勤務シフト管理システム導入事例
味の素食品株式会社 様

目指す属人化からの脱却
業種 | 調味料・加工食品等の製造・包装 |
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導入システム | 勤務シフト管理システム「Optamo(オプタモ)」 |
味の素食品は、味の素グループの調味料や加工食品の製造・包装を手掛けており、全量を味の素に納める。国内工場は神奈川県・川崎市、三重県など3拠点あり、約2000人が就業する。同社では、少子高齢化による人手不足を補完するため、積極的なデジタル化を推進している。従業員の要員配置を管理する業務は手間がかかり属人化しやすい。従業員のシフト(要員配置)用の数理最適化エンジンとして「Optamo(オプタモ)+デジタルサイネージ」を採用した。シフト作成は(1)時間がかかる(2)調整が難しい(3)ミスにより修正が発生する などの課題に加え、日ごとの要員配置でも(1)時間を要する(2)要員配置できる人が限られている(属人化)(3)配置不備で要員不足が発生するなどの課題がある。システム導入で、目指すべき姿は「要員配置業務の効率化と属人化からの脱却」だった。
味の素食品の第一製造部第三課は包装機能に特化し、2023年3月に同システムを採用した。翌年3月には要員配置をOptamoに一本化し、シフト表もデジタルサイネージ化に成功した。
これまでさまざまな数理最適化ソフトを検討したが、設計などで使用する高額な数理最適化エンジンを使ったソリューションが多く気軽に使えなかった。
従来、シフトは第一製造部第三課の従業員約120人が休暇申請を紙ベースで提出し生産管理係(第一製造部第三課第二係)が生産計画を立案、管理者がそれを元に業務の習熟度や従業員の相性などを考慮し決めていた。
シフトは事務所の廊下に札で掲示されるが出勤しなければ翌日のシフトは分からない。休暇の転記ミスや配置に関しての従業員からのクレームもあった。
年171時間削減
担当の梶原富美江氏(第一製造部第三課第二係)は「公平な要員配置ができ、配置に対する問い合わせが減りストレスも軽減できた」と語る。
Optamo は要員配置最適化を支援するが、実際のシフトをデジタルサイネージで表示(電光掲示板のシフトの形)するには業務と人員の表示を逆転する工夫が必要だ。さらにタッチパネル式で勤務時間ごとに画面を変え確認できる工夫や、派遣社員の名前の色の変更をし、要員把握ができるようにした。また、従業員への連絡事項も記載できる工夫をした。
導入当初はシステム使用方法の教育を繰り返しては「シフトが1ヵ月まとめてスマホで見られるので、従業員の理解も得られている」という。
ただ、そのシフトも生産計画により突発的な要員変更が多い。突発変更は梶原氏が対応するが、将来的には要員配置や要員変更できる人材も育てていきたいと考えている。
一度に全員のシフトを組むとシステムではうまくいかないこともある。ライン別に細分化したチューニングも必要だが、目視修正の誤差は月10人程度に減ってきた。
社内DX会議でシステム化を報告すると三重工場でも導入検討が始まった。
リソース有効活用
企業名 | 味の素食品株式会社 |
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事業内容 | 調味料・加工食品等の製造・包装 |
代表者 | 代表取締役社長 望月 俊之 |
資本金 | 40億円 |
従業員数 | 約2,000名 |
所在地 | 神奈川県川崎市 |
URL | https://www.ajinomoto-shokuhin.co.jp/ |
記載内容は取材時の情報です。