『福祉とは「幸せ社会の構築」 施設を利用する人にも働く人にも幸せな環境を』
−北伸福祉会さまの歩みと法人理念について詳しくお聞かせください。−
農業の傍ら、運送業に取り組んでいましたが、昭和56年に環境分野へ進んだことが福祉に携わるきっかけでした。それまで宅配・集配を行なっていたのをゴミ収集事業に切り替えた、これが北伸福祉会の始まりでした。
福祉とは「幸せ社会の構築」が原点であり、様々な事業に投資をすることも、社会に貢献するという意味で福祉につながっています。昭和58年、児童養護の施設「あすなろ学園」を開設して以来、「福祉は国家・国民の財産であり権利である」という理念のもとに朱鷺の苑が存在しているのです。
常に考えているのは、お金というのは日本銀行券であり、自分のお金というものはない、ということ。
朱鷺の苑で毎日たくさんの職員が働いています。そうして働いてくれることで、お金を稼ぐことができる。ではこのお金で事業をするのかというとそうではなく、職員それぞれの「心」を預かって事業を行なっています。職員は自分たちの生活のために働いているのであり、自分たちの幸せのために働いているのだから、そこに「心」があるのです。このことへの感謝の気持ちをいつも持っています。
この「心」に対し返せるのは「真心」だけ。だから職員への給与や福利厚生を充実させ、職場の環境を整えることを常に考えています。
利用者の環境に対しても同じ考えだから、「これだ」と思うことは取り入れています。敷地内で湧いた温泉を各施設に配湯し、施設の屋根を太陽光の研究場所として貸し出し通産省と共同研究をしました。太陽光発電が出来たら次はソーラーで湯を沸かそう、ということでそのための水は地下水を掘りました。いまソーラーに循環しているのは地下から掘り出した水ですよ。
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