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【内田洋行食品ITフェア2018in東京】 廃棄を減らす監視システムの構築について 〜賞味期限別の予定在庫を管理し自動で発注〜

2018/4/16 [食品,ERP,セミナーレポート]

基幹システムで賞味期限別在庫管理をすでに構築されている、またはこれから取り組まれる食品業様は少なからずあると思います。ここでもう一つ踏み込んでみませんか。全ての在庫商品はやがて納品許容期限が切れてしまいます。例えば3週間後に納品許容期限の切れる商品が問題在庫なのか、そうではないのか、わかる術をお持ちでしょうか。事例を元にどのようなシステムなのか、どのように構築するのか、本当に廃棄を減らせるのか、一緒に考えてみませんか。

目次

  • 在庫に関する業務の最適化支援一筋に18年
  • 廃棄を減らす方法は二つしかない
  • φ-Pilot Seriesの特徴
  • 期限切れ商品の問題
  • まとめ

内田洋行食品ITフェア2018 in 東京にて

株式会社フェアウェイソリューションズ
ソリューション営業部 マネージャー
藤田 裕 氏

1980年IT企業入社。基幹系、貿易系、ERPの業務上流工程、各種設計を担当。2000年以降、物流系業務を担当。2013年からφ-Pilotのコンサル、営業支援を開始。

在庫に関する業務の最適化支援一筋に18年

株式会社フェアウェイソリューションズは、2000年に設立した社員約25名の小さな会社です。

前身は、1976年に設立した株式会社エルムです。その後、ウッドランド株式会社に社名変更、1996年に株式店頭公開し、オーストラリアにてToona Softs社を設立。在庫引当・コントロールに特化した、SCM領域の業務実行支援ソフトの開発に着手。2000年に、独立系ソフトウエアベンダーとして株式会社フェアウェイソリューションズを設立。以来18年、在庫に関する業務の最適化支援ソフトに特化して開発・販売を行ってきました。

廃棄を減らす方法は二つしかない

今回は、廃棄を“減らす”監視システムの構築についてお話しします。

ですが、 “減らす”ではなく、“減らせるかもしれない”“減らそうとする”が本当のところです。システムを組むだけでは廃棄は減らせない。それほど簡単なことではないということはあらかじめお伝えしておきたいと思います。

廃棄を減らすとは、賞味期限切れ在庫を可能な限り削減するということです。

賞味期限別在庫管理はすでにほとんどの食品メーカーがやろうとしているのではないかと思います。しかし、現在庫がわかるだけでは、廃棄を減らすことはできません。

廃棄を減らすポイントは2つです。
1)出荷許容期限を考慮した補充計算
2)出荷許容期限切れの事前アラート

つまり、「過剰な在庫を持たない」「期限切れ前に気づいて対策を打つ」ということです。

廃棄削減のためにできることとしては、この2つしかありません。

たった2つですが、これがなかなか難しいのです。

φ-Pilot Seriesの特徴

今回紹介するのは、弊社が開発した、φ-Pilotです。

φ-Pilot Series(ファイ・パイロット シリーズ)は、出荷予測、需給監視、補充計算など、一連の受給・在庫管理業務のスピードアップと精度向上を支える“業務支援型”ソリューションです。

φ-Pilotは、単独で機能するシステムではありません。基幹システムと連携して、基幹システムから引き出した出荷データや在庫データをもとに、期限切れ間近の商品について警告を出したり、許容期限を考慮した商品の補充量計算をするといった、高度な判断を自動化するシステムです。

具体的には以下の3つの機能があります。
1)異常のアラート(気づき)
2)グラフィカル表示(可視化)
3)シミュレーション

1)異常のアラートでは、このままでは過剰在庫を抱えてしまう、あるいは明日にも賞味期限が切れてしまうという場合にアラートを出す機能です。
2)は、数値をグラフ化し、各種の在庫情報をひと目でわかるようにします。
3)は、出荷予測、出荷実績に基づき予定在庫を予測する機能です。明日、1週間後、1カ月後の未来の在庫補充量を予測し、賞味期限や許容期限を考慮した補充量を計算します。

特徴は次の2点です。

1)日本の商習慣に合った、きめ細かなオペレーションが可能

在庫管理システムはアメリカ製やイスラエル製のものが多いですが、日本製なので日本の商習慣に合った、きめ細かな業務オペレーションが可能です。

合理化できる業務は極力自動化し、人間判断を必要とする業務は気づき(アラート)機能とシミュレーション機能で支援し、最終的な判断や運用は人ができる余地を残すことで、最も実用的な機能バランスを実現しています。

2)「在庫」の時間軸上の変化を捉えたダイナミックな予定在庫計算

φ-Pilot では、1年先までの日々の在庫推移がわかります。週単位、月単位で見ることもできます。ここに出荷予測や輸送・調達の制約条件などを加味して「未来のいつの時点で、在庫がいくつ必要なのか」を予測し、適正補充量を算出します。

φ-Pilotは、主に食品製造業向けの業務支援ソリューションシステムです。

販売計画(出荷計画)⇒在庫計画⇔補充計画までをカバーしています。

つまり、どの時期にどのくらい売れそうか、どの時期にどのくらい在庫しておけばいいのか、どのタイミングでいくつ補充しなければならないのか、というところまでです。補充計画を受けて、何月何日に何をどのくらい生産するかという「生産計画」まではカバーしていません。

販売計画(出荷計画)⇒在庫計画⇔補充計画まででPDCA(Plan Do Check & Action)サイクルを回しているのがφ-Pilotモジュールです。中でも力を入れているのが、Check & Action、つまりアラートの部分です。
・在庫バランス:予定在庫の異常(欠品・過剰)を監視 ⇒アラート
・出荷予実異常:出荷予測と出荷実績の乖離(上ブレ、下ブレ)を監視 ⇒アラート

出荷予測というものは長年やっていますが、そうそう当たらない。実績との乖離がないか日々追跡し、異常が発生したらアラートを出す。そこまでの作業は自動でやって、あとは人の目で見て判断する。それがφ-Pilotの特徴です。

期限切れ商品の問題

食品など、“販売可能な期間が限定されている商品”を扱う企業にとって、期限切れ商品はデッドストックであり、会社の利益を圧迫します。食品製造業の皆さんにとって、商品の期限切れ予防は大きな課題です。

商品の“期限”の代表例としては、クリスマス商品、夏限定など、あるシーズンやイベント期間など需要期が限定されるもの(需要期限定型)、ある期日をもって後継商品へ切り替わってしまう商品(商品切り替え)、食品や医薬品など賞味期限や有効期限などの条件が商品に定められており、一定期間内に回転させないといけないもの(期限付き商品)があります。

これらの期限付き商品は、賞味期限や出荷許容期限、ロットbネどを管理する必要があり、入出荷にも対応しなければなりません。そのため、基幹システムが複雑にならざるをえません。

また、入荷および検品時に期限情報を入力し、入出荷時には、先入先出を正確に行わなければならず、期限情報単位で棚卸も必要です。現場での手間が膨大になります。これを完璧にこなせている企業は多くないと思います。

期限付き商品を扱う企業の主な課題は、
1)在庫の出荷許容期限切れによる欠品(販売機会損失)を防止したい。
2)出荷許容期限切れの在庫ロスを予防し、廃棄・処分損を低減したい。
の2点です。

1)の解決策としては、出荷許容期限を考慮した最適な補充量を、システムによって自動算出することです。

φ-Pilotは、商品ごとに期限が異なり複雑な生産必要量の算出を自動で行います。基幹システムと連動して、工場に対する生産依頼を出力まで自動化すれば、業務プロセスの省力化になります。

2)出荷許容期限切れの在庫ロスを予防し、廃棄・処分損を低減するためには、事前アラートによって、期限切れを予知し、早めに対策を打つことです。

φ-Pilotは、販売計画、生産計画から予定在庫をシミュレーションし、予定在庫のバランス異常を検知しアラートを出します。見落としを防ぎ、事前の対策が可能となることにより、機会損失の防止やデッドストック化の抑制につながります。

まとめ

期限切れのロスを防止するためには、まずは、「日別の予定在庫」を正確にとらえる仕組みが不可欠です。φ-Pilotは、商品ごとに期日の異なる商品の複雑な在庫管理を自動化し、過剰や不足など異常の可能性がある場合には事前にアラートで知らせます。早めに対策を打つことで、デッドストックの発生を抑制し、機会損失防止になります。

φ-Pilotは、適正在庫を予測することはできますが、必ずしも予測が当たることばかりではありません。異常の早期発見はシステムにまかせ、問題の対応や判断は、人間がするのが現実的です。

冒頭で、「システムを組むだけでは廃棄は減らせない」と申し上げた真意はここにあります。

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