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【UCHIDA ビジネスITフェア 2023(東京)】 「UCHIDA ビジネスITフェア 2023」(東京会場)開催レポート

2023/12/28 [おすすめ,セミナーレポート]

最先端のトレンドに対応したICTソリューションを展示する「UCHIDA ビジネスITフェア」。今年は「デジタル化企業に移行する! ビジネスプロセスがつながる」をテーマに、識者による13のセミナーとともに、サプライチェーンや基幹連携といった切り口で約40のソリューションが紹介されました。2023年10月20日、港区の明治記念館で行われた東京会場の様子をお届けします。

【講演】DX、生成AIなど、多彩な事例を解説するセミナーを開催

セミナー会場の様子

セミナー会場の様子

「UCHIDA ビジネスITフェア」は、ここ数年、コロナ禍のためオンラインや別会場で開催されていました。ここ明治記念館での開催はなんと2019年以来4年ぶり。神宮外苑に隣接する格式ある会場は、開場の10時半から閉場の18時まで、おおいに賑わいました。

テーマとして掲げられたのは「デジタル化企業に移行する! ビジネスプロセスがつながる」。NTTドコモで「iモード」を立ち上げ、現在はKADOKAWAで取締役・代表執行役社長などを務める夏野剛さんによる特別講演をはじめ、コロナ禍を経てますます重要度が高まったDXを実践的に学ぶセミナーには多数の方にご参加いただきました。

近年、ビジネス界を賑わせたテクノロジーといえばChatGPTをはじめとした「生成AI」ですが、日清食品ホールディングス執行役員・CIOの成田敏博さんによるセミナーでは、その生成AIを取り入れたDXの事例を紹介。明治記念館の広い会場が埋まるほど人気を集めていました。

休憩室の様子

休憩室の様子

そのほか、食品製造におけるDX、ペーパーレス化の手法、さらにこちらも近年注目される「人的資本経営」などなど、多様なテーマのセミナーを開催。内田洋行の基幹業務システム「スーパーカクテルシリーズ」など、製品を実際に操作しながら活用方法を学ぶ「ハンズオンセミナー」も人気でした。

セミナーの合間に参加者は「孔雀の間」に設けられた休憩コーナーで、談笑したり、リモートワークをしたり……。緑あふれる庭園を望む心地よい空間で、スタッフが振る舞うドリンクを片手に、思い思いに過ごしている姿が印象的でした。

一方、熱気にあふれていたのが、「蓬莱」会場で行われたソリューション展示。さまざまなIT企業による38ものブースが所狭しと並び、どのブースにも常に人だかりが。その様子を、詳しくご紹介します。

【展示】「サプライチェーン」「基幹連携」等の切り口でソリューションを紹介

展示会場の様子

展示会場の様子

多くの人で賑わうソリューション展示会場で目を引いたのは、会場中央に設置されたふたつのパネル。ひとつは基幹システムを中心に「受注」「納品」「請求」などさまざまな業務とデータ連携を行う模式図が描かれ、もうひとつは「製造」「販売」・「在庫」「物流」「小売」のサプライチェーンの図が描かれています。今回は、これらの図と対応してソリューション展示を行うという趣向です。

サプライチェーン図

サプライチェーン図

「基幹系」エリア

「基幹系」エリア

まずは「基幹系」エリアから。ここで展示されていたのは、内田洋行の基幹業務システム「スーパーカクテルCore 販売・生産・原価」「スーパーカクテルCore 会計」「スーパーカクテルCore FOODsSTORE」と、発注書や請求書などのファイルを自動送信できるシステム「AirRepo(エアレポ)」の4つ。

担当者によると、DXへの注目に加え、電子取引データの保存が義務化される「電子帳簿保存法(電帳法)」の猶予期間が今年12月までとあって、その対応策を求める方が多数来場したとのこと。今年8月にリリースした「スーパーカクテルCore 証憑保管オプション」や「AirRepo(エアレポ)」はまさに電帳法に対応しており、展示中、多くの人が集まっていました。

パネルやモニターをもとにスタッフによる説明が行われたほか、ブースの側面では「ユーザー様事例紹介」として、スーパーカクテルシリーズを導入した企業の活用例を動画でも放映していました。

展示の様子

展示の様子

〈「基幹連携」エリア〉

スーパーカクテルシリーズなど基幹業務システムと連携できる、多種多様なソリューションが並んでいたのが、「基幹連携」エリア。基幹システムとシームレスに連動させることで、人事・労務や経理、物流など個別の業務の効率化を実現するサービスやシステムが目白押しでした。

展示の様子

展示の様子

展示の様子

展示の様子

そのうちのひとつが、アステリアの「ASTERIA Warp」。基幹システムやクラウドサービスなど100種類以上の多様なシステムを“ノーコード”で連携するという製品です。企業内で導入時期やメーカーが異なる新旧さまざまなシステムが個別に存在しているという状況は“あるある”ですが、このツールを使えば、そういったシステム群を簡単にデータ連携することが可能になります。

「システムやExcelなど、社内でバラバラになっているデータをつなぐためのツールですね。特長はアイコンのドラッグ&ドロップで直感的に操作できることで、連携時にデータの加工・変換を行うことも可能です。高度な専門知識が不要なので、担当者の異動や連携先のシステムの追加・変更への対応力も優れていますよ!」

〈「サプライチェーン」エリア〉

展示の様子

展示の様子

展示の様子

展示の様子

「基幹連携」エリアに加え、展示会場の一角にはサプライチェーンのプロセスごとに、「計画」「製造」「在庫」「物流」のコーナーが。たとえば「製造」で紹介されていたのは、サトーの「Trace eye FOOD-Pro」。

こちらの製品は、原材料の入荷ラベル発行から、誤計量・誤投入防止と実績登録、出荷管理までのモノの動きが管理できる食品製造業界向けのクラウド型トレーサビリティシステム。プリンタや計量器、タブレットなどの機器を使用し、スーパーカクテルとデータ連動することができます。

「本システムは多くの食品製造業様で導入いただいており、DXの一環として多くの企業で導入が進んでいます。いわば、これまでは目視で行っていた作業を機械化し、業務にまつわるデータを一元管理するための製品ですね。近年はとくに、働き手の不足を解消するために導入されるケースが多いようです」とのこと。

▼よろしければ、株式会社サトー様のセミナーレポートもご覧ください
導入事例から学ぶ!食品製造DXの勘所

展示の様子

展示の様子

「物流」としては注目を集めていたのは、「2024年問題対策」を掲げていた、モノフルの「トラック簿」。担当者いわく、物流業界では近年の働き手不足に加え、働き方改革関連法によって2024年4月にドライバーの時間外労働が規制されるため、「ドライバーの労働環境を改善するためには、従来の運送方法のあり方を変えていく必要があるんです」とのこと。

現在は倉庫内の積み下ろし場が混雑してドライバーが長時間待機するケースが多く、「トラック簿」はドライバー・荷主の双方のスケジュールをマッチングすることで、より効率的な物流を実現することが可能になっています。2019年にリリースされ、現在では15万人以上のドライバーが活用しているそうです。

▼よろしければ、株式会社モノフル様のセミナーレポートもご覧ください
今ならまだ間に合う!物流2024年問題対策 〜具体的な対策編〜

〈「働き方改革」エリア〉

展示の様子

展示の様子

「基幹連携」「サプライチェーン」のほかに設けられていたのが、「働き方改革」エリア。DXとはデジタルによる変革のことですが、その目的は業務の効率化と生産性の向上、つまり従業員の働き方の改善ともいえます。こちらでは、そのためのさまざまなソリューションが紹介されていました。

たとえば、AppGuard Marketingの新しいセキュリティシステム「AppGuard」。今やサイバー攻撃対策はあらゆるビジネスシーンにおいて欠かせませんが、そのぶん手法は先鋭化・多様化しています。こちらの製品は、ウイルスの侵入を防ぐ従来の対策とは異なり、「侵入されても発症させない」ようにするという新しいサービス。これによってセキュリティ対策に割かれる人的リソースを抑制できるのだそうです。

展示の様子

展示の様子

同じく「働き方改革」エリアに並んでいた、内田洋行ITソリューションズの「スーパーカクテルCore 設備工事・保守」と「PROCE.S UC+ドキュメント」は、それぞれが建設業に特化したERPシステム。これまで紹介してきたように、さまざまな業務におけるデジタル化を実現するための製品です。後者の製品は北海道発祥のシステムで、今後は全国展開を図っているとのこと。

「建設業界は、デジタル化が遅れているとよくいわれています。働き方改革もまだまだこれからです。そういう意味では、『建設DX』はこれから発展していくジャンルだと思いますね」と担当者。きっとこれからは、世の中のあらゆる業界でDXが進んでいくのでしょう。

およそ1,000人が参加、
DXの潮流を感じさせた「ビジネスITフェア 2023」

展示とセミナー会場に続くフロア

展示とセミナー会場に続くフロア

こうして、東京会場は大盛況のうちに閉幕。その後、11月1日には大阪北区のグランフロント大阪でも開催され、こちらにも多数のビジネスパーソンが参加しました。

4年ぶりに明治記念館で開催された「UCHIDA ビジネスITフェア 2023」には、およそ1,000名が参加。これほど多くの人が集まったこと、そして会場を覆っていた熱気は、コロナ禍がビジネスシーンにおけるデジタル化を加速させたことを物語っていたのだと思います。

きっとこの先も、さまざまなイノベーションとともにビジネスのあり方は変わっていく。そんなことを予感させる「UCHIDA ビジネスITフェア 2023」となりました。

UCHIDA ビジネスIT フェア2024

主な製品シリーズ

  • 文書自動配信サービス「AirRepo(エアレポ)」
  • 業種特化型基幹業務システム スーパーカクテルCore
  • 会議室予約・運用システム SMART ROOMS
  • 絆 高齢者介護システム
  • 絆 障がい者福祉システム あすなろ台帳

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