作業場には多くの帳票に記録が残されています。帳票は、何枚あるか、帳票自体が管理されているかを定期的に確認することが必要です。特に、クレーム等で、加熱時間、温度を変更した場合、帳票に反映されている事が必要です。
新商品の製造が始まった場合、新規食材の入荷が始まった時にも帳票の更新が必要です。
帳票が作業場に何枚存在し、更新を何時行ったかの確認の記録が必要です。
あなたの工場では、帳票ナンバーと更新日が明確になっていますか。
帳票の一覧表、帳票ナンバーの一覧表を直ぐに確認することができますか。
今日現在、工場全体で帳票が何枚あって、記録がきちんとされているかどうか、どなたかが管理されていますか。帳票の記入漏れがあった場合は、誰かが気がつく体制がとれていますか。
特定の商品にクレームがあった時に、直ぐに必要な帳票が何枚必要かを確認することができますか。
帳票の保管管理は、紙ベースでファイルしている工場、パソコンでデーター管理している工場に大きく分けることができます。
冷凍食品など、賞味期限が長い商品の場合、帳票の保管期間も長くなってしまいます。最終商品にクレーム等が起きた時に、直ぐに必要な帳票が確認できるようになっていますか。
図の夜店の紐くじのように、必要な紐を引くと、必要な帳票がつながってくる管理が必要です。最終商品をぬいぐるみとすると、ある紐を引っ張ると、ぬいぐるみを出荷したとき、配送したとき、製造したとき、製造に使用した原材料、添加物、包装資材までの帳票、記録が、紐について直ぐに確認できることが必要です。
ぬいぐるみが必要なときには、どの紐を引くとぬいぐるみがついているかが、直ぐにわからなくてはならないのです。パソコンで帳票を管理している場合、最終商品のロット番号などを入力すると、自動で必要な帳票が出てくるといいのですが、単純に作業日ごとにスキャンして保管してしまうと、作業日すべての帳票を印刷し、その中から必要な帳票を探し出す必要があります。
定期的に、最終商品に問題があった場合の帳票確認の訓練を行い、直ぐに必要な帳票を探し出すことができるかの確認が必要です。
帳票は、納品先の配送車の温度管理、原材料の入荷時の温度管理も含まれます。
クレームがある商品で起きたとして、帳票が紐につながっているかどうか、再確認を行ってみませんか。必要な帳票類の確認が、30分以内にすべて確認する事ができますか。
賞味期限のまだある最終商品の記録は、すべてそろっていますか。一ヶ月以上経った商品の記録類は倉庫に保管していて直ぐに確認できない、といったことはありませんか。
記録を確認するシミュレーションを行ってみませんか。
・ICチップカードの利用について 〜入場していい作業場かどうか〜
・帳票の管理について、クレーム発生時にすぐに確認ができるか
・食堂もキャッシュレスに。食品工場内のICカードの利用のすすめ
食品安全教育研究所 代表 1958年1月北海道生まれ。帯広畜産大学を卒業後、農場から食卓までの品質管理を実践中。これまでに経験した品質管理業務は、養鶏場、食肉処理場、ハムソーセージ工場、餃子・シュウマイ工場、コンビニエンスストア向け総菜工場、玉子加工品工場、配送流通センター、スーパーマーケット厨房衛生管理など多数。毎年100箇所以上の食品工場点検、教育を行っている。 |
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