プレスリリース

2021/4/13

内田洋行、NPO法人スマイル・プラネットと共同で
特別支援が必要な児童の漢字や計算の授業をサポート
〜認知特性別の教材を教育用コンテンツ配信システム「EduMall」より無償提供開始〜


株式会社内田洋行(本社:東京都中央区、代表取締役社長:大久保昇、以下内田洋行)は、NPO法人スマイル・プラネット(本社:東京都千代田区、理事長:長谷川知彦、以下スマイル・プラネット)が開発する特別支援教材「認知特性別 読み書き支援教材スマイル式プレ漢字・九九プリント」を令和3年4月13日より、教育コンテンツ配信サービス「EduMall(エデュモール)」にて無償提供を開始します。

学校での特別支援教育をサポートするために

読み書きの弱さを有する児童を指導するには、「聴覚情報の認知」と「視覚情報の認知」の2つの特性について把握し学習につなげる必要があります。

「聴覚情報の認知」特性として音韻処理に弱い児童の場合は、聞き取りの力や聞き分ける力を形成することを学習の目標として、教師と児童の間で、音のイメージを、目に見える視覚的手がかりとして共有することが重要です。また、言語性短期記憶の弱い児童の漢字学習指導では、絵を利用して視覚的イメージの乏しい漢字単語(例:以前、調節など)についても、覚えたいことの視覚的イメージを高める活動が効果的になります。

次の「視覚情報の認知」特性においては、国語の学習では、「字や単語の視覚認知」「視空間認知」 の弱さがあると、ひらがなや漢字の書きの学習が特に困難になることから、「木が三つで森」などと、漢字の形や組み立てや並べた特徴を言語化して学習することが重要です。このような認知特性に配慮した指導は、特別支援教育に求められるほか、通常の学級の読み書きや算数の学習が苦手な児童にも効果があるものとされます。

内田洋行とスマイル・プラネットは、長年にわたって特別支援教育に携わってきた知見から、特別な支援を必要とする児童に加えて、漢字や計算の学習が苦手な児童まで範囲を広げて、多くの学校に認知特性に配慮した教材の普及が重要になるものと考えることから、このたび、スマイル・プラネットが開発した特別支援教材「認知特性別 読み書き支援教材スマイル式プレ漢字・九九プリント」を、共同で無償提供することといたしました。

なお、提供においては、内田洋行の教育用コンテンツ配信サービス「EduMall(エデュモール)」を活用します。

「認知特性別 読み書き支援教材スマイル式プレ漢字・九九プリント」の主な内容

「認知特性別 読み書き支援教材スマイル式プレ漢字・九九プリント」は、以下の内容です。

① はじめに 認知特性とは
② 教科書準拠別プレ漢字プリント(小学校1年生~6年生)
  • 国語教科書に準拠(光村図書版/東京書籍版)
  • 児童の認知特性(得意・不得意)に応じたプリント教材6種類
  • 授業(教科書)を学習する前に練習用として漢字の読みや書字などに馴染みやすい教材。
③ 標準版プレ漢字プリント(小学校1年生~3年生)
  • 漢字1字を1枚のプリントで学ぶプリント教材。
  • 全教科書に対応
④ スマイル式九九プリント(小学校低中学年)
  • 九九の苦手の背景(数の関係や計算の意味など)に対応したプリント教材
  • 数の関係の記憶、計算の意味の理解をわかりやすく解説
⑤ 特殊音節練習プリント
  • 「拗音」「促音」「撥音」のプリント教材
⑥ 読み書きスキル簡易アセスメント

読み書きの苦手が認められる児童は、特別支援教育コーディネーターや通級指導の先生、専門家による支援につなげることが大切です。また、学習支援の必要性を周囲に伝えることも大切です。そのためには、読み書きの達成の程度と読み書きを支える基礎スキルについて評価することが必要になります。本アセスメントは、具体的な教育的支援につなげるためのアセスメントです。児童一人ひとりの評価と支援をアセスメントします。児童は、学年別の3~5種類の課題をテスト形式で取り組みます。時間は20分~30分ほどです。

教科書準拠別プレ漢字プリント(小1~小6)

スマイル式九九プリント(小学校低中学年)

教科書準拠別プレ漢字プリント(小1~小6)

スマイル式九九プリント(小学校低中学年)

これらの教材は教科書を学習する前の練習用プリントとして、同じ内容をくりかえし反復練習するのではなく、児童の一人ひとりの認知特性に配慮されたプリント教材です。例えば、印刷するごとに漢字の掲出順がランダムになるようプログラムされるなど、子どもたちは新しい気持ちで取り組むことができます。(※一部、固定のプリントもあります。)

【教材の詳細はこちらから】 https://smileplanet.net/specialty/yomikaki/

【動作環境】
(対応OS)Windows8.1、Windows10、mac OS Mojave 10.14、Chrome OS
(対応するインターネットブラウザ)Internet Explorer 11(Win)、Edge(Win)、Safari11(Mac)、Safari12(Mac)、Chrome(Chrome OS)

※Microsoft、Internet Explorer、Microsoft Edgeは、米国Microsoft Corporationの米国およびその他の国における登録商標です。

※Google ChromeはGoogle Inc. が所有する商標または登録商標です。

※Safariは米国および他の国々で登録されたApple inc.の登録商標です。

NPO法人スマイル・プラネットについて

平成25年1月16日、子どもたち一人ひとりが、笑顔で自分らしく成長するために、生きる力を身に付けられる方策の研究・開発を通して、教育に寄与することを目的として設立しました。現在、「読み・書き・計算等の苦手を改善・克服するための特別支援教材」「夢・キャリアを考える教材」を関係各者様と研究・開発し、スマイル・プラネットのWebサイトにて情報を発信しています。

スマイル・プラネットは、特別支援が必要な児童が“学びの基礎”を身につけるサポート、夢・キャリア教育を通して学習意欲の向上や学習習慣の定着をサポートする事業を展開しています。大学や専門機関と共同で認知特性別「読み・書き・計算等の苦手を改善・克服するための特別支援教材」や児童の発達レベルや基礎スキルに応じた「読み・書き・計算」プリントを開発するほか、NPO法人の理事でもある尚絅学院大学(東京学芸大学名誉教授)の小池 敏英教授(特別支援専門)と共同で、先生や保護者が学習指導するための手引きや「アセスメントツール」も開発しています。

内田洋行について

内田洋行は、昭和48年度より学校向け特別支援教材として最多数を掲載する『ウチダ特別支援カタログ』を発刊するなど、教材備品の特長、効果などを分かりやすく紹介し、また新学習指導要領に対応した商品も随時追加しています。学校の先生方のお役に立てるよう取り組んでいます。文部科学省「GIGAスクール構想」の1人1台PCの配布については、特別支援教室においても必要なICT教材やシステム提供も強化しています。

教育コンテンツ配信サービスEduMallは、平成14年の総務省EduMart実証実験を経て得られた知見をもとに、内田洋行にて商用化したコンテンツ配信サービスです。34社から提供されるデジタルコンテンツ約1,100タイトルの中から、学校の要望に応じて選び、年間契約にて効率的に利用できるサービスです。ここ数年導入が進んでいるデジタル教科書も配信しており、ほぼ全ての小学校デジタル教科書、中学校デジタル教科書を取り扱っています。これまで約420自治体7,500校の小中学校に導入されています(2021年3月現在)。

特別支援教育教材カタログ

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【この商品のお問い合わせ先】

株式会社内田洋行 学びのコンテンツ&プロダクト企画部 青木栄太・吉田茂喜
TEL. 03(5634)6638 FAX. 03(5634)6751

NPO法人スマイル・プラネット 事務局 山先公一
TEL. 03(6327)1045 FAX. 03(3262)3247

【このプレスリリースのお問い合わせ先】

株式会社内田洋行 広報部 佐藤将一郎・深澤琴絵
TEL. 03(3555)4072 FAX. 03(3555)4620