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【食品工場長向けコラム】 ミス失敗の図書館が必要

2020/9/16 [食品,コラム]

今回の食品工場長向けコラムは「ミス失敗の図書館が必要」と題して、過去のクレームや労災、同業他社の事故事例などの情報を収集し、従業員の教育に役立てることの重要性についてまとめました。

目次

  • 「他山の石」の図書館

「他山の石」の図書館

食中毒の患者を治療する医者になるためには、国家試験に合格しただけでは満足に患者を治療する事はできません。先輩について修行し失敗を繰り返して成長します。よく「医者は患者を殺してからが一人前」などと言われますが、食品工場では「食中毒事故を出してからが本物」などとは言えないのです。

一度でも食中毒事故を出してしまうとお客様の安心感が無くなってしまうのです。新型コロナウイルス等の感染症についても、クラスターが発生したカラオケハウスなどの従業員の管理状況、吸排気状況、トイレの管理状況などを、他山の石として、情報を開示することで、再発防止策を考える事ができるはずです。

食品業界は、毎年、食中毒の発生事例を、食材毎、発生要因毎にまとめ、再発防止策に役立てられるようになってきました。

例えば、2000年に発生した大手乳業メーカーは、過去にも同じ原因で食中毒事故を学校給食で発生させていたのです。

過去の食中毒事故事例を新入社員の研修で毎年教育していたそうです。しかし、2000年の事故の数年前から食中毒事故の事例の教育を止めたのです。自社で発生した過去の事故、クレームの事例など、定期的に従業員に教育を行う事が必要です。生乳の殺菌工程中に停電した場合は、再利用しないということを守っていれば、大きな食中毒事故は起きなかったのです。

自社の事例だけでなく、「他山の石」の事例も従業員に教育する必要があります。信じられない事ですが、食品工場から出荷された商品の表示を書き換える、段ボールを詰め替える等といった事は皆無ではないのです。

私の知っている工場でも、納品先の問屋さんの要望で段ボールを詰め替えた経験があります。

この時は冷凍食品の賞味期限が切れるので箱を詰め替えて賞味期限を延ばして欲しいという要求でした。

ハムメーカーの営業所で、豚生肉の産地を書き換えた事件もありました。

単純な書き換え方法で国産表示のそばにある特定の産地の表示をゴム印で押すという方法をとっていました。

冷凍食品などは、袋詰めされた商品にはロット番号だけで、賞味期限などは外箱のみに表示されています。外箱を入れ替えることで、容易に日付を伸ばすことが出来るのです。

日付表示、産地表示などは、外箱表示だけで無く、商品が包装された袋にも表示を行うべきです。購入し、冷蔵庫に保管するときにも、日付表示がある方が管理が容易になるはずです。

うち袋に表示がない方が、使用する側にも優位だったとは思いたくも無い事です。

あなたの事業所の過去のクレーム、労災、同じ業界の他山の石の情報は、まとめられ、何時でも使えるようになっていますか。

大きな事故、労災などは、忘れないように、定期的に事例を持って、朝礼などで、教育を行う事が必要です。

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・ミス失敗の図書館が必要

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バイトテロを防ぐ従業員教育

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食品安全教育研究所 代表
河岸 宏和 氏

1958年1月北海道生まれ。帯広畜産大学を卒業後、農場から食卓までの品質管理を実践中。これまでに経験した品質管理業務は、養鶏場、食肉処理場、ハムソーセージ工場、餃子・シュウマイ工場、コンビニエンスストア向け総菜工場、玉子加工品工場、配送流通センター、スーパーマーケット厨房衛生管理など多数。毎年100箇所以上の食品工場点検、教育を行っている。
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