![販売管理の必要性とは?システムを導入するメリットや注意点、選び方など解説](images/sales_management_system_necessity/img_title.jpg)
1.販売管理とは
販売管理とは、販売活動の管理をすることです。具体的には、商品と資金の管理をする業務であり、「何を・誰に・いつ・どこで・いくつ・いくらで」販売したのか、販売した商品の代金回収や支払い情報などを管理します。
販売管理を適切に行うことで、収支の状況を明確にすることができ、利益や各商品の売上状況などを把握、納品遅れや重複発注といったミスの防止につながります。販売関連のミスを軽減することで、取引先からの信頼を得られたり利益を高めたりするという効果も期待できます。
また、販売管理は、営業や製造、物流、経理、店舗などの社内部門と連携し、企業の活動基盤を支える重要な業務であり、業種と業務に合った販売管理を行うことが企業にとって不可欠です。
![](images/sales_management_system_necessity/img_thumbs01.jpg)
2.販売管理を行う目的
販売管理は会社にとって重要な業務ですが、どのような目的で行われるのでしょうか。ここでは、販売管理の目的を解説します。
損益を把握し、利益を増加させるため
販売管理は、販売活動に関わるすべてを管理します。たとえば、書類や商品、お金の流れなどを総合的に管理する業務であり、企業にとって欠かせません。適切に販売管理を行うことで、各商品の売上や仕入れ状況、現在の損益状況などを正確に把握できます。損益を正確に把握することで利益増加に向けた戦略や施策を立てやすくなります。
重複発注や納品ミスなどを未然に防ぐため
販売活動には、営業部門、製造部門、物流部門、経理部門、各店舗などさまざまな部門が関わるため、管理が煩雑になりがちです。しかし、適切な販売管理を行えば関係者が必要な情報を把握でき、重複発注や納品ミスなどのヒューマンエラーを防ぎやすくなります。
また、販売管理を通して、業務プロセスを可視化できるため、無駄な作業の削減や業務効率の向上、内部統制の強化なども期待できるでしょう。
顧客や仕入先との信頼関係を構築するため
販売活動では、顧客とのスムーズかつスピーディーなやり取りが重要です。販売管理を適切に行うことで、見積書や請求書といった書類を一元管理でき、書類の提出遅延や紛失などを防げます。また、納品や支払期限などの管理も行えるため、顧客や仕入先との信頼関係の構築や法令を遵守した販売活動などにつながります。
▼販売管理システム導入事例
販売管理システム導入で属人化したシステムを刷新。カスタマイズによって独自の商習慣もカバー
3.販売管理における課題
販売管理業務には、さまざまな人が関わります。たとえば、営業や製造、物流、経理など多くの部門や関係者が関わるため、管理は煩雑になりがちで担当者の負担が重くなります。
また、販売管理では正確なデータを記録することも重要です。しかし、手作業での入力や複数システムの使用などをしている場合、入力ミスやデータの不一致といった人的ミスが発生しやすくなります。複雑かつ手作業の工程も多い業務のため、人件費が増加する可能性もあるでしょう。
4.販売管理の業務フロー
販売管理にはどのような業務があるのでしょうか。ここでは、販売管理の業務フローを解説します。
受注管理
受注管理とは、注文を受ける業務全般を管理することです。具体的には、見積もりの作成や納期管理、手配管理などが挙げられます。取引先からのニーズに応じた見積書の作成、契約内容の確認、双方が合意できたら契約を締結というように、正確な注文管理を行います。顧客との信頼関係構築が必要になるため、納期管理の徹底が重要です。
出荷管理
出荷管理とは、受注した商品を出荷するまでの一連の流れを管理することです。たとえば、出荷指示書の作成から出荷処理、出荷履歴の確認などが含まれています。出荷管理では、配送の手配も重要です。納品日や納品場所をしっかりと把握した上で条件に合わせて配送手配をするなど、正確な出荷管理をすることが求められます。
請求管理
請求管理とは、販売した商品の代金の請求・回収といった一連の業務を管理することです。請求情報の確認や確定、請求書の発行から送付、入金管理、回収管理や支払管理などが具体的な業務となります。また、正確な入金・回収を行うために、消込業務を実施して売掛管理を行うことも重要な業務となります。
在庫管理
在庫管理とは、商品(製品)の在庫を適切に管理することです。在庫管理を適切に行うことで、過剰在庫や在庫切れなどを防ぐことを目的としています。在庫管理の方法はさまざまで、原材料の調達から生産、廃棄に至るまでを追跡できるようにするトレーサビリティやセット品の管理、在庫一覧表の作成などがあります。
仕入管理
仕入管理とは、商品の仕入れに関わる一連の流れを管理することです。具体的には、発注管理や入荷管理などが含まれます。必要な資材の見積もり請求から契約締結、発注などを管理します。また、発注確定後の入荷・検収業務では、商品の種類や数量、納期が正しいかを確認して、必要があれば受領証などを仕入先に提出します。
5.販売管理を行う方法
小規模なビジネスや予算が限られている場合には Excel での販売管理でも十分です。Excel は多くの企業ですでに導入されており、新しく準備する必要がありません。そのため、コストが抑えられます。
販売管理システムは専用システムを使用する方法で、中規模から大規模なビジネスを行う場合に向いています。システム導入により、データ入力や更新が自動化されるためヒューマンエラーの軽減が可能です。
6.Excel で販売管理を行うデメリット
Excel で販売管理を行うことでコストを抑えられますが、デメリットもあります。ここでは、2つのデメリットを解説します。
入力ミスが発生しやすい
Excel で管理する場合、データの入力や更新などは手作業で行うことになります。そのため、入力ミスや入力漏れなどのヒューマンエラーが起こりやすく、データの正確性が損なわれるリスクもあります。特に大量のデータを扱う場合には、ヒューマンエラーが増える可能性が高くなるため注意が必要です。
複数人で同時に編集できない
Excel では複数人での同時編集はできません。そのため、データを最新の状態に保つことが難しくなったり最新のファイルがどれか分からなくなったりするなど、業務効率が低下する可能性があります。また、データ量が増えると Excel の処理速度が遅くなり、データの更新に時間や手間がかかるなど、管理が煩雑になりがちです。
7.販売管理システムを導入するメリット
販売管理システムにはさまざまなメリットがあります。ここでは、販売管理システムを導入するメリットを解説します。
自動化と効率化が図れる
販売管理システムを使うことで、二重処理や手作業を行うことで発生していた業務のムリ・ムダを排除できます。データ取込機能を活用したり、システム間連携を実装したりすることで、入力ミスや入力漏れなどのヒューマンエラーを防ぐことができ業務の効率化が可能です。また、受注受付処理や在庫管理などの複雑になりがちなプロセスが標準化されスムーズに進むことで、社員はより価値の高いコア業務に集中できます。
リアルタイムのデータを共有できる
システムを活用することで、複数人での同時アクセスや更新が可能となるため、情報をリアルタイムで共有できる点がメリットです。販売活動に関する情報を即時に共有できることで、各部門間の連携が強化されるでしょう。迅速な意思決定が可能となるため、生産性向上や利益の最大化なども期待できます。
経営判断に必要なデータを迅速に取得できる
販売管理システムには、高度な分析機能やレポート生成機能が搭載されています。そのため、売上データや在庫状況などを基にした詳細な分析が可能です。データを用いた分析結果を得られるため、経営判断の材料も簡単に取得できます。データを基にした戦略的な意思決定につながることも、システム導入の大きなメリットです。
- 販売管理システムの機能一覧の例(スーパーカクテルCore販売)
8.販売管理システムを選ぶ際のポイント
販売管理システムを選ぶ際には、ポイントを押さえましょう。ここでは、販売管理システムを選定する際のポイントを解説します。
機能性とカスタマイズ性で選ぶ
まずは、機能性をチェックしましょう。システムによって搭載されている機能は異なるため自社の業務プロセスに適合するかどうかの確認が必要です。最低限必要な機能としては以下が挙げられます。
- 在庫管理機能:リアルタイムでの在庫状況把握
- 受注管理機能:注文受付から出荷までを一元管理
- レポート生成機能:売上・在庫データなどの分析機能
また、自社のニーズに応じてカスタマイズ可能かどうかも大切です。
システムの使いやすさで選ぶ
システムの使いやすさも重要です。効率的に運用するためには、使いやすさを重視しましょう。直感的に操作できるかどうか、社員が短期間で使い方を身につけられるかなどを確認します。トライアル期間などがあれば実際に利用して確認してみましょう。また、導入後の保守体制など、サポートが充実していると安心です。
コストで選ぶ
システムを導入する際にはコストがかかります。ライセンス費用からハードウェアの購入費用、導入コンサルティング費用など、初期費用がどの程度かかるか明確にしましょう。また、保守費用や定期アップデート費用、月額料金などのランニングコストも確認し、コストパフォーマンスがよいかどうかをチェックします。
▼販売管理システム導入事例
段階的なカスタマイズにより業務にフィットした独自システムを構築
9.販売管理システムを導入する際の注意点
販売管理システムを導入する際には、注意したいポイントもあります。ここでは、2つの注意点を解説します。
明確な目的を設定した上で導入する
販売管理システムを導入する前に、目的を明確化しましょう。目的が定まっていないと、システムを導入しても上手く活用できずシステムの恩恵を受けにくくなります。そのため、自社の業種や業態、業務範囲、活用したいデータ、解決したい課題などを洗い出し、何を目的としてシステムを導入するかを明確にすることが大切です。
複数のシステムを比較・検討する
目的を明確にしたら、自社の課題やニーズ、業種などにあったシステムを選定しましょう。はじめから1社に決めるのではなく、機能や操作性を基準に数社選定して、比較・検討することがポイントです。システムのデモを見る、トライアル期間があれば試してみる、同業種での導入事例を確認するなどすると、自社で導入した際のイメージを掴みやすくなります。
10.まとめ
販売管理とは、販売活動に関する一連のプロセスを管理する業務です。販売管理は、営業や製造、物流、経理、店舗などさまざまな部門と連携する必要があるため、管理が煩雑になりがちです。Excel での管理も可能ですが、効率性を考えると、販売管理システムの導入がおすすめです。
内田洋行では、1997年より中堅・中小企業向けの基幹業務パッケージ「スーパーカクテル」でお客様の業務改善をお手伝いしています。発売以来450業種6,000本の出荷実績を誇るスーパーカクテルは、使いやすさを追求し、業務の効率化や自動化を支援する機能を提供しております。販売管理システムの導入を検討している方は、ぜひ内田洋行にご相談ください。
スーパーカクテルについてはこちら
食品業の課題解決のヒントはこちら
化学品業の課題解決のヒントはこちら
販売管理周辺の業務改善に!文書自動配信サービス「エアレポ」
関連記事
お役立ち資料