食品業向けパッケージシステム導入事例
フュージョン株式会社 様

赤木八寿夫代表取締役社長
「相場もの」にも対応できる柔軟性、
需給の予測ができるフォーカシング機能が導入の決め手
需給の予測ができるフォーカシング機能が導入の決め手
業種 | 鶏卵業 |
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対象業務 | 販売管理、購買管理、鶏卵管理、 売掛管理、買掛管理 |
導入システム | スーパーカクテルデュオFOODs 販売 |
フュージョン株式会社様は、ヒナから採卵、パック詰めまでの一貫生産を行う卵の総合商社です。自動化による省力化や、採卵工場の衛生管理の徹底などが特徴で、国内大手の食品メーカーや量販店との取引はもちろん、海外にも輸出されています。2011年に販売管理を効率化する目的で、鶏卵業でも実績のある「スーパーカクテル」を導入し、現在も活用されています。導入の背景や導入効果について代表取締役社長の赤木八寿夫様に伺いました。
- システム化が困難な「相場もの」の販売管理を自動化
- フォーカシング機能で需給バランスを平準化
- システム全体構成図
最先端の技術を用いて国内屈指の鶏卵業を営む
―― 御社の沿革について教えてください
1932年に私の祖父が宮崎県日向市で養鶏所を始め、孵卵、鶏の品種改良にも着手。米国の種鶏を導入し良質なヒヨコの販売を始めました。1970年に赤木種鶏場を設立。2005年にアミューズ株式会社に改称。2006年に父が第2代会長となり、私は第3代代表取締役に就任しました。創業当時から米国の最新技術を採り入れ、早くから生産の自動化や衛生管理の徹底を行ってきました。
2008年に取引先のひとつであった養鶏所が倒産し、救済買収してフュージョン株式会社を設立。それが鶏卵業を始めたきっかけです。
その他にもコロナや鳥インフルエンザの影響で廃業した養鶏所を十数社買収しています。
2008年に取引先のひとつであった養鶏所が倒産し、救済買収してフュージョン株式会社を設立。それが鶏卵業を始めたきっかけです。
その他にもコロナや鳥インフルエンザの影響で廃業した養鶏所を十数社買収しています。
―― 事業内容を教えてください
フュージョン株式会社の主な事業は鶏卵生産です。他に液卵、卵焼き、味付け玉子、温泉卵などの加工品を製造販売しています。取引は大手スーパーや量販店など、BtoBがほとんどです。従業員は約250名。うち200名弱は農場、40人ほどが工場、10名が加工場のスタッフです。
手書きが当たり前だった「相場もの」の取引をシステム化
―― スーパーカクテルを導入されたきっかけは?
2008年に養鶏所を買収してフュージョン株式会社を設立したときは、工場は古く、システムも入っていませんでした。このままでは将来生き残れないと思い、工場の衛生管理・生産の自動化を図りました。設立時点では手組みのシステムを使っていましたが、2011年にスーパーカクテルを導入しました。
スーパーカクテル採用の決め手は「相場もの」という鶏卵業界の特殊な商習慣に対応できたこと、フォーカシング機能(予測機能)があったことが大きいですね。
スーパーカクテル採用の決め手は「相場もの」という鶏卵業界の特殊な商習慣に対応できたこと、フォーカシング機能(予測機能)があったことが大きいですね。
―― 具体的にはどのようなことなのでしょうか
まず、相場ものへの対応についてですが、卵は相場ものであり相場には変動があるため、出荷時点では価格が決まっておらず納品時点で価格が決まります。そのため、出荷伝票は価格欄を空欄にして出し、納品伝票の段階で初めて価格が記入されるのです。このような複雑なしくみに対応できるソフトはなく、手書きのやりとりが当たり前の業界でした。
しかし、スーパーカクテルを導入してからは、「相場+いくら」とお客様ごとに値段を設定しておけば、相場がわかった時点で相場を入力すると価格が自動計算されます。これでかなりの省力化と人的ミスの防止になりました。
しかし、スーパーカクテルを導入してからは、「相場+いくら」とお客様ごとに値段を設定しておけば、相場がわかった時点で相場を入力すると価格が自動計算されます。これでかなりの省力化と人的ミスの防止になりました。
フォーカシング機能で生産の適正化

次にフォーカシング機能についてですが、卵は生鮮食品なので出荷したその瞬間から価値が下がっていきます。ですからこちらとしては早く売りたいのですが、どんどん注文をとって在庫が足りなくなってはお客様に迷惑がかかります。卵が割れるなどのロスも考慮しなければならない。当社では1日およそ100万個の卵を生産していますが、0.5日分のバッファを持ちながら、フォーカシング機能を使ってなるべく需要と供給のバランスが取れるように生産調整をしています。
卵は相場ものなので、お客様にとってはどこから買っても値段は同じです。しかし当社では、「計画を立てて早めに、定期的に注文をしてくださるお客様には安く売りますが、急な注文の場合は高くなりますよ」とし、なるべくお客様から定期購入をしてもらうようにしています。お客様も安く買えて嬉しいし、こちらも計画生産ができて助かる。
もちろん、すべてが定期注文ではなく単発の注文もありますが、当社の事務員たちはとても優秀で、毎日の電話のやりとりでお客様からの注文を聞き100万個の卵をさばいています。これはAIにはできないことでしょうね。
卵は相場ものなので、お客様にとってはどこから買っても値段は同じです。しかし当社では、「計画を立てて早めに、定期的に注文をしてくださるお客様には安く売りますが、急な注文の場合は高くなりますよ」とし、なるべくお客様から定期購入をしてもらうようにしています。お客様も安く買えて嬉しいし、こちらも計画生産ができて助かる。
もちろん、すべてが定期注文ではなく単発の注文もありますが、当社の事務員たちはとても優秀で、毎日の電話のやりとりでお客様からの注文を聞き100万個の卵をさばいています。これはAIにはできないことでしょうね。
どんぶり勘定が当たり前の業界でシステム化を実現できた
―― 導入のメリットはどのようなことでしょうか
相場ものは手書き伝票のやりとりがあたりまえの業界ですが、それをシステムで自動化できたことは大きいですね。
また、フォーカシング機能を用いることで、日々変動する需要と供給の差を最小限に抑えることができています。
鶏卵販売は単純な商いなので、シンプルな機能だけで十分で、カスタマイズも必要ありません。今後もビジネスの形態が大きく変わることはないので、保守サービスが切れるまでは今のままで使っていけると思います。
また、フォーカシング機能を用いることで、日々変動する需要と供給の差を最小限に抑えることができています。
鶏卵販売は単純な商いなので、シンプルな機能だけで十分で、カスタマイズも必要ありません。今後もビジネスの形態が大きく変わることはないので、保守サービスが切れるまでは今のままで使っていけると思います。
―― 今後の展開は?
まだ使っていない機能も多いのですが、卵のパックやシールなど、資材関係の在庫管理もできそうなのでやってみたいですね。そうすれば月末の棚卸もかなり楽になると思います。
安く売っても利益が出る仕組みを考えることが重要
―― 今後システム導入を検討している会社様へのアドバイスがあれば
鶏卵業界は、どんぶり勘定のところが多いですが、何が課題なのかシステムで何をどうしたいのかある程度構想ができていないとシステムの発注は難しいと思います。
卵は私たちの食生活に絶対に必要なものなので、品質が高いものを安く売れば絶対に売れます。ですから、安く売っても利益ができる仕組みを作っておくことが大事です。たとえば当社では、システム化や自動化による省力化のほか、10トントラックで大量の卵を1度に運ぶことによって輸送コストを抑えています。
卵は私たちの食生活に絶対に必要なものなので、品質が高いものを安く売れば絶対に売れます。ですから、安く売っても利益ができる仕組みを作っておくことが大事です。たとえば当社では、システム化や自動化による省力化のほか、10トントラックで大量の卵を1度に運ぶことによって輸送コストを抑えています。
―― 会社として今度はどのような展開を考えておられますか?
当社は世界最新の設備を導入し、高品質の卵を生産しています。国内最大級の鶏飼育数を誇り、国内だけでなく北米やアジアを中心に、海外にも販路を広げています。
昨今の世界的な潮流であるアニマルウェルフェアに対応したケージフリー型の採卵鶏舎も導入。鶏に優しく衛生面にも配慮しています。
今後も、最新の情報や技術を採り入れながら、安心・安全で高品質な卵をお届けしていきます。
昨今の世界的な潮流であるアニマルウェルフェアに対応したケージフリー型の採卵鶏舎も導入。鶏に優しく衛生面にも配慮しています。
今後も、最新の情報や技術を採り入れながら、安心・安全で高品質な卵をお届けしていきます。
企 業 名 | フュージョン株式会社 |
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代 表 者 | 代表取締役社長 赤木 八寿夫 |
設 立 | 2008年 |
資 本 金 | 9,600万円 |
従業員数 | 約250名 |
事業内容 | ヒナから採卵、パック詰めまでの一貫生産を行う卵の総合商社 |
U R L | http://www.amusegroup.jp/f_index.html |

記載内容は取材時の情報です。
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