関西大学 高槻ミューズキャンパス 初等部・中等部・高等部
安全と明るさを重視した、社会貢献型の都市キャンパス。

JR高槻駅周辺の都市開発の一貫として計画された関西大学 高槻ミューズキャンパス。関西大学念願の、初等教育から高等教育までが融合するキャンパスです。駅前の好立地で、初等~高等教育としてはめずらしい地上 13 階建てのビル。「高層建築物にありがちな〝閉塞感〞を払拭し、明るさや学ぶ楽しさに満ちた空間にしたい」(堀田有香事務長)というのが竣工前の課題でした。さらに「国際理解教育」「ICT環境の充実」も目指しました。
2005年の準備段階から、日本全国の学校や、内田洋行が毎年協賛している「New Education Expo」(NEE)などに足を運び、何度も検討が重ねられました。フロアごとに、日本の伝統色からテーマカラーを決定。カラーに合わせて採用された内田洋行の家具・備品類も合わせ、高層ビルの閉塞感を排除し、学ぶ楽しさを触発する空間に仕上がっています。
理科実験室。実験台は水回りの部分だけが固定され、テーブルとイスは自由にレイアウトを変更することができる。生徒を4人ずつの少人数に分けてグループワークを行わせたり、10人ほどで実験やディスカッションを行わせる他、講義スタイルの授業を実施するなど、さまざまな授業スタイルを同じ空間で行うことが可能。
設備にとらわれず、授業内容に応じた最適なレイアウトが組めるので先生方の評価も高い。「自分で考えて調べる」という思考力を重視した教育方針においても、理科実験室に期待されているものは大きい。
初等部の家庭科教室。安全性の基準から、調理台は窓際にレイアウトされている。家庭科教室の横にはオープンスペースがあり、児童たちがどのような実習をしているかひと目でわかるように作られている。
高等部の被服室。正面に見えるホワイトボードは、中央部分をスライドさせるとプラズマ電子黒板がある。これは「世界とつながる教室」をテーマに、普通教室・特別教室に導入されたもの。
堀田 有香 事務長
関西大学 初等部・中等部・高等部
関西大学 高槻ミューズキャンパス
初等部・中等部・高等部
地上13階建ての都市型キャンパスとして2010年開校。東館に初等部・中等部・高等部、西館に関西大学社会安全学部、大学院社会安全研究科がある。また生涯学習を振興する生涯学習センター、市民向けの児童図書館なども設置されている。
詳しくは: http://www.kansai-u.ac.jp/tnc/
2012年1月公開。所属や名称、掲載内容は取材当時のものです。
