南山学園 南山大学附属小学校
知識だけでなく、環境から心を育てる。

「たしかな学力と人間力を身につける」「小・中・高・大の一貫教育」「学校と家庭との教育連携」という3つの柱をかかげ、2008年に復活した南山大学附属小学校。愛知県唯一の男女共学私立小学校として、高い人気を誇っています。
開校にあたって、教諭や事務職員 12 名からなる準備室で「理想の南山教育を実現するため」の備品などが検討されました。「理科では知識だけでなく、自主性や物の扱い方も学んで欲しい」(松浦典文教諭)と備品は、なるべく理科室内に設置。「実験を行うには何が必要なのか?」を先生が準備するのではなく、子どもたち自らが考えるように工夫がされています。
多目的に使えるPCルームでは、情報を検索した後の〝友だち同士での話し合い〞を重視。部屋の中央に自由にレイアウトが変えられるフリースペースを設け、グループワークを行いやすくしています。
同校に理科室はふたつ。こちらは4年生以上が使うことを想定して作られた理科室。準備室に備品を置くのではなく、教室内に備品を置き、子どもたちに準備をさせ自主性を育てている。
「 グループに1台では、観察する児童が変わる度に調整が必要で時間がかかる」(松浦教諭)と、児童ひとりに1台行き渡るようにそろえられた顕微鏡。映像出力可能な顕微鏡でお手本を見せている。
「作る喜び」を体験して欲しいと設置された家庭科室。校内のトーンに合わせて、特別教室も木を使った温かな雰囲気で統一されている。
備品がきちんと収まる棚は、整理整頓の教育にも役立つ。
下学年の授業のために作られた、もうひとつの理科室。テーブルは自由に動かすことができるので、授業内容に合わせてレイアウトの変更が可能。実物投影機やディスプレイも設置されている。
天井に取り付けられたフックは、松浦教諭が「振り子の実験をしたい」とリクエストして実現したもの。滑車などを使った実験にも対応でき、実験により子どもたちの好奇心や学習意欲を刺激する。
備品は松浦教諭が、これまでの経験を踏まえてリクエストしたもの。同校では「私たちの理科室」という授業があり、理科室の使い方を子どもたちに教えるカリキュラムが組まれている。
阿部 泰久 教頭(左)
松浦 典文 教諭(右)
南山学園 南山大学附属小学校
南山学園 南山大学附属小学校
1936年に愛知県唯一の私立小学校として設立。戦時下の社会情勢により5年で廃止となったが、その後2008年に復活。現在では愛知県唯一の男女共学私立小学校として、キリスト教の精神をもとにした教育を行っている。
詳しくは: http://www.nanzan-p.ed.jp/
2012年1月公開。所属や名称、掲載内容は取材当時のものです。
