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【食品工場長向けコラム】 清掃が工場管理の基本の基本 工場長の机は磨き込んでいますか

2020/2/17 [食品,コラム]

今回の食品工場長向けコラムは「清掃が工場管理の基本の基本 工場長の机は磨き込んでいますか」と題して、清掃の習慣の重要性についてまとめました。

目次

  • 5Sの最後のSの教育ができているか
  • 磨き込みが必要
  • 習慣とは何か

5Sの最後のSの教育ができているか

整理(Seiri)、整頓(Seiton)、清掃(Seisou)、清潔(Seiketsu)、習慣(Syukan)、この頭のSを取って5Sと言います。5S、特に工場周辺、外周の5Sが出来ない工場は作業場内の管理は全く出来ていないと私は思っています。従業員駐車場に車を止めて、工場の玄関までの道路を、あなたの工場では、どなたが清掃していますか。

道路がアスファルトで舗装される前の日本では、家の前の道を毎日、掃除している光景が見られました。繁盛している飲食店やお店の前の道は、いまでも、毎朝綺麗に掃き清め、水をまき、盛り塩を行っているお店もあります。コンビニも、汚れていなくてもドアのガラスを綺麗に磨き込んでいるお店もあります。神社、お寺では、参道を綺麗に掃き清めています。

「毎日入り口を掃除しなさい」と責任者が指示しても、「ゴミも落ちていないし、綺麗だよ」と声が戻ってきそうです。

磨き込みが必要

カウンター越しに調理しているところが見えるお店に行くと、板前さんが使用している包丁を見ることが出来ます。刺身包丁などをよく見ると、刃がついていない峰から平と呼ばれる部分が、輝いているお店があります。包丁は、刃を研いでいれば調理に問題は無いのですが、この平の部分を磨き込み、鏡の様に仕上げることで、水をはじき、水玉状になり、衛生的に使用できます。車を洗うときに、汚れを洗剤で落として綺麗にしておくだけでなく、ワックスを掛けて磨き込むと、水をはじき綺麗に見えるのと同じ理屈になります。

ウイスキーなどを飲むバーに行くと、バーテンダーの方が、布でグラスを磨き込んでいます。グラスに水垢、指紋などがついていないように磨き込んでいるのです。

玄関のガラス、玄関までの道路にゴミが落ちていなくても、毎朝磨き込むことが、工場管理の基本だと思いませんか。「汚れていても作業には問題無いよ」との声が聞こえそうですが、掃き清めた道路、磨き込んでいるガラスは、「いい仕事をしよう」というメッセージになるはずです。

習慣とは何か

清掃が出来ている状態とゴミが落ちていない状態は異なります。事務所の机でも、毎朝、埃が落ちてなくても、拭き上げる事が必要です。机を効率よく拭くためには、机の天板の上に、何も置いていないことが大切です。パソコン、電話なども天板から浮かして設置することで、清掃作業が効率的になります。現場のサニテーション作業も、同じ作業を行うときに、どうすれば今より効率的になるかを常に考える必要があります。楽に、効率的に作業が出来れば、生産性が上がります。

事務所のパソコンの置き方、電話の置き方、掃除の仕方を見るだけで、作業性を常に考えている現場かどうかが解るのです。

常に整理整頓されている、机の上であれば、拭き掃除が楽に綺麗にできます。

では、習慣とはどんな事でしょうか。机の上に書類を放置したまま帰宅した方が、誰からも注意されることなく、自ら「あー、片付けないで帰ってしまった」と気がつき、反省することが出来る職場の事です。さらに、従業員同士が自ら注意し合える職場になれば、ミスが起きない仕組みにつながります。

大きなミスを起こさないためには、5Sの徹底、特に、従業員全員が自ら、毎日磨き込む事が重要だと思います。

あなたの職場の玄関のガラスは毎日磨き込んでいますか。

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・清掃が工場管理の基本の基本 工場長の机は磨き込んでいますか

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バイトテロを防ぐ従業員教育

残業の管理をどうすべきか

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食品安全教育研究所 代表
河岸 宏和 氏

1958年1月北海道生まれ。帯広畜産大学を卒業後、農場から食卓までの品質管理を実践中。これまでに経験した品質管理業務は、養鶏場、食肉処理場、ハムソーセージ工場、餃子・シュウマイ工場、コンビニエンスストア向け総菜工場、玉子加工品工場、配送流通センター、スーパーマーケット厨房衛生管理など多数。毎年100箇所以上の食品工場点検、教育を行っている。
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