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【内田洋行食品ITフェア2018in東京】 RPAを活用した業務の自動化による働き方変革

2018/4/16 [RPA,ワークスタイル,セミナーレポート]

最近よく耳にする「RPA」と何か。同ツールを開発し、ソリューションを提供するユーザックシステムの担当者がわかりやすく解説します。また、食品総合商社の国分グループで経理財務業務を担う国分ビジネスエキスパートは、業務品質の向上を進める中、RPAツールを導入。どのように業務に組み込み、改革に取り組んできたかを具体的に説明します。

目次

  • <ユーザックシステム>
  • パソコンの定型操作をロボットが代行
  • ブラウザやメールを自動化するツール
  • <国分ビジネスエキスパート>
  • E-mail型EDIの操作を自動化
  • エラーによる作業の中断がなくなった
  • 本来やりたかった仕事に注力できる
  • <まとめ>
  • 付加価値の高い創造的な仕事へのシフト

内田洋行食品ITフェア2018 in 東京にて(ユーザックシステム株式会社 田中 卓 氏)

ユーザックシステム株式会社
パートナービジネス推進部 部長
田中 卓 氏

国分ビジネスエキスパート株式会社
経理財務管理部デジタル推進課 グループ長
東城 栄一 氏

2000年に国分株式会社へ入社。債権債務管理、売上仕入データ作成部署を経て現職に。現職では生産性・業務品質の向上にかかわる業務全般 および未収収益残高管理を兼務。

<ユーザックシステム>

パソコンの定型操作をロボットが代行

私どもは、オリジナルソフトのパッケージ開発・販売・サポートのベンダーです。特に、販売管理の周りにあるニッチな業務に対して、「名人シリーズ」というパッケージでソリューションを提供しています。

当社が提供しているRPAツールの中で最初にリリースしたのは、ブラウザの操作を自動化する「Autoブラウザ名人」です。2004年に開発しました。2010年には「Autoメール名人」も開発。現在、約600社に当社のRPAツールをお使いいただいております。食品メーカー、銀行、物流会社、官庁など、幅広い業種・業態・業務でRPAツールを利用いただくことが可能です。

RPAとは、ロボティック・プロセス・オートメーションのことです。人が携わる定型的なパソコン操作を、ソフトウエアの中のロボットに代行させることで自動化します。大きな特徴の一つは、既存のシステムをそのまま利用できることです。多くの事業所では、さまざまな業務でシステムを構築していると思います。このシステムを変更することなく、必要な情報を自動でインプットし、集計や分析、指示をアウトプットさせて次に回すことを、RPAツールは実施します。

RPAが適した業務は、主に次の3つです。

どんな部署でも、毎日パソコンに向かってキーボードとマウスを繰り返し操作している定型業務があると思います。それをRPAツールで自動化をすれば、ミスを出すことなく、またストレスを抱えることもなく、きちんと確実に処理することが可能になります。RPAツールを利用する部門や自動化できる業務についてまとめました。

ブラウザやメールを自動化するツール

当社がリリースしているRPAツールは次の通りです。

「Autoブラウザ名人」は、ブラウザの操作を自動化するツールです。ソフトウエア内のロボットが得意先など特定のウェブサイトにアクセスして、IDやパスワードを入力し、ログインしてメニューを選び、ページを遷移させて、必要な情報を見つけて選び取り、ダウンロードして、最後にログアウトします。
まず、この一連の操作を人がやります。すると、「Autoブラウザ名人」が手順を自動記録します。ただ、これだけでは自動化はできません。例えば、たまたまダウンロードするデータがない日は、ロボットはその状況を判断できず、動きを止めてしまいます。こう状況が起きないように、自動記録したスクリプトをあらかじめ編集し、ダウンロードするデータがないときはそのままログアウトするといった手順を加えていきます。このような編集作業を積み上げると、自動化ができるようになります。

「Autoメール名人」は、作業内容が分かるアイコンを使って、まず処理フローを作ります。例えば、受け取ったメールの中で、タイトルやアドレスから作業対象となるメールを選んで抽出し、そこにファイルが添付されていたら、しかるべきところに保存して開いて、自社のシステムに合うように変換して次のシステムに回します。このような一連の操作を、処理フローを作りながら自動化していきます。「Autoメール名人」の特徴の一つは、ファイルの変換機能も付いていることです。新たにプログラムを作る必要はありません。

ここで講演者のバトンタッチをさせていたただき、当社のRPAツールを使っていただいている国分ビジネスエキスパート株式会社の経理財務管理部 デジタル推進課 グループ長の東城栄一様に、その導入の経緯や効果などついてご紹介いただきます。

<国分ビジネスエキスパート>

E-mail型EDIの操作を自動化

国分ビジネスエキスパート株式会社
東城 栄一 氏

私ども国分グループは、食品の卸売業を営んでいる全国型の企業です。私が所属している国分ビジネスエキスパート株式会社は、国分グループの経理財務業務を担う経理機能会社として、昨年、設立されました。

「Autoメール名人」を活用して自動化した事例について紹介します。

私どもの商売は、メーカーから商品を購入して得意先に届けるというところがベーシックな部分になります。その形態は大きく二つあります。

一つは倉庫を介するスタイルで、メーカーから商品を弊社の倉庫に納品していただき、そこから得意先に出荷させていただくという形です。もう一つは「直送取引」と呼ぶスタイルで、メーカーから得意先に直接商品を納品する形です。今回の導入事例は、この直送取引に関わるところでした。売上仕入データを「Autoメール名人」で自動で作っていきました。

直送の取引では、商品が目の前を通りません。出荷のタイミングが分からないので、売上仕入のタイミングをとるために、メーカーに協力をいただいて、商品が動いたときに出荷案内を私どもに送っていただきます。

この出荷案内は、紙の伝票でいただく場合と、データでいただく場合があります。

また、このデータには2種類あり、いわゆる専用のフォーマットを用いた「EDI」と、ExcelやCSVのファイルを添付したメールでいただく「E-mail型EDI」があります。この「E-mail型EDI」では、得意先からデータをいただけるという点はとてもありがたいのですが、メールを媒介している点でいろいろと課題がありました。

「Autoメール名人」を導入する前は、次のような業務フローになっておりました。特に、ファイル変換では、ExcelのマクロやACCESSなどを使う場合があり、特殊な作業スキルが必要で、メンテナンスが属人化していました。

エラーによる作業の中断がなくなった

この課題に対して、「Autoメール名人」を導入したところ、各作業ステップを完全に自動化できました。今は、人がやっている作業は一つもありません。自動化にあたっては、情報システム部門の担当者を入れず、業務部門の担当者だけで取り組みました。現場の担当者が、もともとあった仕事をそのまま移し替える形で自動化できたのです。

導入の効果は、一言で言えば、生産性の向上です。この中には「自動化」「エラーレス」「メンテナンス性向上」の三つの要素が含まれています。特に、ファイルを変換するときにエラーがなくなったのは、成果の一つでした。それまでは、例えば全角で数字を入れるなどの小さなミスでも、エラーが発生しました。こういったことが度々あり、その度に原因を見つけなくてはならないなど、苦労していました。ところが、「Autoメール名人」で入力の仕方をきちんと決めたところ、細かいエラーで作業が中断するということがなくなりました。

メンテナンス性も、大きく向上したと感じています。現場の業務部門において、ExcelのマクロやACCESSのスキルを持っている者は多くありません。以前は、エラーが出てもすぐに対処できないこともありました。今回、「Autoメール名人」を導入するにあたって、私どもはある段階で全員に教育をして、誰もがメンテナンスをできるようにしました。

本来やりたかった仕事に注力できる

現在、メール作業を自動化しましたが、日々の対応を一人の者に集中させることはやらないようにしています。人間であれば、会社を休むこともありますし、退職することもあります。リスクヘッジとして、現在は5人を当てています。

新規開発体制についても、もともとは1名でしたが、ここが属人化していて課題となっていました。そこで、「Autoメール名人」で作業の載せ替えをしていく過程で、現場の者に教育をしました。現在、新規開発が必要なときは10名の中の誰かが対応することになっています。

また、トラブル対応についても、先ほどの10名の中で5名ほど選別して、もう少し踏み込んだ教育を実施。さまざまなエラーに対して、すぐに対処できる体制を整えました。

よく、RPAツールを導入すると、作業の自動化による効率化の部分が強調されます。しかし、実際に私が効果を強く感じたのは、自動化によって新たな時間が生まれ、その時間を本来やりたかった付加価値の高い仕事に振り向けられた点です。削減効果は、私どもの場合は、月間80〜90時間でした。0.5人/月程度です。しかし、実際にこの部分の仕事が取り払われて、現場のチーム全体で本来やりたかった仕事に注力できるようになりました。この変化が効果として大きかったと私は認識しています。

<まとめ>

付加価値の高い創造的な仕事へのシフト

皆さんの業務の中にも、人がやりたくない仕事や人がやらないほうがいい仕事がきっとあるはずです。その中には、RPAツールを導入できる場合があります。導入した事例の中には、人がいやがる仕事をロボットにさせることで、退職者が減ったというケースもあります。RPAツールの導入は、単なる効率化ではなく、現場の担当者の働く意欲を高めるなど、働き方改革を進めることにもつながるのです。

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