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社会福祉法人 × 障がい者福祉サービス請求業務の効率化・省力化

社会福祉法人 太陽の家 様(大分県別府市)

企業と連携した障がい者就労支援の草分け。
モデルユーザーとして「絆 あすなろ台帳システム」を共同開発。

社会福祉法人「太陽の家」は、1965年に創設された障がい者の就労支援の草分け的存在です。創業以来、「No Charity, but a Chance(! 保護より機会を)」を理念に、企業との連携などを通じて、障がい者が働く場づくりに力を注いでいます。また、障がい者福祉、高齢者介護の業務支援システム「絆」を開発・販売する内田洋行のモデルユーザーでもある同法人。現在取り組む事業内容や法人理念、他企業との連携実績やご自身の経歴などについて理事長の山下達夫様にうかがいました。

導入システム
絆 障がい者福祉システム あすなろ台帳

活用のメリット

  • 障がい者福祉サービス請求業務の効率化・省力化
  • 利用者情報共有によるサービスの向上
  • 就労支援計画のマネジメント強化
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事業の現状

およそ1,100人の障がい者に対して就労や社会参加の機会を提供中

── 創業以来、障がい者の働く場づくりに尽力されていますが、事業の現状はいかがですか?

私たちが運営する工場やスーパーマーケットなどで雇用する就労継続支援A型事業所では、愛知県、京都府の事業所を合わせて129人(2019年4月現在)の障がい者が働いています。そのほかにも、就労継続支援B型や就労移行支援といったさまざまな事業を展開し、それぞれの能力に応じた就労や社会参加の機会を提供していますので、トータルおよそ1,100人の障がい者が同法人や関連企業などで就労したり、障害福祉サービスを利用しています。

世に身心障害者はあっても仕事に障害はあり得ない

── 民間企業との連携にも積極的ですが、特徴的な取り組みや、その理念についてもお聞かせください。

最も特徴的な取り組みとして挙げられるのは、民間企業と連携した共同出資会社の設立です。現在は「オムロン」「ソニー」「ホンダ」「三菱商事」「デンソー」「富士通エフサス」などの日本を代表する企業と連携し、全国で8社の共同出資会社をつくり、多くの障がい者を雇用しています。

この取り組みは弊法人創設者で医学博士でもある故・中村裕の「保護より機会を」「世に身心障害者はあっても仕事に障害はあり得ない」との訴えに、当時の起業家らが共鳴して実現したものです。国内初の福祉工場ができた同じ1972年に電子部品などを製造・販売するオムロンとの共同出資会社「オムロン太陽」が設立され、同社は初年度から黒字を達成。中村は従業員の納税証明書を会社に飾り、誰よりも喜んだそうです。

足りないところは、科学の力で

── 共同出資会社では具体的にどのような事業を進めているのでしょうか?

共同出資会社では、企業側が就労の場の提供や技術指導を行い、従業員の健康管理や日常生活の支援などは太陽の家が担っています。1983年設立の「三菱商事太陽」では今年4月の時点で、従業員112人のうち71人が障がい者(身体46人、知的2人、精神23人)。四肢麻痺など、重度の身体障がい者も多く活躍中です。

具体的な事業内容は、財務情報やポイント会員情報のデータ入力や名刺・パンフレットを制作するDTP事業などの幅広いIT関連事業が中心です。オフィスは広い動線を確保し、車いす利用者が扱いやすいようにコンセント、スイッチ類の位置も工夫をしているほか、手指が不自由な人向けのトラックマウスボールや、拡大モニター、音声読み上げソフトといった、さまざまな機器や設備を導入し、働きやすい環境がつくられています。

「足りないところは、科学の力で」。これも生前、中村が唱え続けていた言葉のひとつです。

── 「絆あすなろ台帳システム」も中村氏の唱えられた理念が生んだ賜物ですね。

太陽の家をモデルユーザーとした「絆あすなろ台帳システム」は、内田洋行からの共同開発の提案を受けて、三菱商事太陽にて障がい者自らが、設計・プログラム開発を分担しました。変わりゆく制度にも対応していくにあたり、事業運営上において必要となる管理帳票類や、支援計画業務および利用料請求業務に関わる部分のシステム化に携わりました。担当者の方からは、この連携をきっかけに「障がい者福祉の事業運営にマッチした、より使いやすいシステムを提供できるようになった」との評価もいただきました。

  • 手指が不自由な人向けのトラックマウスボール
  • 電子科での作業の様子
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自身の経歴と今後の展望

障がい者として三菱商事太陽初の社長に就任

── 山下様は昨年6月に「太陽の家」の理事長に就任されましたが、40年以上前はご自身も「太陽の家」の訓練生だったとお聞きしました。

おっしゃる通り、私もかつては「太陽の家」の訓練生であり、「三菱商事太陽」創業時の社員の一人でもあります。

1歳で脊髄性小児まひを発症し、四肢麻痺となったのですが、重度の身体障がいのため、当時は養護学校にも入学を断られてしまいました。しかし、母親が一日中付き添うことを条件に普通小学校への入学が認められ、登下校を母親、校内はクラスメイトにおぶってもらって移動したものです。高校卒業後に父親の勧めもあり、18歳で生まれ育った山口県下関市を離れ、訓練生として「太陽の家」にやってきました。「自立して家庭をもつこと」を原動力に必死でコンピュータを学び、三菱商事太陽に入社してしばらくは、プログラマーとして働いたのですが、実はあまり好きな仕事じゃなかった(苦笑)。

その後、社内外のさまざまな人と関わる業務に異動。もともと「人好き」であった私は、水を得た魚のように成果を上げることができ、14年には障がい者として同社初の社長に就任しました。

  • 昨年6月に「太陽の家」理事長に就任した山下達夫氏
  • 山下理事長自らが企画した車イスレーサーのミニカー

共生社会の実現に向けて歩み続けたい

── 理事長に就任された現在の活動、またこれからの障がい者福祉に対する想いも併せてお聞かせください。

理事長となった現在は、企業とのさらなる連携を模索し、全国を飛び回っています。また、私自身が企画した車いすレーサーのミニカーが発売1カ月で4,000台近くを売り上げました。この商品は、就労継続支援B型の事業所で一つ一つ丁寧に製作されています。

仕事がなければ、障がい者の社会参加や自立の機会は減りますので、できる限り多くの、そして付加価値の高い仕事をつくることが私の使命です。将来はレストランも作りたい。そこで集客力のある看板料理を出し、障がいのある人、ない人がともに集うコミュニティをつくりたいと考えています。

働く仲間たちへは「感動される人から、感謝される人になろう」と呼びかけています。創設者の中村は「障がい者だけの社会では意味がない。太陽の家なんかなくなればいい」とよく話していました。中村の理念をもとに、これからも共生社会の実現に向けて歩み続けたいと思っています。

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お客様プロフィール

団体名 社会福祉法人 太陽の家
所在地 大分県別府市
URL http://www.taiyonoie.or.jp/
取材日: 2018年 10月 (記載内容は取材時の情報です)
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