帳票電子化システム[XC-Gate]導入事例
不二製油株式会社 様
紙のデジタル化で月150時間を削減!工場の生産現場におけるIT未開拓分野の業務改善に成功
業種 | 食品製造業 |
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対象業務 | 電子帳票・タブレットによる生産日報作成、設備稼働分析、データ記録・保管 |
導入システム | XC-Gate.ENT with スーパーカクテル |
不二製油株式会社様は、植物性油脂、業務用チョコレート、乳化・発酵素材、大豆加工素材の4事業の食品素材を手がける会社です。2020年度のグループ売上高は4,147億円、営業利益は235億円。グローバル展開によってさらに成長の可能性が拡大しています。2018年米国Blommer社のグループ化により、世界でも第3位の業務用チョコレートメーカーとなりました。
今後も持続的な成長を進めていくにあたり、昨今の少子高齢化による労働力低下は、喫緊の課題となっていました。そこで、IT活用による大胆な業務改革を目的とし、テクノツリー社の『XC-Gate』を導入。その経緯を、同社不二製油事業部 DX推進グループの、玉木 隆大氏に伺いました。
導入のメリット
- 作業時間の激減
- 入力による人的ミス0(ゼロ)
- リアルタイムな情報共有
- 過去のデータの有効活用
- 紙のデータの保管場所が不要に
導入の背景
業務の棚卸と整理・整頓
IT化すべき業務を精査
同社では、業務改革に先立ち、現状の業務を洗い出し、(1)現状のまま、(2)変える(変えることで(3)のやめるにつなげる)、(3)やめる、(4)減らす、の4パターンに整理整頓しました。その上で、IT化する部分はIT化し、業務改革を行いました。たとえば、工場の生産現場での報告・記録業務を一例にとると、①紙に記録、②Excelの書式メンテナンス、③Excel入力、④出力・紙保管という流れがあります。こちらには次のような課題がありました(図1参照)。
導入の経緯
『XC-Gate』をトライアル導入
スモールスタートからプロジェクト開始
これらの課題解決のため、『XC-Gate』をトライアル導入しました。玉木氏によると、『XC-Gate』の利点は「普段使っているExcelシートをそのままWeb帳票に変換でき、現場の担当者が直接タブレットで情報を入力することできる」こと。「これにより、転記が不要に。写真もタブレットで撮影してそのまま貼り付けることができ、手作業によるミスの防止や作業時間の短縮が図れると考えました」
実際の導入に先立って、2018年8月に不二製油グループのある工場でトライアルを実施。「その結果、懸案事項だった課題をすべてクリアできました。実績の見える化、迅速な情報共有、転記ミス0、など、高い評価が得られました」(玉木氏)
トライアルの後、『XC-Gate』導入による業務効果創出プロジェクトが本格スタート。工場スタッフ、システム担当者とベンダー(内田洋行)とが三位一体となり、進捗を確認しながら導入を進めていきました。
実際の導入に先立って、2018年8月に不二製油グループのある工場でトライアルを実施。「その結果、懸案事項だった課題をすべてクリアできました。実績の見える化、迅速な情報共有、転記ミス0、など、高い評価が得られました」(玉木氏)
トライアルの後、『XC-Gate』導入による業務効果創出プロジェクトが本格スタート。工場スタッフ、システム担当者とベンダー(内田洋行)とが三位一体となり、進捗を確認しながら導入を進めていきました。
導入の効果
紙の記録作業が480分から180分へ
タブレットで作業時間を短縮
『XC-Gate』を導入し、タブレットを用いた電子帳票に現場で記録をすることで、「紙に記録⇒Excelの書式のメンテナンス⇒Excelに転記という工程が不要になりました」と玉木氏(図2参照)。従来は、紙に記録する作業に1日480分かかっていたのが、180分に短縮されたといいます。また、入力時に異常値があれば、リアルタイムで把握できるようになったことも利点でした。
「作業時間を『XC-Gate』導入前・導入後で比較すると、1ヶ月あたり約150時間の短縮になりました。これは実働1日8時間×20日間として、1名相当分の削減効果です。人材不足の昨今において、貴重な1人を得たとも考えられます」(玉木氏)
図3は、ある工場のモデル事例です。
タブレット端末で生産日報を作成。これによって、設備稼働分析や整備記録作成もできるようになりました。「この工場では、危険予知や事前の整備点検などの作業が属人化しており、なかなか標準化できませんでした。しかし、『XC-Gate』の電子伝票で、生産日報を作成していくことで、生産工程が見える化され、ノウハウをデータベース化して、他部門とも共有できるようになりました」と玉木氏。今後は、この工場を先行モデルとして、他の工場にも横展開していくとのこと。全社的に3,000時間/月(18人相当)の効果を目指しています。
また現場からは、次のような声が挙がっています。
一方、導入にあたって苦労したことも教えていただきました。
「作業時間を『XC-Gate』導入前・導入後で比較すると、1ヶ月あたり約150時間の短縮になりました。これは実働1日8時間×20日間として、1名相当分の削減効果です。人材不足の昨今において、貴重な1人を得たとも考えられます」(玉木氏)
図3は、ある工場のモデル事例です。
タブレット端末で生産日報を作成。これによって、設備稼働分析や整備記録作成もできるようになりました。「この工場では、危険予知や事前の整備点検などの作業が属人化しており、なかなか標準化できませんでした。しかし、『XC-Gate』の電子伝票で、生産日報を作成していくことで、生産工程が見える化され、ノウハウをデータベース化して、他部門とも共有できるようになりました」と玉木氏。今後は、この工場を先行モデルとして、他の工場にも横展開していくとのこと。全社的に3,000時間/月(18人相当)の効果を目指しています。
また現場からは、次のような声が挙がっています。
- 値の入力後すぐに回値比較や判定ができるため、 誤記入や読み取り誤りが減少した
- 特定の担当者が点検シートからPC入力していたが、全員がタブレット入力することで、担当者の入力業務がなくなった
- Excelで入力画面を自由に作成できるので、状況に合わせてレイアウトを簡単に変更できるのがよい
- 手書きからiPadへ運用変更するための、工場スタッフへの操作教育
- 業務の棚卸と整理整頓や、現状に合わせて入力画面を見直す作業
- 工場スタッフが製造シフト(3交代勤務)のため、帳票構築のための時間の確保
今後の展開
基幹システムとも連携し業務を一気通貫し改革したい
『XC-Gate』の導入によって、
- データ取得の電子化
- 現場の生産工程の見える化
- リアルタイムな報告
が可能になったと玉木氏。今後についてこう語ります。「RPAと共存することで、今まで人に頼っていた定型的な作業の自動化にも着手したい。まだまだIT化の未開拓領域があるので、これらをIT化し、ICTツールやデバイスでできる業務の範囲を拡大したいですね。そして、最終的には基幹システムとも連携し、業務の一気通貫を図りたい。今後も、業務改革と時間的価値創出に貢献したいと思っています」
お客様プロフィール
企 業 名 | 不二製油株式会社 |
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代 表 者 | 代表取締役社長 大森 達司 |
資 本 金 | 500百万円 |
従業員数 | 1,167名(2020年3月31日現在) |
事業内容 | 植物性油脂、業務用チョコレート、乳化・発酵素材、大豆加工素材の事業に関する食品の開発製造販売 |
U R L | https://www.fujioil.co.jp/ |
記載内容は取材時の情報です。
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