、2019年1月16日より公開される東京国立博物館 特別展「顔真卿(がんしんけい) ―王羲之(おうぎし)を超えた名筆―」において、技術協力として、東京国立博物館 平成館 展示会場内の特殊映像コンテンツの制作を行いましたのでお知らせいたします。

この映像コンテンツは、東京国立博物館の監修のもと、内田洋行がリアルタイムレンダリング技術によって制作したもので、展示会場に来場される方に、顔真卿(がんしんけい)を始めとする展示品の演出に用いられます。

東京国立博物館 特別展「顔真卿 ―王羲之を超えた名筆―」への技術協力の概要

特別展「顔真卿(がんしんけい) ―王羲之(おうぎし)を超えた名筆―」は、王羲之の「蘭亭序(らんていじょ)」に比肩しうるとされる、日本初公開の「祭姪文稿(さいてつぶんこう)」(顔真卿(がんしんけい)筆 唐時代・乾元元年 758年、台北 國立故宮博物院蔵)をはじめ、「自叙帖(じじょじょう)」(懐素(かいそ)筆 唐時代 大歴12年 777年)などの貴重な作品から、書の普遍的な美しさを法則化した唐時代に焦点をあて、顔真卿(がんしんけい)の人物や書の本質に迫る特別展です。

中でも本展では、伝統に束縛されず、みずからの情感を率直に発露する意識の変化を書の表現に反映させた顔真卿(がんしんけい)の活躍のほか、唐時代に活躍した、虞世南(ぐせいなん)、欧陽詢(おうようじゅん)、褚遂良(ちょすいりょう)の名筆によって、読みやすさ、書きやすさ、美しさ等の要素を満たしながら形成された漢字が、王羲之(おうぎし)書法の継承から楷書が完成するまで進化を遂げる変遷が表されるなど、書の魅力に溢れた展示会となります。

この特別展「顔真卿(がんしんけい) ―王羲之(おうぎし)を超えた名筆―」において、内田洋行では、東京国立博物館からの技術協力の要請、監修のもと、映像コンテンツの制作を行いました。

書の魅力を伝える映像コンテンツの制作

東京国立博物館の監修のもと、内田洋行は、本展示会場で書の魅力を伝える演出のため、リアルタイムレンダリング技術を活用して、インタラクティブにコンテンツを制作しております。

  1. 顔真卿(がんしんけい)筆「祭姪文稿(さいてつぶんこう)」 思いの揺れを示す推敲の跡を再現

    最初は平静に書かれるも、感情の昂ぶるにつれて筆が縦横に走る、顔真卿(がんしんけい)の現物の書の魅力を演出しています。実際には見ることのできない、推敲された書の筆跡の流れが映像で再現されます。

    これらは、現物を複写した高精細データから、一文字ずつ、詳細にわたるまで映像化されており、顔真卿の思いの揺れが表現されています。特に、「祭姪文稿(さいてつぶんこう)」の書き出しから推敲の跡が残されるまでが映像化されており、顔真卿(がんしんけい)の感情の昂りが感じられるような構成になっています。

  2. 王羲之書法の継承と楷書の完成 唐の四大家、それぞれの「風」「無為」


    顔真卿(がんしんけい)筆 顔真家廟碑(がんしかびょうひ)(部分)


    褚遂良(ちょすいりょう)筆 雁塔聖教序(がんとうしょうぎょうじょ)(部分)


    顔真卿(がんしんけい)筆 顔真家廟碑(がんしかびょうひ)(部分)


    欧陽詢(おうようじゅん)筆 九成宮醴泉銘(きゅうせいきゅうれいせんめい)

    顔真卿(がんしんけい)、褚遂良(ちょすいりょう)、欧陽詢(おうようじゅん)、虞世南(ぐせいなん)、それぞれの書の個性を「風」「無為」の文字から紐解きます。一つの文字に注目し、個性ある書が映像によって比較して表現されることで、それぞれの書家の個性が体感できます。

    内田洋行では、2013年、東京国立博物館 特別展「書聖 王羲之(おうぎし)」に技術協力としてコンテンツ制作を行ったほか、ICTビジネスを柱とし、学校教育分野では、2002年から教育用コンテンツ配信サービス「EduMall(エデュモール)」の展開を行っております。このたびの技術協力は、特に教育関係者のみなさまにも寄与するものとして実施するものです。

    尚、コンテンツの制作は、内田洋行の連結子会社であるパワープレイス株式会社(本社:東京都中央区、代表取締役社長:前田昌利、以下、パワープレイス)にて行っています。パワープレイスは、内田洋行の100%子会社で、空間デザイン、プロダクトデザイン、システムデザイン、グラフィックデザインを主要事業としています。グラフィックデザインでは、リアルタイム3DCGによる高精細・高品質デジタルコンテンツの制作を行っています。

  3. <東京国立博物館 特別展「顔真卿(がんしんけい) ―王羲之(おうぎし)を超えた名筆―」概要>

    • 会期:2019年1月16日(水)~2月24日(日)
    • 会場:東京国立博物館 平成館 (東京都台東区上野公園13-9)
    • ホームページ:https://ganshinkei.jp
    • 主催:東京国立博物館、毎日新聞社、日本経済新聞社、NHK
    • 協力:内田洋行、台東区立書道博物館、毎日書道会

【このリリースに関するお問合せ先】

株式会社内田洋行 広報部 佐藤将一郎・深澤琴絵
TEL. 03(3555)4072  FAX. 03(3555)4620