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【内田洋行ITフェア2019in東京】 「内田洋行ITフェア2019」(東京会場)開催レポート

2020/1/30 [おすすめ,セミナーレポート]

2019年10月24日、東京・港区の明治記念館で「内田洋行ITフェア2019 [公式サイト]」が開催されました。今回のテーマは「デジタルビジネス時代の変化に立ち向かう」。少子高齢化や労働力不足、ニーズの多様化などを背景に、ICTの活用は企業経営における最重要課題となっています。各界の有識者が課題解決の具体例やこれからの展望を語る講演や、最前線のソリューションの展示を多数行った東京会場の様子をお届けします。

目次

  • 【講演】著名な経済学者からIT企業まで各界の第一人者が登壇
  • 【展示】6エリア・46ブースで最先端のICTソリューションを展示
  • 東西で3,200名以上の申込・来場者が集った2019年のITフェア

会場となった明治記念館

【講演】著名な経済学者からIT企業まで各界の第一人者が登壇

伊藤元重氏

東京大学名誉教授 学習院大学国際社会科学部教授 伊藤元重氏

まずは講演の様子から。今回、特別講演のためにお招きしたのは、テレビ番組のコメンテーターとしても活躍する、東京大学名誉教授、学習院大学国際社会科学部教授の伊藤元重氏。国際経済学を専門とし、長くグローバル経済の現場を見続けてきた経済学者ならではの視点で、デジタルトランスフォーメーション(DX)の必要性など、経済の展望と今後の企業経営について語りました。

そのほか、「働き方改革」「物流改革」といった大きなテーマから、「クラウド」「RPA」「管理会計」など個別具体的な事例まで、15の講演が行われました。「製造のプロセス全体をデジタル化〜AI/IoT/BIを活用したデジタル化で工場が変わる、経営が変わる〜」と題した講演では、「IoTニュース」代表の小泉耕二氏がモデレーターを務め、ウイングアーク1st営業カスタマーサクセス本部製造企画営業部部長の荏原光誠氏、富士通のシニアエバンジェリスト・及川洋光氏、内田洋行ビル事業推進部部長の山本哲之がそれぞれ製造現場の事例を紹介。

また、「働き方改革×グループウェア」をテーマとしたセミナー「Microsoft TeamsとPower Platformで広がるOffice365の活用」では、内田洋行ネットワークビジネス推進部の太田浩史がOffice365の活用方法をレクチャー。事前予約制で行われた各種講演に、多数の参加者が耳を傾けました。

【展示】6エリア・46ブースで最先端のICTソリューションを展示

そして、講演の合間におおいに賑わったのは、46ものブースが設けられた展示会場。今回は「スーパーカクテル」「食品・物流ソリューション」「基幹システム・連携システム」「先端ICT」「会議・コミュニケーション」「福祉」の6つのエリアに分けて、ICT関連企業の製品が紹介されました。それぞれのエリアごとにその内容をご紹介します。

〈スーパーカクテルエリア〉

このエリアに並んだのは、2018年11月にリリースされた内田洋行の基幹業務システム「スーパーカクテルCore」をはじめとするスーパーカクテルシリーズ。「販売」「FOODs」「会計」「物流」など業種・業務別に特化した4製品と、「スーパーカクテルイノーヴァ」が展示されました。

スーパーカクテルは中堅中小企業のお客様向けの、販売管理業務支援を中心とした基幹業務システムです。お客様の業界特有の業務にフィットし、ビジネスプロセスの生産性向上を支援します。

担当者いわく「『スーパーカクテルCore』は刷新してちょうど1年が経ち、定着してきたと思います。各社の情報システム担当者の方が多く来場されました」とのこと。新機能を確かめに来た旧バージョンのユーザーも多数ブースに訪れてくださったそうです。

〈食品・物流ソリューションエリア〉

食品・物流業界における多様なソリューションが展示されたエリアで注目を集めていたのが、富士フイルムビジネスイノベーションジャパン、ウチダテクノ、デジタル・アド・サービスの3社が連携した「販促物価値化ソリューション」。これはデザイン・印刷・加工までワンストップでのサービスを実現することで、食品業界のきめ細やかな販促を効率化するというもの。

「食品業界は季節ごとに販促を行うため、小ロットでの印刷ニーズが高いんです。私たち3社のサービスや製品を導入することで印刷業務を内製化し、さらにデザインやカッティングまで、いつでもどこでもできる態勢ができます」と担当者。多様化するニーズに応えるために企業が連携した好例といえそうです。

〈基幹システム・連携システムエリア〉

OCRソフトや経費精算サービスなど、基幹システムと連携した多彩なシステムが紹介される中、生産設備の模型が目を引いていたのがテクノツリー「XC-Gate.ENT」のブース。従来は現場に出向いて取得していた生産設備のデータを、サーバを介して離れた場所でもExcel上で確認・操作できるようにする、“工場の見える化”をサポートする製品。

また、ハンモックは2つのブースを展開。名刺管理ツール「ホットプロファイル」はオペレーターが情報を入力する正確さと顧客管理機能が特徴。「AnyForm OCR」は事前に設定することで、どんな形式の帳簿も電子化できる優れもの。あらゆる業務においてICT化が進められていることを体感できるエリアでした。

〈先端ICTエリア〉

「先端ICT」の名のとおり、未来を感じられる製品が多数展示されていたこちらのエリア。とくに注目を集めていたのが、積水樹脂キャップアイシステムとTHKインテックスが手がけるピッキングロボット「NEXTAGE」。画像認識と異なる機能を備えた双腕で、柔軟なピッキング作業を実現します。

エプソン販売の「LightScene」は映像による空間演出をかなえるプロジェクターで、PCに接続せず手軽に利用できるのが特徴。商業施設や空港での導入が進んでいるそうで、新しい技術が新しい発想を生み出す、先端ICTらしさあふれる製品です。

さらに、今回は富士通のさまざまな製品群も紹介。圧倒的に軽量な法人向けモバイルPC「LIFEBOOK&ARROWS Tab」、リアルタイム音声認識・翻訳ツール「FUJITSU LiveTalk」、AIを活用した機械翻訳ソフト「Zinrai文書翻訳」などが展示されました。

〈福祉エリア〉

少子高齢化や人手不足などの課題解決がもっとも望まれているのが福祉の分野。こちらでは、ケア情報の記録や分析、ケアプラン作成、介護保険請求など高齢者介護施設における業務を支援する介護ソフト「絆 高齢者介護システム」(内田洋行)の介護情報タブレットシステムを紹介していました。「現場でとったメモを事務所に戻ってから入力する手間が省けるほか、写真も音声も記録できるようになりました」と担当者。

そのほか、各種センサーと組み合わせることで入所者の状態がリアルタイムでわかる「ライフリズムナビ+Dr」(エコナビスタ)も、「絆 高齢者介護システム」のデータと連携できるようバージョンアップしていました。

さらに、「先端ICTエリア」に展示されていたイノフィスの「マッスルスーツ」にも注目が。こちらは実用性が非常に高いパワードスーツで、中腰での動作の負担を軽減するというもの。なんと10秒で装着完了、介護の現場での活用が期待されている製品です。

〈会議・コミュニケーションエリア〉

最後にご紹介するのが、今回、会場内でもひときわ目を引いたこちらのエリア。内田洋行の会議室予約・運用システム「SmartRooms」をはじめとする会議関連のソリューションが立体的なブースに集められていました。

「SmartRooms」と連動する「会議改善診断サービス」は、会議状況を見える化し、会議運営の効率化と、生産性向上を実現する新サービスです。会議の参加人数や利用時間といった会議のデータとグループウェア、施設利用状況など様々なデータを組み合わせて分析することで、改善を支援するサービスです。

富士ソフトの無人受付機「moreReception(モアレセプション)」のデモンストレーションも行われました。担当者の呼び出しやQRコードによる来場受付手続き、ICカードの発券などを無人で行えるため、オフィス移転などを機に導入いただくことが多いそうです。

また、今年9月に出荷開始されたばかりのマイクロソフトの新製品「Surface Hub 2S」には常に人だかりが。4K+の50インチマルチタッチディスプレイを採用し、複数人による同時書き込みやグループチャットもできる、新しい会議のスタイルを象徴する製品に多くの来場者が注目していました。

東西で3,200名以上の申込・来場者が集った2019年のITフェア

休憩会場内では、内田洋行の食品業のお客様の提供による美味しそうなお菓子・飲み物のほか、淹れたてのコーヒーなども振る舞われ、どの時間帯も多くの来場者の姿が見られました。それぞれの休憩テーブルでは、これからの企業のあり方や、ICTの活用方法が語られたことでしょう。

スーパーカクテルユーザー様の製品

スーパーカクテルユーザー様の製品(お菓子・飲み物)のご紹介コーナーはとても好評のため、毎年恒例になりつつあるそうです。

講演・セミナーや展示ブースの内容は毎年変化があり、出展社からは具体的な提案として展示され、参加者の熱量や知識はさらに高まります。1日をとおして、テーマとして掲げた「デジタルビジネス時代の変化」の潮流を肌で感じられる機会となりました。内田洋行は、グループビジョン「情報の価値化と知の協創をデザインする」を掲げ、これからもデジタルビジネス時代におけるさまざまな分野の発展に貢献していきます。

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