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【食品工場長向けコラム】 出勤退勤管理の徹底 〜ICチップカードが有効〜

2022/10/17 [食品,コラム]

今回の食品工場長向けコラムは「出勤退勤管理の徹底 〜ICチップカードが有効〜」と題して、工場内で作業されている方の出勤・退勤をきちんと把握することの重要性や、ICチップの利用についてお話します。

出勤退勤管理の徹底

静岡の幼稚園の送迎バスで、園児がバスの中に放置され、亡くなると言う痛ましい事故が発生してしまいました。炎天下の車中に子供を放置して、死亡させてしまう事故が毎年の様に事故から学ぶことはなく起こっています。

食品工場で働く私たちは、対岸の火事としてこの事故を見るのではなく、どんな事故でも自分を成長させ組織を成長させる、他山の石として事故を捉える事が大切です。

工場の中で体調が悪くなり、倒れてしまう事を想定してみます。
私も20代の頃、工場での作業中にギックリ腰を起こしてしまい、歩けなくなった経験があります。そのときには、周りに多くの方がいたので助けてもらうことができましたが、一人で工場中を確認する品質管理の早朝チェックの時に、ギックリ腰で体調を悪くしてしまったらどうなっていたかと想像すると、怖くなってしまいます。

大きな地震があって停電したときに、あなたの工場の中に何人作業していて、すべての方が避難したか確認することができますか。

最近のタイムカードは、指紋、顔認証などで、カードが無いものが増えています。
地震が発生し、直ぐに停電してしまった時に、直ぐに作業中の方が確認できますか。
幼稚園バスでも、バスに乗るときに名札などに付けられた、ICチップでスキャンし、降りる時にICチップをスキャンし、乗った人数と降りた人数が同じかどうかを確認すれば、一瞬でバスの中にいる幼児の人数が把握できるはずです。
スキャン装置には、UPS (無停電電源装置)を付けておけば停電時にも稼働します。

もちろん、設備を信用するだけでなく、組織のリーダーは、常に自分の組織の人数を把握し、確認することが必要です。
送迎バスであれば、送迎担当者が乗せる人数の把握、下ろす人数の把握を行い、保育担任に引き継ぐときには点呼が必要なのです。

工場で考えてみても、今日出勤するはずの方が出勤してこなければ連絡し、通勤中の事故などに遭っていないかを確認するのが、組織のリーダーの基本のはずです。
日常的にも、工場内の作業者が全員工場から退勤したことを確認し、施錠しているか、再度確認してみませんか。

工場内の出勤退勤管理のチェックリスト

項目 内容
1.作業中の作業者を把握できるか 工場内にいる、作業者の名前、人数を把握できる仕組みがあるか
2.停電時でも把握できるか 把握するシステムは、停電時でも稼働することができるか
3.各責任者は、欠勤時確認しているか 各責任者は、無断欠勤した作業者の状況を確認しているか
4.退勤時に全員の退勤を確認しているか 工場内の作業者が、全員、退勤したことを確認し、施錠しているか
停電しても常に工場内の作業者の人数、名前を把握できる体制

食品工場長向けコラムの記事一覧

・出勤退勤管理の徹底 〜ICチップカードが有効〜

カミナリ対策に無停電装置が有効

生産帳票の確認について 〜出荷判定を確実に〜

設備のバックアップについて 〜欠品を防ぐために〜

データの流出防止 〜パソコンなどの持ち出しを許可しているか〜

ICカードの利用 〜生産性向上、歩留り向上のために〜

アンテナを高く 〜最新の情報を集め、活用しているか〜

不審者対策ができているか 〜大阪放火事件から学ぶこと〜

ICチップカードの利用について 〜入場していい作業場かどうか〜

帳票の管理について、クレーム発生時にすぐに確認ができるか

現場で手書きの表示は行わない

帳票は毎日印刷すること

トレースバックできる仕組み作り

地域からの苦情の受付について

個人情報の取り扱いについて

危機管理センターの備えておくべき電気設備

危機管理センターの備えておくべき通信設備

危機管理センターという考え方

虫対策の必要性

殺菌の必要な設備の設計

こんな新設備の提案がほしい

ネット上の情報を確認していますか

ミス失敗の図書館が必要

安全衛生点検の必要性 〜転倒事故を防ぐために〜

コールセンターの必要性 〜違反の笛を吹くために〜

AI等の設備投資

食堂もキャッシュレスに。食品工場内のICカードの利用のすすめ

天災時には従業員との連絡を最優先で行うこと

通勤時の荷物について

清掃が工場管理の基本の基本 工場長の机は磨き込んでいますか

従業員満足を考えていますか

地域の方からいい会社と言われるために

生産性を上げるために、自分の設備と思える設備管理を

バイトテロを防ぐ従業員教育

残業の管理をどうすべきか

有給取得率を把握していますか

食品安全教育研究所 代表
河岸 宏和 氏

1958年1月北海道生まれ。帯広畜産大学を卒業後、農場から食卓までの品質管理を実践中。これまでに経験した品質管理業務は、養鶏場、食肉処理場、ハムソーセージ工場、餃子・シュウマイ工場、コンビニエンスストア向け総菜工場、玉子加工品工場、配送流通センター、スーパーマーケット厨房衛生管理など多数。毎年100箇所以上の食品工場点検、教育を行っている。
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