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【内田洋行食品ITフェア2019in東京】 RPAを利用して多様化する電子取引に対応し、受注業務の効率化に成功

2019/4/22 [食品,RPA,セミナーレポート]

長野県上田市に本社を置く信州ハムでは多様化する電子取引に対応するためにRPAツールを導入し、受注業務の効率化を進めています。今回は、信州ハムにおけるRPAツールの活用方法とその導入効果を紹介します。また、信州ハムで利用しているユーザックシステムのRPAソリューションの紹介とともにRPAの導入の進め方を合わせて紹介します。

目次

  • <Part1 RPAソリューションとは>
  • 15年も前から業務の自動化に取り組んできたユーザックシステム
  • <Part2 Autoブラウザ名人の導入事例 信州ハム>
  • RPAで注文メールを受注データに変換、出荷指示書を送付
  • WebEDIの急増が導入の背景に
  • 人件費削減、ミスの激減、休日出勤も不用に
  • まとめ
  • <Part3 RPA最新事例>
  • 大手食品卸
  • 外食チェーン
  • 食品製造
  • 導入のポイント

内田洋行食品ITフェア2019 in 東京にて

信州ハム株式会社
総務部 情報管理課 課長
久 聡紀 氏

ユーザックシステム株式会社
取締役 マーケティング本部長
小ノ島 尚博 氏

<Part1 ユーザックシステム RPAソリューションとは>

ユーザックシステム株式会社 取締役 マーケティング本部長 小ノ島 尚博 氏

15年も前から業務の自動化に取り組んできたユーザックシステム

弊社はもともと基幹システムの設計開発保守を行ってきました。その後、お客様のニーズを受け、基幹システムと連動した、受発注業務や、入出荷検品などの物流ソリューション、伝票発行等の帳票ソリューションなどのパッケージソフトを開発してきました。

今でこそ、RPA(Robotic Process Automation)という言葉が広く使われるようになりましたが、それよりもずっと以前から、業務の自動化には取り組んできました。

たとえば、2004年には、「WebEDI受信名人」を発売。紙ベースだった注文書、納品書、請求書などの文書のやりとりをデジタル化・自動化しました。2008年には「Autoブラウザ名人」を発売。ブラウザ操作の自動化を可能にしました。2010年に「Autoメール名人」を発売し、あらゆるメール操作を自動化。そして2018年には、あらゆるパソコン操作を自動化する「Autoジョブ名人」をリリースしました。

名人シリーズは、画面操作を自動化するRPAだけでなく、自社の業務カレンダーに合わせたスケジュール管理や実行結果のメール通知、データ変換など、業務プロセス全体を自動化できることが最大の特徴です。

現在、約780社のお客様にご利用いただいています。

Autoジョブ名人、Autoブラウザ名人は、人が行ったパソコン操作を自動記録し、スクリプトとして保存します。そのスクリプトを編集し自動化シナリオを完成させます。

作りやすく、また編集も簡単にできることが特徴です。

<Part2 Autoブラウザ名人の導入事例 信州ハム>

信州ハム株式会社 総務部 情報管理課 課長 久 聡紀 氏

Autoブラウザ名人の導入事例として信州ハム様の事例をご紹介いただきます。

信州ハムは長野県上田市にある、ハム・ソーセージの製造販売の会社です。1947年に創立し、今年で72年目を迎えました。従業員は460名。主な製品は発色剤・着色料・保存料・リン酸塩といった添加物を使用せずにつくった「グリーンマークシリーズ」です。当初は、見た目が他社製品のようなきれいな色ではないため、消費者からあまり受け入れられず苦労しました。最近は健康志向で注目を浴びているシリーズです。「爽やか信州軽井沢シリーズ」は、本場ドイツの伝統の味を受け継ぎながら日本人の味覚に合わせた高級品シリーズです。

RPAで注文メールを受注データに変換、出荷指示書を送付

下図は、当社のシステム概要図です。

Autoブラウザ名人、EOS名人NETを導入し、基幹システムと連携させています。Autoブラウザ名人で、取引先からの発注データを受信して、受注データに変換し、基幹システムに送ります。基幹システムから、全国7拠点に出荷指示書を出し、各拠点では指示書に従って取引先に出荷するという流れとなっています。

WebEDIの急増が導入の背景に

2005年頃から、WebEDI(Webによる受発注)が急増し、手作業では難しくなったためオペレーターの増員をして対応していました。しかし、発注データのダウンロード⇒リネーム⇒指定フォルダへの保存という作業過程で、人的ミスが絶えませんでした。

また、オペレーターの能力差や、引き継ぎ不足等のため作業が遅れ、出荷遅延も起こっていました。情報システム部門にもオペレーターの指導などが負担となっていました。

そこで、2006年にAutoブラウザ名人の前身であるWebEDI受信名人を導入し、その後Autoブラウザ名人に移行して現在に至ります。

人件費削減、ミスの激減、休日出勤も不用に

Autoブラウザ名人により、一日あたり250件の送受信が可能となりました。そのため、オペレーター等の人件費を削減することができました。

また、自動化によって人が作業しないため、人的ミスがなくなりました。システム部門への問合せ等もなくなり、システム部門の負担も軽減されました。

従来は、受注処理の時間が担当者ごとにまちまちで、作業が遅れたり、忘れてしまうこともあり、次の荷揃えや出荷の遅延にもつながっていました。

しかし、自動化によって、受注処理が定時に行われ、作業計画を効率的に立てられるようになりました。

またユーザックシステムに依頼し、ブラウザで送受信状況を確認できる画面を作成してもらったことで(下図)、さらに業務の効率化ができました。

送受信がエラーなると処理結果がエラーとなり、「実行指示ボタン」が現れます。 「実行指示ボタン」を押すことで再度送受信をすることができます。

休日や帰宅後は、スマートフォンにエラー通知メールが入るので、休日出勤や残業をしなくても、その場でスマートフォンを操作して送受信指示をすることができます。

注文は356日、いつでも入ってきます。以前は休日や帰宅後にトラブルが発生すると、自宅でパソコンを立ち上げて対応するか、出社して対応していました。現在、情報管理課は3名という少人数ですが、この管理画面ができたおかげでかなり管理が楽になりました。

まとめ

(1)RPA導入のメリット

・人為的ミスの削減

・マンパワーの有効活用:RPAにより空いた人員をRPAでは補えない他の業務へ回せる。

(2)名人シリーズの良い点

・導入コストが安価である

・開発生産性が高い

(3)今後の取り組み

・RPAの拡充

現在はブラウザに特化したRPAのみの運用ですが、今後は、その他のパソコン操作についてもRPAを使っていきたいと考えています。

<Part3 RPA最新事例>

ユーザックシステム株式会社 取締役 マーケティング本部長 小ノ島 尚博 氏

大手食品卸

従来手作業で行っていた、メールでの注文受信⇒フォルダに保存⇒手作業で仕入れデータに変換し基幹システムに連携という作業を自動化。人的ミスがなくなり、月83時間の業務時間を削減。

外食チェーン

外国人労働者やアルバイトなど、ステイタスの異なるスタッフの勤怠管理を自動化。パスポートやビザの期限切れや保険手続きの更新などのアラートも自動でエリアマネージャに連絡。従来、人海戦術で行っていた作業から解放された。

食品製造

手書きの注文書をFAXで受信、これをデータ化する転記作業に1日7時間がかかっていた。これをOCRで読み取りデータ化。RPAで基幹システムに送ることで大幅に業務が効率化した。

導入のポイント

上記3つの事例のように、各企業によってソリューションは異なります。

業務全体を見渡して、何を改善したいのか、その中で、RPAで対応できる部分はどこか、明らかにしたうえで導入を検討しましょう。

RPAを導入する際の、システムやベンダーの選定ポイントとして、以下の3点が重要です。

(1)稼働の安定性

言うまでもなく、ビジネスを継続していくうえで、安定性はとても重要です。

(2)稼働実績

どれだけ多くの実績があるかもチェックポイントです。実績があるベンダーであれば、様々なケースに対応した実績がありノウハウが豊富です。

(3)導入のしやすさ

低コストで導入できる、シナリオ作成が簡単である、サポート体制がしっかりしていることなども、大切なポイントです。

RPAの導入には、次の3つのレベルがあると考えられます。

レベル1) 個人的な単一業務(簡単な画面操作)

レベル2) 少し複雑な画面操作(分岐処理など)

レベル3) 基幹業務に関わる、ミスが許されない業務(企業間のデータ交換など)

レベル1くらいなら、現場に任せてもいいかもしれません。

レベル3になると、しっかりしたシナリオ設計やエラー時の迅速な対処、安定した自動化が必要になるため、専任SEやSIベンダーの支援が必要です。

これらのことも勘案しながら、社内のRPA導入と業務自動化をぜひご検討ください。

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