(写真左から)
長﨑堂グループ 管理本部情報システム課兼海外事業部マネージャー 名角 様、長﨑堂グループ 常務取締役 荒木 様
食品業向けパッケージシステム導入事例
株式会社長﨑堂 様
チーム一丸となってシステム課題を解決
業務の効率化とリアルタイムの数字把握が可能に
業務の効率化とリアルタイムの数字把握が可能に
業種 | 和洋菓子の製造・販売業 |
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対象業務 | 販売管理、生産管理、購買管理、売掛管理、 在庫管理、買掛管理 |
導入システム | スーパーカクテルコアFOODs |
1919年4月に長崎で創業。1924年に大阪に移転。創業100年を超える長﨑堂のカステラといえば、ギフトの定番として知らない人はいないでしょう。現在は、大阪心斎橋に本店を構え、カステラやどら焼きなどの菓子を全国の百貨店や量販店で販売。空港、新幹線の主要駅、高速道路のサービスエリア等でも販売し、帰省土産としても親しまれています。「黒船」「然花抄院」「ノボベント」のブランドも展開。近年は、味だけでなく、SNSを通して次世代の若者への訴求に力を入れています。
導入のメリット
- 店舗在庫情報の精緻化
- 生産業務のシステム化
- グループ会社管理の効率化
- システム全体構成図
コロナ禍の影響
多様なチャネルの開拓で
コロナ禍を乗り越える
コロナ禍では、人の動きが途絶え、企業訪問や帰省時の手土産需要が激減。結婚、出産等のお祝い事も自粛傾向が続き、ギフト需要が低迷。特に関東周辺はコロナの影響が強く、大打撃を受けたそうです。
この間、工場を休ませるわけにはいかないため、これまで行ってこなかったOEMや卸売りの市場を開拓。ギフト以外の自家需要品を新たに開発するなどし、コロナによる売上低下をカバーしてきました。また、従来は力を入れてこなかったオンライン販売もテコ入れ。多様な販売チャネルを駆使して、コロナ禍を乗り越えてきたそうです。
オンライン販売を軌道に乗せるために地方催事に力を入れ、催事で味を知りファンになった人が、オンライン販売でリピートするという動線を開拓。今後も強化していくそうです。
長﨑堂様は、2007年にスーパーカクテルを導入し、2012年に1度目の更新。2022年8月に2度目の更新を行いました。その経緯や効果について、長﨑堂グループ荒木一博常務取締役様と名角徳三同グループ管理本部情報システム課兼海外事業部マネージャー様に伺いました。
この間、工場を休ませるわけにはいかないため、これまで行ってこなかったOEMや卸売りの市場を開拓。ギフト以外の自家需要品を新たに開発するなどし、コロナによる売上低下をカバーしてきました。また、従来は力を入れてこなかったオンライン販売もテコ入れ。多様な販売チャネルを駆使して、コロナ禍を乗り越えてきたそうです。
オンライン販売を軌道に乗せるために地方催事に力を入れ、催事で味を知りファンになった人が、オンライン販売でリピートするという動線を開拓。今後も強化していくそうです。
長﨑堂様は、2007年にスーパーカクテルを導入し、2012年に1度目の更新。2022年8月に2度目の更新を行いました。その経緯や効果について、長﨑堂グループ荒木一博常務取締役様と名角徳三同グループ管理本部情報システム課兼海外事業部マネージャー様に伺いました。
導入の背景
システム更新を業務改革や
意識改革のチャンスに
「以前は、スーパーカクテルを使っているのは社内のごく一部のみ。せっかくの機能が使いこなせておらず、単なる請求書発行マシンとなっていたので、もっと有効活用がしたいと思っていました」と荒木常務様。10年前に1度目の更新を行った際には、「システムのことがわかる者がおらず、マンパワーも足りなかったので、ベンダーさんに丸投げ。コストがかかっただけで何ひとつ新しいことができなかった。痛恨の更新でした」と名角様。しかし、10年の間に人材も育ってきたため、「今回の更新が、社内の業務改革や意識改革の絶好の機会になると考えました」と荒木常務様は振り返ります。
「一時は、スーパーカクテルではなく全く新しいシステムに乗り換えることも検討しましたが、他社製品とも比較検討した結果、スーパーカクテルを更新し、使いこなせるようにしたほうが良いという結論になりました」と荒木常務様。
「一時は、スーパーカクテルではなく全く新しいシステムに乗り換えることも検討しましたが、他社製品とも比較検討した結果、スーパーカクテルを更新し、使いこなせるようにしたほうが良いという結論になりました」と荒木常務様。
導入の経緯
全部署からメンバーを招集し
全社的な取組とする
システム更新にあたり、営業、経理、商品センター、工場など、すべての部署からITスキルが高く意欲的な人を出してもらい、18人のプロジェクトチームを結成。プロジェクトマネージャーを任された名角様は、プロジェクトが先細りにならないよう、ミーティングを毎週金曜日15:30と定め、会議室も同じ場所に固定。ミーティングをルーティン化しました。これが奏功し、最後まで1人のメンバーも欠けることなくプロジェクトを遂行することができました。
また、システム更新を契機とし、業務改革にも取り組む意向であり、事前の要件設計が鍵になると考えていた名角様。ちょうど数年前に業務改善の一環で、コンサルタント会社が業務を洗い出しワークフロー図を作成していました。せっかくの成果なので、これを有効活用することとし、「プロジェクトメンバーで、実情に合わせて業務フローをブラッシュアップ。これをもとに、スーパーカクテルでできる業務、カスタマイズして新たにシステムを作ってもらう業務を整理していきました」
また、システム更新を契機とし、業務改革にも取り組む意向であり、事前の要件設計が鍵になると考えていた名角様。ちょうど数年前に業務改善の一環で、コンサルタント会社が業務を洗い出しワークフロー図を作成していました。せっかくの成果なので、これを有効活用することとし、「プロジェクトメンバーで、実情に合わせて業務フローをブラッシュアップ。これをもとに、スーパーカクテルでできる業務、カスタマイズして新たにシステムを作ってもらう業務を整理していきました」
導入の課題
数字に基づく経営判断、
業務の効率化を実現したい
大きく3つの課題があったといいます。
「1つは、『黒船』ブランドが株式会社黒船となりグループ会社化しているにもかかわらず、長﨑堂一社のシステムに無理やり入れこんでいたため不都合が生じていたことでした。両社間で発生する内部取引の入出力はすべて手作業で行われ、大変な時間と手間がかかっていました。これを自動化したい。
2つ目は、生産管理の機能が全く使われていなかったこと。これを今回のバージョンアップで使えるようにすること。
3つ目は、現状、売上出荷と移動出荷(売上が発生しない)の2つに分かれている出荷フローを一本化することでした。物流センターから見れば、2つは同じ作業なのにシステム上は2つのフローが存在。これをカスタマイズして一本化したいと思っていました」
今回のバージョンアップで、これら3つの懸案事項はすべて解決し、「大変満足している」と荒木常務様。次のステップとして「損益や在庫状況、原価が、リアルタイムかつ高い精度で確認できる状態」を目指します。
「1つは、『黒船』ブランドが株式会社黒船となりグループ会社化しているにもかかわらず、長﨑堂一社のシステムに無理やり入れこんでいたため不都合が生じていたことでした。両社間で発生する内部取引の入出力はすべて手作業で行われ、大変な時間と手間がかかっていました。これを自動化したい。
2つ目は、生産管理の機能が全く使われていなかったこと。これを今回のバージョンアップで使えるようにすること。
3つ目は、現状、売上出荷と移動出荷(売上が発生しない)の2つに分かれている出荷フローを一本化することでした。物流センターから見れば、2つは同じ作業なのにシステム上は2つのフローが存在。これをカスタマイズして一本化したいと思っていました」
今回のバージョンアップで、これら3つの懸案事項はすべて解決し、「大変満足している」と荒木常務様。次のステップとして「損益や在庫状況、原価が、リアルタイムかつ高い精度で確認できる状態」を目指します。
導入効果
懸案事項をすべてクリア
多拠点への横展開も計画
「毎日数字を確認でき、経営判断がしやすくなった」と荒木常務様。従来は、熟達者の勘で行うしかなかった発注計画の精度も向上しました。
「以前は月1回、勘を頼りに発注計画を立てるしかなく、ロスや欠品が生じていました。欠品の際には取引先に無理を言って調達することもありました。しかしシステム更新後は、毎日在庫把握が可能なので、軌道修正しながら発注計画が立てられ、適正在庫がキープできるようになりました」
また、これまで利用されてこなかった生産管理システムは、「大阪工場と南堀江の工場で実験的に稼働。うまくいったら今期中にも他拠点に広げていく考え」とのこと。現場の悩みのタネだった、黒船との内部取引についても、長﨑堂で売上を立てたら、黒船で仕入れが立ち、指定した倉庫に在庫として計上されるという流れが自動化。これにより、以前は休日出勤をして行っていた入力業が不要となり、人的ミスも激減しました。
「以前は月1回、勘を頼りに発注計画を立てるしかなく、ロスや欠品が生じていました。欠品の際には取引先に無理を言って調達することもありました。しかしシステム更新後は、毎日在庫把握が可能なので、軌道修正しながら発注計画が立てられ、適正在庫がキープできるようになりました」
また、これまで利用されてこなかった生産管理システムは、「大阪工場と南堀江の工場で実験的に稼働。うまくいったら今期中にも他拠点に広げていく考え」とのこと。現場の悩みのタネだった、黒船との内部取引についても、長﨑堂で売上を立てたら、黒船で仕入れが立ち、指定した倉庫に在庫として計上されるという流れが自動化。これにより、以前は休日出勤をして行っていた入力業が不要となり、人的ミスも激減しました。
成功の秘訣
「自分たちのシステムは自分たちで作る」
というメンバーの強い意識
「18人のメンバーがみな、良いものを作ろうという意欲に燃えていて、ミーティングにも大変積極的に参加してくれました。メンバー間の情報共有のツールとしてシステムの課題一覧表を作り、有志メンバーが進捗をアップデートしていったことも大きい」と名角様。
今後については、「現在、ようやく形ができ、今後は使いながら微調整し、いかに私たちの業務になじませていくかという段階です」と荒木常務様。
しかし、まだまだマスターに不備があったり、微調整の必要なところもあります。「それらを一つひとつつぶして0にするのが目下の課題。今のメンバーなら、この課題を解決していける」と、名角様。2世代目までは外部にお任せだったシステムですが、3代目は自分たちで作り上げたという自負もあります。今後も、内田洋行連携しながら、スーパーカクテルをより自分たちにフィットしたシステムとして完成していく考えです。
今後については、「現在、ようやく形ができ、今後は使いながら微調整し、いかに私たちの業務になじませていくかという段階です」と荒木常務様。
しかし、まだまだマスターに不備があったり、微調整の必要なところもあります。「それらを一つひとつつぶして0にするのが目下の課題。今のメンバーなら、この課題を解決していける」と、名角様。2世代目までは外部にお任せだったシステムですが、3代目は自分たちで作り上げたという自負もあります。今後も、内田洋行連携しながら、スーパーカクテルをより自分たちにフィットしたシステムとして完成していく考えです。
お客様プロフィール
企 業 名 | 株式会社長﨑堂 |
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代 表 者 | 代表取締役 荒木 貴史 |
創 業 | 1919年 |
資 本 金 | 3,000万円 |
従業員数 | 425名(2022年4月現在) |
事業内容 | 和洋菓子の製造及び販売 |
U R L | https://www.nagasakido.com/ |
記載内容は取材時の情報です。
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