THEME.1
これからの社会で、何が起きようとしているのか
VIEWPOINT 01

人を中心に、


働き方を問う先に

時代を前に進めるのは、変化を察知し、新しい価値を生み出すことができる人だ。視野を広く、目の前の役割にとらわれず行動する。そして、自分の知識や経験だけではなく、チームで知を結集させ、協働することでより大きな力を発揮し、新しい価値を生み出していく。変化のスピードがより速く、より複雑になってきた今日、そのような働き方が一層重要になってきた。

さまざまな発想が寄り集まるような、流動的な知の流れをいかにデザインするか。スマートフォンやタブレットといったデバイスの発達、ワイヤレス環境の普及、通信速度の飛躍的な向上は、限られた「場」から人を開放する。いつでもどこでも仕事ができる環境が整えば、社内外問わず柔軟でダイナミックなチーム編成を行うことができ、新たな価値を生み出す土壌となる。あるいは、一人ひとりの生活リズムやライフステージ、価値観にかなう働き方を、よりたくさんの人に提供することが可能だ。
また、新たな技術はさらなるイノベーションを促す。AIやRPAなどの技術は、これまで人が行っていた仕事の自動化・省力化をより推進していくと期待されている。多くの時間を要する「作業」から、人を解放すると。しかし、新しい技術は新しい課題を呼ぶこともある。膨大な情報を分析し解を導き出す点において、AIは人を超える。しかし、いまの技術ではAIに倫理性を持たせることは難しいという見方もある。AIが導き出す解・情報に価値をあたえ活用するのは人だ。新たな技術を使いこなせるかどうかは、人に依存する。

働き方を変えていくということは、新しい価値の生み出し方を変えていくということだ。その中心には常に、人を置かなければならない。技術が働き方を変えるのではなく、働き方を変えていくために技術を生かす。人を中心に、働くことの本質や、目指すべき働き方を問い続けることが必要だ。その先に、人びとが新しい価値創造に邁進する未来が切り拓かれていく。