延べ12万人に向けて「絆 Core シリーズ」を発信
内田洋行ブースの様子
アジア最大規模で行われた同展には3日間で延べ12万人が来場。東京ビッグサイトを会場とした「リアル展」とインターネット連動の「Web展」に分かれ、後者にも388社が出展して1,370製品が紹介されました。
「リアル展」の内田洋行ブースにも人が絶えず、福祉施設・行政の関係者、福祉学を専攻する学生、最新情報を取材するメディアなどが入れ替わり立ち代わり足を運んでいました。
今回、当社が打ち出したのは高齢者介護システムの「絆 Core シリーズ」。自治体、介護施設、医療機関などによる地域包括ケアシステムの実現に向け、利用者サービスの向上や職員の業務効率化を支援する仕組みです。さらに障がい者福祉システムの「絆 Core あすなろ」も紹介し、いずれも関心を集めていました。
サービス事業者を支える「絆 Core 高齢者介護システム」
「絆 Core 高齢者介護システム」展示の様子
絆 Core シリーズの中で入所・入居系・通所・訪問・居宅介護支援のサービス事業者をサポートするのが「絆 Core 高齢者介護システム」。ケアプランの作成、タブレットやスマートフォンによる現場でのケース入力や記録の閲覧、利用者および実績の管理などをシームレスに連携し、業務負担の軽減を図ります。
施設内外の見守りセンサーやナースコールの履歴も自動収集し、介護予防ケアマネジメントの内容、家族からの要望、請求管理も網羅。実際に内田洋行のブースを訪れた高齢者施設の担当者からは「複数の事業を手掛け、2つのシステムを導入したものの、介護記録を残せないのが致命的な負担になっている」「入浴介助などの加算介護において、現在使っているシステムは新旧の記録が混在してしまう」といった相談がありました。
「絆 Core 高齢者介護システム」説明を聞く来場者の様子
内田洋行の担当者から「『絆 Core 高齢者介護システム』を導入すれば、いずれの記録も一元管理できる上、コスト面でもメリットを出せるでしょう」と聞くと、ますます興味を示すように。また「利用者請求と自治体請求を1つの画面に表示できる」という点でも関心を寄せる人が多い印象でした。
AIが利用者の体調変化・悪化の兆しを見逃さない
もう一つ、来場者から多くの質問が寄せられたのが「絆 Core 高齢者介護システム」のAI機能。例えば高齢者施設で利用者の体温や血圧、脈拍などを測定した際、指定値を超えると、アラートを出して経験の浅い職員でも小さな変化を見逃さずに済みます。
「絆 Core 高齢者介護システム」機能紹介のボード
特に要介護度の高い人が多い特別養護老人ホームで役立つ傾向にあり、AIの指摘を基に通常よりも念入りなケアを提供したり、医師の診察を受けたりして重症化を防げると期待できます。
相談記録の使いやすさに特化した「絆 Core 地域包括支援センターシステム」
「絆 Core 地域包括支援センターシステム」の展示は人通りの多い通路に面してPRを実施
自治体業務を深く知る内田洋行ならではの知見を生かして開発されたのが「絆 Core 地域包括支援センターシステム」。住民基本台帳や介護保険認定の内容にも連携し、市町村による直営・委託型のセンターを支え、地域全体をカバーする介護予防マネジメントの情報共有や生産性向上に寄与しています。
「相談内容の項目や文字数の自由度が高く過去のケースも検索しやすい」「委託管理にも対応した介護予防ケアマネジメントの作成が可能」「地域支援事業の実績を基にした統計・報告資料を豊富に用意できる」といったメリットが来場者の興味を集めていました。
障がい者福祉施設の生産性向上を支援する
「障がい者福祉システム 絆 Core あすなろ」
障がい者福祉サービス施設の運営を総合的に支援するのが「障がい者福祉システム 絆 Core あすなろ」です。
「障がい者福祉システム 絆 Core あすなろ」説明を聞く来場者の様子
2023年に施行された「障害者総合支援法」にも対応し、情報ポータルによる各機関とのスムーズな連携を実現してサービスや運営の品質向上を後押しします。
具体的には「職種間の連携促進」「利用者の入院や外泊の共有」「帳票データの電子決裁処理」「利用者予定と職員予定のスケジュール表示」「就労支援をはじめとする各種事業のための計画策定」といった業務を手助けし、主に障がい福祉サービス事業所の関係者が足を止めて説明に聞き入っていました。
地域のまとめ役は「絆 Core 地域支援システム」
これまで紹介した各ソリューションを多職種協働で実現するために、それぞれの施設や医療機関、自治体、さらに在宅介護に臨む家族も参加できるよう、総合的な仕組みを構築するのが「絆 Core 地域支援システム」です。高齢者や障がい者の多角的かつ細かい変化を捉えQOLの維持・向上に大きく貢献しています。
高齢者、障がい者、施設スタッフのための各種ツールも紹介
脳体力トレーナー「CogEvo(コグエボ)」
「CogEvo(コグエボ)」デモ機を操作する来場者の様子
タブレットやパソコンを使い、ゲーム形式で注意力や記憶力、空間認識力などの「脳体力」を測定。高齢者も若年層も自身の認知能力を同世代の平均と比較でき、得点が普段より急落した場合は受診のきっかけにもなります。
「時計を見ずにおおまかな現在時刻を答える」「指定のマークと同じものを選ぶ」といった設問にチャレンジする学生もいて、楽しみながら「自身の特性を知る」「老いを見える化する」機能に感心していました。
ガンマ波サウンドケア「kikippa(ききっぱ)」
テレビの音を変調して脳を刺激し、記憶、思考、集中などの際に生じる脳波・ガンマ波の発生を促すスピーカー。工事や複雑な設定は一切不要で、テレビに接続していつもどおりに視聴するだけで、ガンマ波サウンドの「ながら習慣」を始められます。
職員間の伝達を円滑化するインカム「クリアトークカム」
ガンマ波サウンドケア「kikippa」(左)と「クリアトークカム」(右)展示の様子
主に介護施設や医療現場での使用を目的とした Wi-Fi 利用の多機能インカム。最大120人まで接続でき、高品質かつ双方向の同時通話が可能になるため、緊急時や応援要請の際に迅速な連携が可能です。
ブースでも高齢者施設の担当者を中心に「今は無料アプリを使っているが、職員の人数が増えてきたので興味がある」「既存のインカムは耳をふさいで締め付けが強く、長時間の使用に耐えられない。『クリアトークカム』なら職員の不満を解決できそう」といった声が聞かれました。
聴覚障がい者や聴力が衰えた人とのコミュニケーションをサポート
「VUEVO Microphones(ビューボ)」
「VUEVO Microphones(ビューボ)」説明を聞く来場者の様子
円形の専用ワイヤレスマイクを中心に複数人の発言を360度から集音。話し手の方向を色分けしてリアルタイムにテキスト化し、聴覚障がい者や聴力が衰えた人とのコミュニケーションをサポートします。日本語を含む23カ国語の翻訳が可能で多国籍の人が参加する会議や外国人技能実習生との打ち合わせにも活躍。AI要約機能も搭載し、会議後には議事録を自動で作成します。
期間中は「国際福祉機器展」だけに多くの外国人も来場。実際に「VUEVO」を使い内田洋行の社員と会話する場面も見られました。
ミニセミナーも盛況
ミニセミナーはいずれの回も盛況
ブースの一角には電子黒板「MAXHUB」を掲げ、ミニセミナーのスペースも設置しました。このツールは Windows11内蔵でオンライン会議に使用するソフトに制限が無く、画面に書いた文字をテキストデータに変換してスマートフォンなどに転送できることから、特に職員や事業所の数が多い施設で重宝されています。
ミニセミナーでは各担当者が製品・サービスをアピールするプレゼンテーションを実施。いずれの回も盛況でした。
2024年4月から、介護事業者は施設や事業所ごとの財務状況を都道府県知事に届け出る義務が生じています。これらの業務を助ける「絆 Core シリーズ」は本展でも注目度が高く、協力各社のソリューションと併せて福祉業界の課題解決につながると手応えを感じました。
今後も内田洋行は多様な製品およびサービスを開発・改善し、より充実した福祉社会の実現に貢献していきます。
今回、H.C.R.で展示したソリューションについて、もっと詳細を知りたい、このような商品の取り扱いはある?というようなご質問がございましたら、お気軽にお問い合わせください。
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