基幹システム導入事例
守山乳業株式会社 様

代表取締役社長 大塚 様、取締役 管理部 兼 DX推進部 部長 山口 様、管理部 DX推進部 課長 吉富 様
豊富なサブシステムで手入力を削減
人の働き方は「作業」から「判断」の時代へ
業種 | 食料品・飲料製造業 |
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対象業務 | 販売業務、生産業務、会計業務、在庫管理業務 |
導入システム | スーパーカクテルCore FOODs販売 スーパーカクテルCore FOODs生産 スーパーカクテルCore 会計 φ-Pilot Series、AirRepo AnyForm OCR、EOS 名人 .NET Dr.Sum、サイボウズ Office X-point Cloud、固定資産奉行i11 CloudGate UNO |
守山乳業様は、新基幹システムにスーパーカクテル Core FOODsを採用し、2023年11月に稼働に至りました。導入経緯やプロジェクトの進め方や導入効果について、代表取締役社長 大塚 社長、取締役 管理部 兼 DX推進部 部長 山口 様、管理部 DX推進部 課長 吉富 様にお話をお聞きしました。
導入前の課題&導入効果
原材料高騰・人員不足への対応と、効率的で働きやすい環境の構築が急務
旧基幹システムの老朽化と、InternetExplorer のサポート終了への対応
基幹システムにおけるデータ連携機能の強化
Excel ファイル取り込みの実現により、時間もミスも削減
残業時間の短縮で繁忙期でも問題なく業務をこなせるように
社員の業務効率や働きやすさが改善され、且つ社員を増やすことなく対応することが可能に
システムをうまく活用すれば作業性が上がる、という認識が社内に浸透
人が「作業」から「判断」にフォーカス
- システム全体構成図
検討の経緯

旧基幹システムの利用期間が10年を超え、そろそろ新システムの検討かな、というタイミングでした。現在の業務、そしてこれからの業務を見据えた新システムを、という狙いもありました。
旧基幹システムはWebブラウザである Internet Explorer 上で動作する仕組みであり、そのサポート終了が迫っている状況がありました。またデータ連携機能の乏しさにも課題を感じていました。伝票やマスタの手入力を極力排除したい、手間やミスを減らしたい、という思いがありました。
プロジェクトチーム発足
2021年2月、新システム検討のため各部署から代表者1名を選任し、18名からなる「システム更改プロジェクト」を発足しました。全社で取り組むミッションとして社内周知すると共に、各部署の取りまとめや情報伝達など、代表者を通して円滑に進める体制としました。そしてまず実施したのが全社アンケートです。「今のシステムの不満、出来て欲しいこと」、「これから先の業務で実現したいこと」の2点に絞り、新システム像を検討しました。同年の夏にRFP(提案依頼書)を作成し、11月に4社からのプレゼンテーション実施となりました。
採点方式によるベンダー選定
ベンダー選定方法は、プロジェクトメンバーによる採点方式としました。事前に採点項目・選考基準を設定し、弊社の重要課題に対しては大きな加点とする、各課題に該当する部署のメンバーは加点率を上げる、といった採点表の準備をしました。課題解決ができるか、構築体制はどうか、など総合的な判断が出来たと思います。
導入コストに見合うだけの効果をきちんと提案してくれるか、効果がしっかり見込めるか、も重視しました。
また過去の経験から、ベンダー担当者に変更があると、色々な相談がスムーズに進まない、不具合やトラブルが発生する、という場面が多かったため、導入後も安心できる体制か、も重要視しました。RFPの細かい要望に対し、豊富なサブシステムも含めてまとめ上げ、とても丁寧に真摯にご提案いただきました。信頼できる会社さんを選定できたと思います。

導入から稼働まで
2022年1月から内田洋行のプロジェクトマネージャー主導のもと、導入フェーズがスタートしました。最初に全体像や各システムの機能、目的を改めて説明いただき、具体的な業務イメージが再確認できました。稼働までのロードマップ、直近2~3ヶ月のスケジュール提示など、とてもスムーズにプロジェクトを進めていただきました。コロナの影響が残る時期でしたが、常に弊社に来社いただきありがた かったです。また、Teams (Microsoft)を利用したプロジェクト推進方法も、新鮮で効果的でした。最新の課題表 (Excel) を管理でき、メッセージ送信・回答などを速やかに共有できました。現在もプロジェクトメンバーで継続利用しています。
弊社からの細かい希望に対して、とても的確に、レスポンスよく回答をいただけました。弊社独自の業務も理解いただき、 多くの食品メーカーでの経験を積まれているのだな、と安心しながら進めることができました。
導入効果
スーパーカクテル導入により、入力業務を中心に効果が出ています。伝票やマスタなどを Excel ファイルで取り込めるようになりました。日々の業務の中で、顧客から決まったパターンでご注文いただく場面が多くあります。今までは 手入力で対応していましたが、Excel ファイル取り込みの実現により、時間もミスも削減できました。具体的には、受注から請求までを担当する管理部で、約 6,700分/月、購買部では約4,300分/月、という削減効果が出ています。ロット管理など、基幹システムで実施する業務自体は増えたのですが、とても喜ばしい結果です。
関係部署の全社員に換算すると、だいたい30分/日の削減でしょうか。とにかく残業が減りました。月末月初 や繁忙期でも問題なく業務をこなせています。日々の業務でも、午前の受注が多くてお昼休みが取れない、という場面がなくなりました。
年々、人員確保の難しさを感じていました。新システムの稼働により、社員の業務効率や働きやすさが改善され、且つ社員を増やすことなく対応することができました。また、システムをうまく活用すれば作業性が上がる、という認識が社内に浸透したことも効果と考えています。さら に、人は「作業」から「判断」にフォーカスしていく、という場面も増えています。例えば、販売計画を入力 (半自動)すれば、製造計画が算出できるようになりました。人は、販売計画の妥当性を判断すればよい、といった具合です。今後、ますます進むDX社会に対応した「働き甲斐」改革に繋げたいと思っています。
今後の課題と展望

スーパーカクテルが稼働して1年と少し経ちますが、まだまだシステムを「使い慣れる」というフェーズで、早期に「使いこなす」 フェーズに引き上げる必要があります。またAIの業務活用など、新たな取り組みも社内で進めています。引き続き情報提供と手厚いサポートをお願いします。システムを導入して終わりではなく、まだまだこれからがスタートです、という気持ちでサポートいただけると嬉しいです。

企 業 名 | 守山乳業株式会社 |
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代 表 者 | 代表取締役会長 大塚 直人 代表取締役社長 大塚 洋司 |
創 業 | 大正7年1月9日 |
従業員数 | 264名(2025年3月現在) |
事業内容 | 乳製品製造販売、清涼飲料水等製造販売、菓子製造業、密封包装食品製造業、乳処理業 |
U R L | https://www.fujimilk.co.jp |
食品メーカーの弊社においても原材料高騰、人員不足、業務量増加は大きな課題となっています。老舗企業として継続する弊社の強みを支えるのは、なんといっても意欲的な社員たちです。コロナ禍を経て、社会の働き方も変化しました。あるべき働き方について改めて考える必要性も感じていました。新システム導入を契機に、ベテランから若い世代の社員まで効率的で働きやすい環境構築を推進したい、という思いがありました。