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菊地 雅洋

masaの介護・福祉よもやま話

プロフィール
菊地 雅洋

北海道介護福祉道場 あかい花 代表
登別市介護認定審査会 委員
北海道福祉教育専門学校 非常勤講師

2024/01/15
第141回 家庭的・アットホームという理念は昭和の遺物
介護保険施設や居住系施設は、何らかの理由で自宅での暮らしが不自由となった方が、住み替えの場所として選択する新たな居所である。しかし、そのような住み替えは、...【全文>>】
2023/11/20
第140回 愚かな介護助手議論
介護事業の生産性向上と人材確保に関連して、介護保険施設の配置基準を現行の3:1〜4:1に緩和しようとするモデル事業が、三重県津市の介護老人保健施設で実施されている。このモデル事業は、...【全文>>】
2023/11/06
第139回 看護・介護職員配置基準緩和の危うさ
介護人材不足が益々深刻化する介護事業、来年度の介護報酬改定の主な論点の一つには、「介護人材の確保と介護現場の生産性の向上」が挙げられている。介護保険制度改正でも、...【全文>>】
2023/09/25
第138回 適正人材紹介会社の認定基準厳格化は全く意味なし
次期介護報酬改定議論のテーマの一つとして、「介護の人材紹介会社の規制強化」が挙げられている。税金と保険料などを原資とする介護事業者の収入(介護報酬)が、...【全文>>】
2023/08/07
第137回 認知症基本法の成立は日本の恥の文化の象徴かもしれない
6月14日の参院本会議で、認知症基本法が全会一致により可決・成立した。この法律は、「認知症の人が尊厳を保持し、希望を持って暮らすことができるよう、施策を総合的に推進する」としている。しかし、...【全文>>】
2023/06/26
第136回 介護報酬改定を巡る攻防〜物価高に対応したプラス改定は実現するのか
諸物価と人件費の高騰が経営を直撃し、厳しさを増している介護事業者にとって、来年度の介護報酬改定で大幅なプラス改定がないと、今後の事業経営の先は真っ暗闇になりかねない。そのような危機感が、...【全文>>】
2023/05/29
第135回 利用者の思いに応える支援者の姿勢
私たちソーシャルワーカーは、利用者援助に際してアセスメントを行い、介護計画を策定する。介護保険制度におけるアセスメントの意味は「解決すべき課題の把握」と説明されている。...【全文>>】
2023/04/24
第134回 介護職として新たなスタートを切った人に伝えたいこと
介護の職業に就くにあたって、志(こころざし)を高く持つということは大事だ。その志を現実の介護という職業に生かして、より高品質なサービスの実現に寄与できれば、...【全文>>】
2023/04/10
第133回 記録の上達は無駄な努力
介護保険事業は、国費と保険料を財源とした事業であるために、そうした財源を、正しく使っているのかという適格性が常に問われる。その為、行っていることの正当性を証明するために、...【全文>>】
2023/03/27
第132回 訪問介護と新複合型サービスについて
2/1に厚労省が公表した最新の介護給付費等実態統計結果によると、訪問介護の請求事業所数が、今年度の上半期で414ヵ所増え、過去最多を更新しているそうである。...【全文>>】
2023/03/13
第131回 介護=人権の前に、プロが行う仕事である
ホテルマンが顧客に対して、丁寧な接客ができている理由は、そこに人権意識が根強くあるからなのか?そんなことはない。どこに出しても恥ずかしくない接客ができる理由は、...【全文>>】
2023/02/27
第130回 人と相対する職業に就く者に求められる覚悟
対人援助という職業は、自分以外の誰かの人生に深く関わる職業だ。その職業を通じて関りを持つ利用者の方々とは、もし自分がこの仕事を選んでいなかったならば、...【全文>>】
2023/01/30
第129回 介護支援専門員に役割だけを求めるのはおかしい
2016年〜適切なケアマネジメント手法の検討が始まったが、それによって介護支援専門員の法定研修のカリキュラムやガイドラインが新しく定められることになっている。そこではケアマネジャーに対して、...【全文>>】
2022/11/14
第128回 ケアマネが国家資格かどうかなんて国民は興味なし
日本介護支援専門員協会が、10/13に開催された自民党の「日本ケアマネジメント推進議員連盟」で、介護支援専門員登録証の発行元を、都道府県から国に変えることを要望した。このきっかけになった出来事は、...【全文>>】
2022/10/17
第127回 老いる地方の街
マスメディアを通して「格差社会」というフレーズが聴こえるようになって久しい。そうした格差は、現在進行形であるともいわれている。同時に格差社会で生まれた貧富の差は、...【全文>>】
2022/09/05
第126回 24時間巡回サービスが普及しない本当の理由
介護事業における経営戦略を立てる上で、情勢分析が大事なことは言うまでもない。逆に言えば、誤った情勢分析の上に立てられた経営戦略は何の意味もなく、...【全文>>】
2022/08/01
第125回 介護が人に向かい合う職業であるという意味を考える
介護の仕事は、「対人援助」とも呼ばれ、様々なパーソナリティを持った人間に向かい合う職業だ。介護保険サービスの場合は、その主な対象は、...【全文>>】
2022/07/04
第124回 感じの良さというスキルを大事にしてください
今後の介護事業における最大の懸念は、人材が確保できずに事業継続できなくなることだ。制度改正議論でも、この問題の解決が最大の課題となっており、...【全文>>】
2022/06/20
第123回 新たに介護職員として巣立たれた人に伝えたいこと
春から全国の介護事業者で、数多くのフレッシュな介護職員が誕生したことと思います。そうした方々に伝えておきたいことがあります。それは、...【全文>>】
2022/03/07
第122回 介護現場の実態と乖離した経団連の提言
2022年1月18日付で、経団連が医療・介護分野のDX(デジタルトランスフォーメーション)の推進に向けた新たな提言を公表した。その中の「介護」では、...【全文>>】
2022/02/07
第121回 カスタマーハラスメント対策は顧客救済策とセットで考える
今年度の介護報酬改定時に、同時に行われた基準改正では、全ての介護事業者にカスタマーハラスメント対策を講ずる義務が課せられた。その背景には...【全文>>】
2021/12/27
第120回 実地指導対策費は無駄な支出の最たるもの
介護事業コンサルタントとして、介護事業者の経営相談に乗ることがある。その際に、相談を受けた介護事業者の経営状況を確認するために、P/L(損益計算書)をチェックするが、...【全文>>】
2021/11/29
第119回 若い芽を摘む職場が介護人材を枯渇させている
高校を卒業して介護福祉士養成校に入学してくる学生は、介護福祉士になりたいという様々な、「動機づけ」を持っている。しかもその動機づけは、...【全文>>】
2021/11/01
第118回 介護助手を増やして誰が喜ぶのか
厚労省は、都道府県が福祉人材センターに「介護助手等普及推進員(仮称)」を配置した際に、人件費などを補助していく方針を決定し、来年度予算の概算要求に3億円を盛り込んだ。推進員の役割は、...【全文>>】
2021/09/06
第117回 見守り機器導入効果は高く、自信を持って推奨できますが・・・
介護の場で利用できる、「見守り機器」は、年々進化の一途を辿り、その性能は大変優れていると思う。介護施設等の夜勤帯では、「見守り機器」を導入することで、定時巡回をしなくてよくなるので、...【全文>>】
2021/06/21
第116回 BCP策定過程を事業者財産にしよう
令和3年度からすべての介護サービス事業者に、業務継続計画(以下BCPと略す)の策定義務が課せられている。ただし、この義務化には3年間の経過措置が設けられており、...【全文>>】
2021/06/07
第115回 介護を知らない人が介護を壊そうとしている
特養の夜間配置基準は、今年度から、見守り機器やインカムの活用・安全体制の確保などを前提として、従前より緩和されている。つまり昨年度より少ない人数で夜勤業務を行うことが...【全文>>】
2021/04/19
第114回 利用者本位が、本音か建て前なのかが問われる新加算
令和3年度介護報酬改定において、通所介護と通所リハビリに新設された入浴介助加算Ⅱは、利用者居宅を訪問し、浴室アセスメントを行って、自宅で入浴できるように、...【全文>>】
2021/03/22
第113回 介護事業者にも、「教場」が必要です
介護人材不足が叫ばれ、職員募集に応募する人が少ない今日、介護事業者独自の人材育成策は、ますます重要になってきます。介護関連の資格がない者や介護未経験者を含めて、広く人材を求め、...【全文>>】
2021/02/22
第112回 奪われる人々に向ける視線が、その人の人格につながる
自分のことは自分で決められるのは、至極当たり前でのことである。しかし、社会の規範に外れたことまで、なんでも自分で決めた通りにできるということにはならない。個人の権利とは、...【全文>>】
2021/01/25
第111回 サービス付き高齢者向け住宅の規制強化に伴う賢い選択
2021年度介護報酬改定の柱の一つ、「制度の安定性・持続可能性の確保」の中では、評価の適正化・重点化策として、サービス付き高齢者向け住宅に関する指導強化が図られている。具体的には、...【全文>>】
2020/12/21
第110回 民度が低い介護業界の現状
サービスマナー意識をもって、丁寧な対応を心がけるというのは、接客を伴う職業において極めて当然の常識である。しかし、介護事業者に勤める人たちで、このことを全く理解できていない人はかなり多い。自分たちの職業が接客業であり、...【全文>>】
2020/12/07
第109回 愛を積むケアが生み出すもの〜感情の記憶と認知症〜
介護の仕事は、感情ある人間同士が、接しなければ成立しない仕事であるからこそ、好き嫌いの感情が生じやすい。介護サービス提供者も...【全文>>】
2020/11/09
第108回 必要な治療を行わないことを看取り介護とは言わない
全国の特養の8割以上が、看取り介護加算の算定届を行っている。しかし本当の意味で、「看取り介護」を行っている施設はそんなに多くない。看取り介護加算の算定要件をクリアして、施設内で亡くなる状態を、...【全文>>】
2020/09/28
第107回 市町村の総合事業見直しに隠されている真実
市町村が実施している介護保険の総合事業の施行規則の一部を改正する省令案について、国はパブリックコメントとして意見を募集している。その中の...【全文>>】
2020/08/17
第106回 クラスター感染発生施設の介護サービスの実態に思うこと
今回のコロナ禍の中で、クラスター感染が発生した札幌市の老健施設では、約1か月設置した現地対策本部を6月22日に解散し、7月3日付でクラスター感染の終息を宣言している。その後、...【全文>>】
2020/07/13
第105回 理想の介護・普通の介護
理想と現実は違うと言いながら、自分の現実の貧しさを直そうとしない人がいる。自分たちが行っている劣悪なケアの原因は、制度のせいであり、人手がないという事業者の体制のせいでしかなく、...【全文>>】
2020/05/18
第104回 居住系施設の面会制限は工夫とセットで行ってほしい
新型コロナウイルスの感染拡大に備える改正特別措置法(新型コロナ特措法)に基づき、4月7日に7都府県に緊急事態宣言の発令がされた。この状況を鑑みると、宣言の対象地域であるかどうかにかかわらず、...【全文>>】
2020/03/16
第103回 業務用語を変えて意識改革につなげよう
介護施設にとってショートステイの稼働率は、収益率に直結する重要なファクターである。特養が施設サービスと並行して行うショートステイサービス(短期入所生活介護)は2種類ある。空床利用ショートと併設ショートである。...【全文>>】
2020/02/17
第102回 ワンストップサービスの復活を望む
昨年12月27日の社保審・介護保険部会でまとめられた意見書の7頁には、地域包括支援センターが、居宅介護支援事業所に委託しやすい環境を作り出す観点から、具体策を構想すべきという内容が盛り込まれ、...【全文>>】
2020/01/20
第101回 知恵が働く介護事業者しか残らない
厚生労働省が昨年のクリスマスイブの日に発表した2019年の人口動態統計の年間推計で、日本人の国内出生数は86万4千人となった。この数字は前年比で5.92%減と急減し、...【全文>>】
2020/01/06
第100回 外国からの介護人材を戦力化するために求められること
日本介護福祉士養成施設協会の調査によると、2019年4月に介護福祉士養成施設へ入学した外国人留学生(介護留学生)は2,037人で、18年度の1,142人の約1.8倍に増加したそうである。この傾向は、...【全文>>】
2019/12/02
第99回 派遣職員採用による介護事業経営が抱えるリスク
僕が社会福祉法人の経営者だった頃、派遣職員を雇うという発想はなかった。派遣会社から営業を受けたことはあるが、一度も派遣職員を雇おうと思ったことはない。北海道の僕が住む周囲の介護施設・介護事業者を見ても、...【全文>>】
2019/10/21
第98回 2020年介護保険制度改正に向けた給付と負担のテーマ
介護保険法の改正が来年に迫り、社会保障審議会の介護保険部会では、今年2月から法改正に向けた審議が始まっている。同部会で月1回〜2回の審議を積み重ねて、...【全文>>】
2019/09/24
第97回 なぜ介護実習生に作業しか教えず、愛を失くせと説教するのか
介護人材不足の問題は解決の糸口さえ見えず、全国どこへ行っても、人がいないと愚痴をこぼす人が多い。そして介護事業経営の最大のリスクも、「人がいなくなって事業が継続できなくなること」であり、...【全文>>】
2019/08/26
第96回 介護の場でのボランティア活動に物申す
連日ワイドショー等で取り上げられている、「芸人」の裏営業問題・・・。その問題の本質は、裏営業と呼ばれる直営業問題ではなく、反社会勢力とのつながりの問題であり、事実を嘘で隠そうとした倫理上の問題なんだろう。それはどうでもよいとして...【全文>>】
2019/07/22
第95回 虐待の元凶は介護ストレスにあらず
介護事業者における虐待をストレスが原因と論調する向きがあるが、それは少し違うのではないかと考えている。仕事にはストレスがつきもので、介護の職業が他の職業に比して特別にストレスが大きいという根拠はない。人と向かい合う仕事だから、...【全文>>】
2019/06/10
第94回 看取り介護での安楽支援のために
死の直前に必ず現れる状態の一つに、下顎呼吸(かがくこきゅう)がある。これは酸素の取り込みが少なくなることで、顎と喉の筋肉を動かして酸素を取り込もうとする呼吸状態で、あえぐような状態になる。そのため下顎呼吸を一度も見たことがない人は、...【全文>>】
2019/05/27
第93回 能力の衰えを自覚してからでは遅い運転からの勇退
今年4月19日に東京・池袋で87歳の男性が運転する乗用車が赤信号を無視して走行、歩行者をはねるなどして10人が死傷する事故が発生して以来、高齢ドライバーの運転という問題がマスメディアで様々に取り上げられている。この事故に巻き込まれて死亡したのは...【全文>>】
2019/04/22
第92回 自分が入所したい施設を目指そう!では施設介護は良くならない
僕が大学を卒業して初めて就職した社会福祉法人は、開設したばかりの法人で、僕が就職した月に50床の特養をオープンさせることになっていた。つまり僕はオープニングスタッフの一人として、社会人のスタートを切ったわけである。その時、...【全文>>】
2019/03/25
第91回 国の考える施設業務の切り分けとは
厚生労働省は来年度から、特養や老健などの施設で介護職員が担っている業務を整理・分類する取り組みを本格化させるそうである。その構想とはベッドメイキングや清掃・配膳など、必ずしも高度な専門性を必要としない業務を切り分け、...【全文>>】
2019/02/25
第90回 サービスマナーを浸透させないバリアは、寛容心
今後のわが国では、後期高齢者の数が増え、それに比例して介護サービスを使う人の数も増えていくが、社会保障費財源には限りがあるとして、その自然増を抑える政策が強化されていく。そうなると必然的に介護保険の給付単価は低くならざるを得ない。そんな中で介護事業経営を考えた場合、...【全文>>】
2019/01/15
第89回 新年のあいさつに代えて〜介護事業の異常さとは何か〜
読者の皆様、明けましておめでとうございます。今年の干支は猪で、「猪突猛進」がイメージされ、それをモットーより積極的に前に進もうと意気込んでいる人も多いと思いますが、実は今年の亥年とは、「己亥年」です。干支は十二支ですが、それは甲乙丙など10で構成されており、...【全文>>】
2018/12/10
第88回 終末期の「生きる」を支えるために何が必要なのかを問う
鹿児島県鹿屋市の住宅型有料老人ホームで、10月から11月半ばにかけて入居者6人が相次いで死亡していたことが11月21日に明らかになった。さらに県などが立ち入り検査した11月16日にも、別の入居女性1人が死亡していたことも分かった。これにより...【全文>>】
2018/11/26
第87回 自立を生きる目的にしてよいのだろうか
6/15に閣議決定された骨太の方針2018には、「診療報酬や介護報酬においては、適正化・効率化を推進しつつ、安定的に質の高いサービスが提供されるよう、ADLの改善等アウトカムに基づく支払いの導入等を引き続き進めていく。」と明記されている。この方針に伴って2021年度の介護報酬改定では、...【全文>>】
2018/10/09
第86回 混合介護の弾力化は、介護事業者の経営改善に結び付くか
9月28日付で厚労省から「介護保険サービスと保険外サービスを組み合わせて提供する場合の取扱いについて」が発出された。
これはいわゆる混合介護のルールを明確化にしたものであるが、このことを「混合介護の解禁」と表現するのは間違っている。なぜなら現在でも、...【全文>>】
2018/09/10
第85回 人を育てることは、人の成長に感謝すること
人口減少社会の中で、生産労働人口が大幅に減るわが国では、全産業で人手不足感が助長されており、その中で他産業より待遇が悪いと世間一般に印象付けられている介護事業から、人材が枯渇するのではないかという不安感は増している。そのため...【全文>>】
2018/08/27
第84回 利用者にもコスト意識をという全国老施協の意見について
介護報酬改定が行われた新年度がスタートしてすぐに、3年後の介護報酬改定に向けた議論が始まった。3年後のそれは、今回のように診療報酬とのダブル改定ではなく介護単独の報酬改定となる。そのため今回のように薬価の引き下げ分の財源があり、...【全文>>】
2018/07/09
第83回 従業員を護るために事業者としてしなければならないこと
労働組合「日本介護クラフトユニオン」(東京)が4月に公表した調査結果(速報値)は、介護職の73.5%が、高齢者やその家族からハラスメントを受けた経験があり、中でも利用者の自宅が仕事場となる訪問介護員の被害が多いという内容になっている。...【全文>>】
2018/06/11
第82回 旅立つ瞬間を看取る意味
我が国において現在、「孤独死」の明確な定義はない。一般的に孤独死とされているものは、事件・事故以外の病死・自然死等で、「自室内で、誰にも看取られず孤独のまま死亡すること」と解釈されている。だが孤独死の法的な定義が存在しないため、...【全文>>】
2018/05/28
第81回 自立型介護施設で暮らしたいですか
人は生きるためには自立する必要があるのかもしれない。でもそれは生きるための目的や目標ではないはずだ。心身に何らかの障害を抱えている人であれば、日々の暮らしを営むためには、その障害を克服して自立することが目標の一つになるのだろう。しかしながら、...【全文>>】
2018/04/23
第80回 不寛容な時代に持つべきプロの矜持
現代社会は不寛容な社会だ。そしてその不寛容さがピークに達しているのが今という時代ではではないだろうか。誰もが自分以外の他人を許そうとしない。ネット上では、いつも過度な言葉狩りが行われており、一言の失言も許されないかのようだ。失言を狩る人間の、...【全文>>】
2018/03/26
第79回 介護の職業を底辺化する要因
介護の仕事が社会の底辺であると言われることがある。給与をはじめとした待遇の悪さ。〇〇Kと呼ばれるような就労環境の悪さ。職員間の人間関係を良好にする難しさなどの職場環境の問題。人が足りないことで過酷となる労働環境や、...【全文>>】
2018/02/26
第78回 介護ロボットの現状
人材不足が深刻な介護現場で、職員の負担軽減につながると注目される「介護ロボット」。今年4月からの報酬改定議論でも、当初から話題になったのは、この介護ロボットの導入に向けた報酬誘導策であった。そこでは介護ロボットを導入して...【全文>>】
2018/01/15
第77回 国の新たな人材確保策は機能するのか
介護事業経営を考えるとき、最大の経営リスクは事業を支える基盤となる人材を確保できなくなることだ。社会保障費の削減策の中で、介護給付費が厳しい単価となって、収益が挙がりづらい状態になることも経営リスクの一つであるが、...【全文>>】
2017/12/11
第76回 徹底したい統制された情緒関与の原則
介護サービスに対する世間の信頼を揺るがす事件が、また起こった。東京・中野区の有料老人ホームで、83歳の男性入居者を湯のはった浴槽に顔をつからせて溺れさせ殺害したとして、...【全文>>】
2017/11/27
第75回 プラス改定と言われる次期介護報酬の実態
平成30年度から介護報酬改定について、政府は人手不足による人件費増などで介護保険サービス事業所の経営が悪化していることに対応するために引き上げる方向で検討に入った。ただし保険料負担の増加を抑えるために報酬の引き上げ幅は小幅とし、...【全文>>】
2017/10/30
第74回 介護事業者の最大の課題は人材確保策
介護労働安定センターが8月4日に公表した調査結果では、介護職員が足りないと考えている介護サービス事業所が、昨年10月の時点で62.6%にのぼり、前年度より1.3ポイント増えたと報告されている。恐らく今年の数字は、...【全文>>】
2017/09/19
第73回 強化されるサ高住への締め付け
2013年3月に、地域包括ケアシステム研究会がまとめた「地域包括ケアシステムの構築における今後の検討のための論点」では、「地域包括ケアシステムでは、生活の基盤として必要な住まいが整備され、そのなかで高齢者本人の希望にかなった住まい方が確保されていることが前提になる。」と解説されている。つまり...【全文>>】
2017/08/21
第72回 気づきは才能ではない
対人援助の場は、人の感情が様々に交差する場所である。そこで僕達は、うごめく感情の渦に巻き込まれないように冷静に対処すると同時に、そこで行き交う感情に敏感になり、見えない涙を見逃さないようにしなければならない。人は誰も、自分がいる場所に、...【全文>>】
2017/07/18
第71回 必要な救命治療と不必要な延命医療を考える
僕が講演を行うことができるテーマは複数あり、それもかなり広範囲に及んでいると思う。その理由は、僕が特養・老健・居宅介護支援事業所・通所介護等で、介護支援専門員業務を含めた相談援助業務や管理業務に携わった実務経験があって、...【全文>>】
2017/06/19
第70回 改正介護保険法はマイナーチェンジではない
改正介護保険法などを含む「地域包括ケアシステムの強化のための介護保険法等の一部を改正する法律」は、5月25日に参議院厚生労働委員会で自民・公明両党と日本維新の会などの賛成多数で可決され、...【全文>>】
2017/05/22
第69回 週2回の入浴という基準をどう考えるか
特養の入浴については、指定介護老人福祉施設の人員、設備及び運営に関する基準(平成十一年三月三十一日厚生省令第三十九号)で、「第十三条 2 指定介護老人福祉施設は、一週間に二回以上、...【全文>>】
2017/04/10
第68回 介護の職業を選んだ人たちへのエール
希望を胸に、社会人として飛び立とうとしているあなた。どうぞその希望を達成するために、前を見続ける人になってください。時として、あなたのバリアは先輩職員かもしれません。しかし低き意識に迎合したり妥協する必要はないのです。そんなものに...【全文>>】
2017/03/13
第67回 事業経営戦略の中で考えるべき保険外サービス
今後の介護事業経営戦略を考えるうえで、社会情勢や介護保険制度の行方を予測していくことは当然必要になる。だがそこは単純に今起きていることから将来予測できるもので、それに対応するシンプルな考え方が求められるだけで、...【全文>>】
2017/02/13
第66回 言葉があっても実態のない地域包括システム
介護保険事業者に向けた集団指導や行政説明会では、「地域包括ケア」という言葉が飛び交っている。そのシステムがその地域に存在しているがごとく、あるいはそのシステムによって何かが完成しているがごとく、...【全文>>】
2017/01/30
第65回 喜怒哀楽を包み込む居住系施設
居住系施設のホームページなどに、「明るい笑顔があふれる施設」などという表記がされていることがある。しかしそれは嘘だ。そのような明るい笑顔ばかりがあふれている施設は存在しない。施設の中には、笑顔のほかにも、...【全文>>】
2016/12/12
第64回 「自立支援介護」新設の提言案に異議を唱える
政府の未来投資会議は、介護保険で提供できるサービスに「自立支援介護」という枠組みを新たに設けて、高齢者の要介護度を下げた事業者の介護報酬を優遇する制度の導入を検討するよう求める提言案をまとめた。この目的は...【全文>>】
2016/11/14
第63回 ケアマネジメントの利用者負担導入議論を斬る
ケアマネジメントの利用者負担(居宅介護支援費の利用者負担)導入について、「利用者のケアプランへの関心が高まり、質の高いケアマネジメントが推進される」 という意見がある。僕はこうした考え方については全くもって理解ができない。ケアプランの関心が、...【全文>>】
2016/10/17
第62回 介護業界版、牛丼戦争が始まる
安倍内閣は、毎年1兆円程度ずつ増える社会保障費を半減させ、増加額を5千億円に抑える内容の、「骨太の方針」を閣議決定している。力の強い政権は、このことを着実に実行していくのだろう。ところでこのことについては、二つの意味があるということを介護事業者は考えなければならない。...【全文>>】
2016/09/20
第61回 地域包括ケアシステムに潜む盲点
介護保険制度のキーワードは、地域包括ケアシステムであるかのような印象が強くなった今日この頃である。これは今後の高齢社会を考える上で、高齢者が住み慣れた地域で暮らし続けるために地域包括ケアシステムの構築が必要不可欠であるとされているからであろう。現に...【全文>>】
2016/08/22
第60回 みにくい衝動を正当化する論理を許すな
社会福祉実践は「人間尊重」の視点を基盤とするものだ。人間尊重とは、人がどのような能力を持っているか、どのような状況に置かれているかに関係なく、人として存在していることそのものに価値があるという人間観だ。それは決して建前ではなく、...【全文>>】
2016/07/19
第59回 介護ロボットの導入に対する加算ついて考える
平成30年度の介護報酬改定は、診療報酬とのダブル改定という状況で行われる。過去のダブル改定では、厳しい財源事情を理由に、社会保障費の伸びを抑制しようとする中で、少ないパイを介護と医療が奪い合う結果に終わっている。その中で...【全文>>】
2016/06/20
第58回 糸を縒(よ)り、紡(つむ)ぎなおす<ソーシャルワーク>
高齢者介護の仕事をしていると、時々家庭内の虐待行為と思しき状況に出くわすことがある。家族に虐待を受けていると思われる状況が、高齢者の身体に現れていることが多いが、行為を目撃したわけでもなく、...【全文>>】
2016/05/23
第57回 多職種連携は、枕詞の域をでていない
地域包括ケアシステムの構築が急務であると言われているこのご時世で、多職種連携という言葉が飛び交い、診療報酬も介護報酬も所属事業所や職種を超えた連携に関する加算が増えている。餌をまいて、...【全文>>】
2016/04/11
第56回 どうぞ、理想を捨てる人、理想を笑う人にならないでください
4月は、たくさんの人々が新しいスタートラインに立つ時期です。介護業界でも、新しい職場に胸躍らせて、その入り口に立っている新人さんも多いのでしょう。それらの人々は、資格の有無や、前職経験のあるなし等にかかわらず、...【全文>>】
2016/03/14
第55回 BPSDという表現をやめよう
認知症に関する研修会で、講師がさかんにBPSDという言葉を発するのを聴くことがある。しかし、きちんとその意味を説明していない講師がいたりして、そのことに対し苦々しい思いを持ってしまう。そもそもなぜBPSDなどという...【全文>>】
2016/02/15
第54回 人材確保の具体策がないサービス増加がもたらすもの
1月17日に政府は、将来の介護施設不足が懸念される首都圏を中心に、空き家を活用した在宅介護・医療のインフラを整備する方針を固めた。そのことを伝える報道記事の中には、...【全文>>】
2016/01/18
第53回 高速逆走高齢者に認知症の人は12.1%しかいないという数字の欺瞞
高速道路を逆走する車が増えている問題について、認知症の高齢者が増えていることと絡めて、そのことを論じる際に、認知症が逆走の原因であるかのように語るのは問題であるとする意見がある。高速道路の逆走は、認知症だけではなく、...【全文>>】
2015/12/21
第52回 財源がないというけれど
国連気候変動枠組み条約第21回締約国会議(COP21)がパリで行われ、日本の総理大臣も演説をしている。その中で温暖化対策として、2020年までに官民合わせて年間1兆円から1兆3000億円に増額することを表明している。これは...【全文>>】
2015/11/09
第51回 認知症の人の感情が、唯一の真実です
認知症の人は、何もわからなくなるので不幸も感じないという人がいるが、それは明らかに間違った考え方である。認知症の初期には、何かおかしいと感じて不安になったり、...【全文>>】
2015/10/13
第50回 首相の特養整備方針を、社会保障政策と勘違いしてはならない
現首相が介護について語る機会は非常に少なく、社会保障政策を自ら語ることも少ないように思え、社会福祉に関心は薄いのだろうなと感じている。そんな首相が9/24(木)に記者会見を行い、「新三本の矢」として...【全文>>】
2015/09/14
第49回 小規模通所介護事業所に迫られる決断
東京商工リサーチが発表した報告によると、2015年1-4月の老人福祉・介護事業の倒産は31件(前年同期比63.1%増、前年同期19件)にのぼり、著しい増加をみせたという。その内訳をみると、...【全文>>】
2015/08/17
第48回 どんな言葉で最期を見送ってほしいですか?
介護報酬改定において、大幅減収となった介護老人福祉施設ではあるが、看取り介護加算については増額が図られている。それは死者数が増える中で、医療機関のベッド数が増えないという状況がある中で、...【全文>>】
2015/07/21
第47回 人材確保に対する国の無能・無策を斬る
厚労省が、介護職員の将来推計(25年度推計)を明らかにした。それによると現状の増員ペースのままでは、2025年度に、38万人の介護職員が不足するとしている。推計をくわしく見ると、必要な人数に対し、...【全文>>】
2015/06/08
第46回 僕らの世代で介護のスタンダードを変えよう
僕が総合施設長を務める特養や通所介護で、僕自身が利用者と会話を交わす場面は、ほぼ毎日あると言ってもよいだろう。その時、僕は、丁寧語以外の言葉を使って利用者と会話することはない。認知症の人であっても、...【全文>>】
2015/05/11
第45回 横たわる屍を踏み越す事業戦略が許されるというのだろうか
ホームヘルパー2級養成講座が介護職員初任者研修に切り替わる年に、僕は登別市の職業訓練校で10年間以上務めてきた訪問介護員の養成講座講師を退いた。平日の日中に、仕事の合間を縫って講師を務めることが、...【全文>>】
2015/04/13
第44回 地域包括ケアシステムの中で介護支援専門員に求められる役割
我が国においては、団塊の世代が全て75 歳以上となり、医療ニーズを併せ持つ要介護者の増大が見込まれる 2025 年(平成 37 年)に向けて、医療・介護・予防・住まい・生活支援が包括的に確保される...【全文>>】
2015/03/16
第43回 戦後70年の介護を考える
今年は、太平洋戦争の終戦から70年目を迎える年だそうである。終戦の日は1945年(昭和15年)8月15日。実際の戦闘行為はその後も続いていたが、その日が終戦記念日とされている。僕がこの世に生を受けたのは、...【全文>>】
2015/02/16
第42回 介護報酬−2.27%の影響
次期介護報酬は、H15年度の―2.3%の最大引き下げ率を「若干」下回る−2.27%で決着した。これによって収支差率が高いとされる特養や通所介護は、全体の中でさらなるマイナス査定となり、特養の処遇改善加算を除く本体報酬は、...【全文>>】
2015/01/19
第41回 終活を考える〜愛する誰かに対する「できる限り」の意味
最近「終活」をテーマにしてセミナーが増えており、僕もそうしたセミナー講師としてご招待を受ける機会が多くなっている。終活について、その言葉の明確な定義があるわけではないが、それは人間が人生の最期を迎えるにあたって行うべきことを総括した意味と考えらえており、...【全文>>】
2014/12/08
第40回 心を語らないケアは空しい
僕の施設の一番大きな行事は、敬老の日がある週に行う、「緑風園まつり」である。そのお祭りの際に何年も続けて、寄付物品を持参してくださるご遺族がおられる。その時に緑風園を訪れる方は、寄付物品を置いて帰るのだけではなく、...【全文>>】
2014/11/10
第39回 介護事業者はもうけ過ぎなのか?
10/21に行われた経済財政諮問会議で、来年改訂の介護報酬について、財務省が6%の減額を勧告する資料を提出するとともに、安倍首相も「介護報酬適正化」を指示した。介護サービス事業者にとっては極めて厳しい逆風である。介護報酬を引き下げる理由について、...【全文>>】
2014/10/14
第38回 "特養の配置医師以外はみだりに診療を行ってはならない"の解釈
特養の短期入所生活介護(ショートステイ)利用者に対して、その利用者の、「かかりつけ医師」が特養に往診することができるかという質問を受けることがある。この時に整理して考えてほしいことがある。まず一つは、一般入所者と、ショートステイ利用者の、...【全文>>】
2014/09/01
第37回 特養の入所ルール変更は、特養関係者だけの問題ではない
来年4月以降、特養の入所については、原則要介護3以上の方に限定されることになる。しかし要介護1又は2の方であっても、やむを得ない事情により指定介護老人福祉施設以外での生活が著しく困難であると認められる場合には、市町村の適切な関与の下、...【全文>>】
2014/08/04
第36回 地域包括ケアシステムの盲点
介護保険制度のキーワードは、地域包括ケアシステムであるかのような印象が強くなった今日この頃である。これは今後の高齢社会を考える上で、高齢者が住み慣れた地域で暮らし続けるためには、地域包括ケアシステムの構築が必要不可欠であるとされているからであろう。現に...【全文>>】
2014/07/07
第35回 栄養士の役割・食は人生改
議論で全ての問題が解決することはあり得ない。考え方が違う立場の人との議論は単なる言い合いに終始してしまうこともしばしばある。各論賛成、総論反対ということで結局何も変わらないこともある。職場内でもこうした例は数限りなくあるだろう。しかし我々の介護サービスは、...【全文>>】
2014/06/09
第34回 ご入居者はモルモットではないという叫び
全国老施協の主催する介護力向上講習会では、「水が細胞を活性化させ、身体と精神の両面を活性化させ、覚醒水準をあげ、尿意や便意を知覚することにつながる」等を理由に挙げて、食事以外に1日に1,500mlの水分摂取を促している。胃瘻の場合はその量を2,200mlに設定している。...【全文>>】
2014/04/28
第33回 早急なる認知症ドライバー対策を求めたい
今年1月6日付で公表された警察庁交通局交通企画課資料、「平成25年中の交通事故死者数」によれば、平成25年中の交通事故死者数(24時間以内)は、4.373人(前年比−38人、−0.9%)で13年連続の減少であったことが示されている。しかし同時に、...【全文>>】
2014/03/31
第32回 介護福祉士になりたい人を増やす政策が必要だと思う
全国各地の介護福祉士養成校のホームページやフェイスブックをみると、「就職率100%」を前面に出して入学者を募集しているところが数多くみられる。しかし事実として言えば、介護福祉士養成校は、看護師養成校やセラピスト養成校などより圧倒的に人気がなく、...【全文>>】
2014/03/03
第31回 幸せは押し売りできない
幸せというものに、決められた基準や尺度があるわけではない。それは感じ取るものだから、ここまでが幸せで、ここからが不幸であるという線引きや区分もできない。...【全文>>】
2014/01/20
第30回 最期の時を過ごす場所としての使命
年の瀬が近づくある冬の朝、当施設で80歳代の男性利用者が静かに息を引き取られた。その方が緑風園で過ごした期間は、わずか1年余である。市内の医療機関入院を経て当施設に入所され、...【全文>>】
2013/12/24
第29回 諦めずつなげていく先に必ず光はあると信じて
やらなければならないことは何かということは明らかである。それを教える方法も知っている。実際に行動も起こしている。システムも作り上げている。それでも思うように結果が出ないことがある。だからといって、...【全文>>】
2013/11/25
第28回 荒野を超えた先に虹は見えたか
誰にでも幸せになる権利はある。しかし、誰しもが等しくそのチャンスを持っているというわけではないような気がする。30数年前、僕が出会った少年・少女たちは、自らの責任ではないところで、重い十字架を背負わされ、過酷な運命から抜け出せないでいた。...【全文>>】
2013/10/28
第27回 看取り介護のキーワードはつながっている
看取り介護を考えて、その具体的な方法論を作り出そうとするとき、我々は3つの「つながり」を大切にしなければならないと思う。...【全文>>】
2013/09/30
第26回 彼らが輝くために
僕は介護施設と併設する居宅介護サービス事業所の総合施設長を務めながら、介護福祉士養成専門学校の非常勤講師も務めている。僕が担当しているのは「認知症の理解」という授業であるが、...【全文>>】
2013/09/02
第25回 地域包括ケア計画が作り出す新しい地域社会
この時期に、「要支援者の給付はどうなってしまうのか?」と問いかけている人がいるが、今更何を言っているんだろう。社会保障改革国民会議の報告書が首相に提出され、その意見を踏まえて次期改正制度を作ろうとしているんだから、...【全文>>】
2013/08/05
第24回 介護職員の人材不足に無策は続く
資格取得講座運営会社「ヒューマンアカデミー」が2008〜2012年度の5年間に渡り、東京都に申請せずに旧ホームヘルパー2級の資格が得られる講座を開催して、受講者に偽造した修了証明書を発行していたことが今年6月に明らかされた。...【全文>>】
2013/07/08
第23回 問われるモラルハザードとは何か?
社会保障審議会の介護保険部会や、介護支援専門員の資質向上と今後のあり方に対する検討会等では、モラルハザードと言う言葉が頻繁に使われている。具体的には、「モラルハザードが起きている」とか、「モラルハザードを防止しなければならない」などといったふうに表現されている。...【全文>>】
2013/05/27
第22回 要支援者の給付除外について
こどもの日で祝日の5月5日、一部の報道機関によって厚生労働省が要支援者を介護保険サービスから外し、ボランティアなどを活用した市町村の事業で支援する方向で具体策を検討する方針であることが報道された。このような大改革の方針を、...【全文>>】
2013/04/30
第21回 施設ケアマネジメント研修はニーズにマッチしているか
介護保険制度が始まってから誕生した介護支援専門員という資格について、その有資格者が制度の中心的役割を担うために、ケアメネジメントの研修会が制度開始当初より必要とされたが、その研修のほとんどは、...【全文>>】
2013/04/01
第20回 大きな愛になりたい。
2年前のあの日から、3月という月は日本人にとって特別な月になったと思います。そして3月11日という日はすべての日本人が祈りを捧げる日だと思います。祈りの向かう先は、もしかしたら知らない誰かかもしれませんが、...【全文>>】
2013/03/04
第19回 ヨシさんの戦争体験
太平洋戦争は、日本時間の昭和16年12月8日の真珠湾攻撃で始まり、玉音放送のあった昭和20年8月15日を終戦の日としている。この3年9ケ月に満たない期間、その時代の人々は我々が想像もできない壮絶な体験をしているのだろう。...【全文>>】
2013/01/21
第18回 プロ意識を持つという意味
介護サービスに従事している職員が、利用者に対して「家族に成り代わる」気持ちをもって、親身になって関わろうとすることは大事だろう。しかしどんなに我々が親身になって関わろうとしたとしても、我々は家族そのものにはなれない。いやなってはいけないのである。...【全文>>】
2012/12/25
第17回 自分でなくなる哀しさ
人は脳によって、笑ったり、怒ったり、愛したり、恐れたり、憎んだり、昂ったり、わかったり、覚えたりするのである。脳がありとあらゆることを処理していく。そもそも脳とは、判断能力だけではなく、...【全文>>】
2012/11/26
第16回 介護サービスを担う人材確保のための一提言
全国老施協が11/6〜7日までの2日間の日程で開催した『科学的根拠に基づいたケアの構築に向けて−看護職員への期待と展望』の中で、総務・組織委員会の村上勝彦委員長は次のように語っている。...【全文>>】
2012/10/29
第15回 深刻化する人員不足・人材枯渇
介護保険制度は第5期計画に入ったことで、さらにサービスの拡充を図り、箱物として介護保険施設やサービス付き高齢者向け住宅や有料老人ホーム等がすごい勢いで建設されている。しかしそこで提供されるサービスの基盤となる人材確保の対策は全くなされていないため、...【全文>>】
2012/10/01
第14回 消費税引き上げが介護サービス事業者に与える影響
次期介護報酬改定は、2015年度の予定であるから現在の介護報酬は2012年度、2013年度、2014年度の3年間に適用されることになる。そうなると一番の問題は、2014年から予定されている消費税率の引き上げ分をどうするのかということである。...【全文>>】
2012/09/03
第13回 24時間巡回サービスの介護報酬について
本年4月に、介護保険制度の居宅サービスとして新設された24時間巡回サービスは、「定期巡回・随時対応型訪問介護看護」であり、このサービスが同じく新設された、「複合型サービス」と共に、地域包括ケアシステムの基礎サービスとされている。...【全文>>】
2012/07/30
第12回 認定社会福祉士が何故くだらないか
今年度から日本社会福祉士会など7団体でつくる「認定社会福祉士認証・認定機構」(橋本正明・運営委員長)が、認定社会福祉士と認定上級社会福祉士の認定を開始する。それぞれの資格とは以下のとおりである。...【全文>>】
2012/06/18
第11回 カイゴのイノチ
我々の職業は、誰かに施す(あわれみの気持ちで、人が困っている状態を助けるような行為をする。)職業ではない。我々の仕事は単に行為を手助けする職業ではない。...【全文>>】
2012/05/21
第10回 呪文が通用しない認知症高齢者のケア
認知症高齢者の方々の「行動・心理症状」(BPSD)の原因は混乱である。今、自分が置かれている状況が分からないから、なぜそこに自分がいて、何をしてよいのか理解出来ない。どうしてよいかわからないから不安になる。その不安が...【全文>>】
2012/04/16
第9回 誰かの赤い花になれる仕事
4月は各職場に新しい職員が入ってくる季節である。その中には、専門学校や大学等を卒業して、初めて社会人としてのスタートを切る人も多いだろう。...【全文>>】
2012/03/19
第8回 第5期介護保険事業計画は介護崩壊の序章
2012年度〜2014年度は第5期介護保険事業計画期間となる。(2012年4月1日〜2015年3月31日まで)この計画期間中に、介護施設を始め、特定施設やグループホームなどの箱物も数多く建設される。...【全文>>】
2012/02/20
第7回 見えない経営戦略
1月25日の社保審・介護給付費分科会では、平成24年度介護報酬改定に係る諮問・答申が行われた。そこで示された介護報酬の新単価をみて、4月以降の事業経営に頭を悩ませている人が多いだろう。...【全文>>】
2012/01/23
第6回 特養の内部留保批判に応える
厚労省は、2011年3月末の段階での特養1.087施設の貸借対照表を分析し、その結果、内部留保の平均は一施設当たり3億782万円1000円となったと公表した。これは「政策事業仕分け」で指摘された、「職員の待遇改善は2兆円の内部留保で対応すべきであり、...【全文>>】
2011/12/26
第5回 いのち
2011年は日本人が忘れることのできない年になった。3月11日の震災で3万人近い人々の命が一瞬にして失われた。明日という時間を突然奪われた人々がいるという事実に直面して、残された我々は何をすべきなのか。それは命の尊さをもう一度問い直し、...【全文>>】
2011/11/14
第4回 社会資源の中身を知らないとケアマネジメントは機能しない
介護支援専門員の資質について、様々な問題と絡んで議論されているが、僕が一番気になるのは、社会資源としての様々なサービスの中身を知ろうとしない介護支援専門員が実に多いということだ。...【全文>>】
2011/10/17
第3回 外国を手本にできない日本の高齢者福祉の現状
日本の介護保険制度は諸外国の様々な介護制度や方法論を取り入れて設計されたものだ。その状況を「人間の体」に例えるとしたら、胴体はドイツ、頭は北欧(スウェーデン・デンマーク)、手足はアメリカと例えられるだろう。つまり制度の骨格部分としての...【全文>>】
2011/09/20
第2回 そして誰もいなくなった、では済まない
下記の表は厚生労働省の「介護サービス施設・事業所調査」という資料の「介護職員の実数の推移」というグラフである。この表のサブタイトルは「介護保険制度の創設以後、介護職員数は大幅に増加しており、倍以上になっている」である。つまり...【全文>>】
2011/08/22
第1回 生まれ変わってまた生まれたい国を・・・。
3月11日以来時間が止まったままの人がいる。無我夢中で過ごしてきてふと我に帰った時に、あらためて深い悲しみに沈んでしまう人々がいる。前を向いて懸命に歩いている人が、ふと立ち止まったときにどうしようもなく慟哭してしまう瞬間がある。 ...【全文>>】