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【内田洋行ITフェア2017in東京】 「内田洋行ITフェア2017」(東京会場)開催レポート

2017/11/29 [おすすめ,セミナーレポート]

2017年10月12日、東京・港区の明治記念館において「内田洋行ITフェア2017 [公式サイト]」(東京会場)を開催しました。「ツナガル、ヒロガル、アツマル、カエル。」をテーマに、AI/IoT、物流、食品、クラウド&ERP、働き方変革、会議&コミュニケーション、先端ICT&セキュリティ、福祉などのテーマで、多数の講演や展示を行いました。合計1300名の方が来場し、おおいに賑わった当日の様子をお届けします。

目次

  • 【講演・セミナー】各界の第一人者が集い、最先端のテーマを語る
  • 【展示会場】要注目の6ジャンルで多彩な製品・サービスを展示
  • 【特別講演】「優れた経営者の条件」

内田洋行ITフェア2017 in 東京にて

【講演・セミナー】各界の第一人者が集い、最先端のテーマを語る

グループの事業体制

会場となった明治記念館の各室では、「AI/IoT」「物流」「食品/アグリ」「ERP」「働き方改革」「福祉/セキュリティ/設備」の6つのテーマで、合計21の講演・セミナーが行われました。1コマあたり50分間で行われる中、複数の講演者が登壇し100分間にわたり行われたセミナーも。そのひとつ「成果を出せるIoT/AI活用のヒント〜第4次産業革命、それは企業のイノベーション〜」では、IoT NEWS代表の小泉耕二氏をファシリテーターに、NKアグリ代表取締役社長の三原洋一氏、i Smart Technologies代表取締役社長CEOの木村哲也氏、日本マイクロソフト業務執行役員の西脇資哲氏がパネリストを務めてIoT/AIの事例について意見を交わしました。

どのセミナーにおいても各界で活躍する第一人者が講師を務め、それぞれのテーマでの最前線の取り組みの紹介や最新技術の活用事例について語られ、多くの参加者で賑わいました。今回行われたセミナーの一部はITレポートで公開いたします。

【展示会場】要注目の6ジャンルで多彩な製品・サービスを展示

グループの事業体制

セミナーが行われた各室を挟んで設けられたのは、合計49のブースが出展した展示会場。「先端ICT&セキュリティ」「物流」「食品&アグリ」「クラウド&ERP」「会議&コミュニケーション」「福祉」の6つのゾーンを設け、各社さまざまなシステムやデバイスを展示しました。ここではゾーンごとに、いくつかの製品・サービスを紹介します。

〈先端ICT&セキュリティゾーン〉

i Smart Technologies「製造ライン遠隔モニタリングサービス」

工場の設備にセンサーを取り付け、検知したデータを専用のクラウドシステムで分析できる、製造ラインの稼働状況を“見える化”するサービスです。導入することで、製造ラインの停止時間や生産個数、1個あたりの生産時間などの情報を、スマートフォンやパソコンでリアルタイムに確認することが可能になります。このシステムの最大のポイントは、既存設備を低コストでIoT化できること。クラウドを利用することで、生産性を高めるためのデータを手軽に収集できます。

NDIソリューションズ「チャットボットソリューションCB1」

「チャットボット」とは、人工知能を活用した「自動会話プログラム」のこと。こちらの製品は、ビジネスの現場で展開されている代表的な人工知能「IBM Watson」を活用して、カスタマーセンターやバックオフィスなどさまざまなサービスに展開できる自動応答システムを構築したものです。現在、自社でも総務に導入しているそうで、スマートフォン上で問い合わせるとチャットボットが即座に関連情報を回答する様子を実演してくれました。さらに、社内の基幹システムと連携した業務の自動化や、顧客の声を分析することでサービス改善にも活用可能です。

〈物流ゾーン〉

トッパン・フォームズ「輸送容器所在管理システム LogiViewer」

「LogiViewer」は、パレットや輸送コンテナなど、製品の出荷などで使用する輸送容器を管理できるアプリケーションです。輸送容器は流通の過程で1カ所に滞留してしまったり、紛失してしまいがちですが、このアプリでは1台1台にRFIDタグやバーコードを付け、所在やステータスを一元管理することができます。また、展示では同社の運搬ロボット「サウザー」も披露。人の後を自動で追従して、障害物を避けて運搬することができます。追従する様子を実演し、会場でも大きな注目を集めていました。

キーエンス「ハンディターミナルBTシリーズ」

物流の現場では欠かせない、ハンディターミナルも進化しています。現在はバーコードやQRコードを読み込むタイプが主流ですが、こちらのハンディターミナルはOCR機能を搭載。「文字画像マッチング型」と「文字特徴学習型」の認識エンジンをハイブリッドしているため、高精度かつ高速でアルファベットや数字を読み込むことができます。たとえばバーコードと同時に使用期限や製造番号をスキャンすることができるため、目視に頼っていた部分でのエラーが防げるようになるなど、そのメリットは計り知れません。

〈食品/アグリゾーン〉

ウイングアーク1st「MotionBoard食品テンプレート」

大量のデータを分析するためのBIツール(ビジネス・インテリジェンス・ツール)の普及が進む中、こちらの製品はExcelからビッグデータまで多様なデータソースを一元管理でき、専門的なプログラミング知識がなくても直感的に分析できるインターフェースを特徴としています。さらに、センサーからのデータをリアルタイムで可視化、スマートフォンをセンサーとして利用できるアプリを提供するなど、IoT関連機能も充実。これらの機能を食品業界向けに最適化したテンプレートを提供しています。

内田洋行「スーパーカクテルクラウド植物工場向けソリューション」

屋内でレタスなどの野菜を栽培する「植物工場」の分野ではスタートアップ企業の参入が相次いでいます。ただし植物工場では育苗や収穫など独特の業務があり、その業務管理は簡単ではありません。この製品は、統合型基幹業務サービス「スーパーカクテルクラウド」の植物工場向けに提供されている基幹業務システム。生産現場と営業現場のコミュニケーション機能、生産・原価・販売管理機能、データ分析・可視化機能がパッケージ化され、植物工場に必要なあらゆる業務をカバー。自社で構築するよりも低コストで導入することができます。

〈クラウド&ERPゾーン〉

内田洋行「スーパーカクテルクラウド(販売・会計)」

ERPパッケージ「スーパーカクテルシリーズ」がクラウド環境(IaaSやAWS)で稼働できるアプリケーション。スーパーカクテルの特徴である柔軟なカスタマイズ性を維持しながら、サーバ保守・運用業務の効率化や状況に応じたサーバリソースの拡張など、クラウドの恩恵を受けることができます。「スーパーカクテルデュオ」の販売管理パッケージ会計パッケージなど、各シリーズに対応しているほか、サーバ保守などマネージドサービスも提供。一括購入ライセンスのほか、クラウドでの運用に適した利用型のライセンスも用意しています。

ユーザックシステム「Autoブラウザ名人 Autoメール名人」

ユーザックシステムが提供しているのは、“働き方改革”で注目を集めている「RPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)」を利用した、PC上で動作する自動化アプリケーション。「Autoブラウザ名人」ではウェブブラウザ操作を自動記録とスクリプト編集機能で自動化し、「Autoメール名人」ではアイコン化された操作を組み合わせてフローを設定することでメールの送受信に伴う業務を自動化。手作業でと比べ、ヒューマンエラーを防ぎ大幅な効率化を実現することができます。

〈会議&コミュニケーションゾーン〉

内田洋行「Surface Hub

最大84インチの大画面ディスプレイには資料を映せるだけでなく、タッチ入力とペン入力が可能なホワイトボードとしても機能。さらにカメラ、マイク、スピーカーが装備され、Skype for Businessを活用して遠隔会議を簡単に行うことができます。Windows PCも搭載されているため、PowerPoint・Excel・Word などを画面上で、直接ペンで編集することもできる、オールインワン型の会議効率化デバイスです。現在、多拠点でコミュニケーションが必要とされる企業などで導入が進んでいます。

内田洋行「SmartRooms

「SmartRooms」は、会議室の予約・運用をサポートするシステム。多くの企業で会議室が“カラ予約”されていることで生じるロスを、利用状況をリアルタイムで確認できるようにすることで解消します。その仕組は、会議室前に設置したタブレットとグループウェアがクラウドを介して連携することで、会議室が予約されているか否かを即時に把握できるというもの。部屋前端末のほか複数の会議室の利用状況が一括表示される集中端末も組み合わせて運用ができるほか、会議室利用ログデータを閲覧・分析することもできます。

〈福祉ゾーン〉

内田洋行「絆見守りサービス」

ケアマネジメント支援の介護ソフト「絆 高齢者介護システム」を中核とし、センサーを活用した介護業務効率化ソリューションです。心拍や深呼吸数を感知するセンサーや、ドアの開閉を感知するセンサーで要介護者の就寝時間の行動をモニタリングし、異常があればスマートフォンなどのデバイスにアラートを通知。これによって要介護者の状態をリアルタイムで把握でき、事故の削減はもちろんのこと、介護業務の負担軽減を実現することが可能になります。

〈その他〉

FUJINET SYSTEMS JSC「オフショア開発(ベトナム)」

展示会場でひときわ目を引いたのが、ベトナムの民族衣装・アオザイを身にまとったこちらの女性。〈クラウド&ERPゾーン〉に出展していたベトナムの企業「FUJINET SYSTEMS JSC」のブースで、日本の基幹業務システムの開発を得意としています。会場には外国人ビジネスパーソンの姿も見られ、国際的にも注目を集めていることがうかがえました。

【特別講演】「優れた経営者の条件」

締めくくりに行われたのは、一橋大学大学院国際企業戦略研究科教授の楠木建氏による「優れた経営者の条件」と題した特別講演。「戦略を担うのは「経営者」であって「担当者」ではない。戦略ストーリーを創るためのセンスという観点から、優れた経営者の条件を論じる。」という楠木氏の講演に、訪れたたくさんの参加者が熱心に耳を傾けました。

こうして大盛況のうちに幕を閉じた「内田洋行ITフェア2017」東京会場。テーマに掲げた「ツナガル、ヒロガル、アツマル、カエル。」のとおり、国内外から集ったビジネスパーソンが集い、セミナーや展示を通して知見を深めました。登壇者から語られた内容や展示された製品・サービスは、どれも最先端のものばかり。ここでのつながりがさらなる広がりを生み、ビジネスの現場が進化していくことを内田洋行は目指しています。

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