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【食品工場長向けコラム】 殺菌の必要な設備の設計

2020/12/21 [食品,コラム]

今回の食品工場長向けコラムは「殺菌の必要な設備の設計」と題して、衛生的な洗浄・殺菌を実現するために、生産設備の設計段階で考慮しておくべきポイントについてまとめました。

目次

  • 衛生的な洗浄・殺菌は設計で決まる
  • 殺菌効果の検証が必要

衛生的な洗浄・殺菌は設計で決まる

食品工場で使用する生産設備は、設計時点でよく考えていないと衛生的な洗浄・殺菌はできません。毎日塩素で殺菌する部品を安いからと言って、ステンレスの430で設計してしまうと、毎日塩素に浸けることで錆が必ず出てしまいます。

殺菌の必要な部品は、殺菌する薬剤に耐えられるような材質を使用する事が重要です。

材質以外も重要な点があります。例えば製品が触れる表面にねじを使用していて、そのねじが+ねじなどを使用していると、ねじの+部分に製品のくずなどが詰まってしまい、洗浄・殺菌が充分に出来ず細菌の巣になってしまいます。

製品の触れる所は、ネジなどのくぼみに、食物残渣が残らないような設計が必要になります。

部品などの取り付け時も、単純に取り付けるのでは無く、残渣が取れやすいようにRが必要になります。

洗浄出来ない部分についても、回転部分のオイルは食用のオイルを使用してあるかどうか、塗装ははげてこない焼き付け塗装をしてあるかどうかなどの確認が必要です。

設備を稼働するときに空気を使用する設備もありますが、その場合は、使用する空気に細菌を防ぐフイルターが使用してあるかどうか確認が必要です。

生産設備に使用する配電盤は、洗浄時の湿度に耐えられるような防滴設計が必要です。

塩素を使用する事の多い現場では、包装機などに使用している基盤を樹脂で固め、基盤の電子部品に塩素ガスの影響が出ないような工夫が必要になります。

殺菌効果の検証が必要

殺菌方法は、蒸気で蒸す方法、乾熱殺菌庫、アルコールなどの薬剤に浸ける方法など様々なものがあります。

いずれの方法でも殺菌効果を確実に上げるためには注意が必要です。例えば、殺菌したあとの備品類を何処に保管するか注意が必要です。蒸気殺菌した番重を殺菌していない台車に乗せた段階で殺菌効果は無くなってしまいます。

アルコール殺菌する場合は、まな板などを完全に浸ける事が大切です。まな板、包丁等をアルコールコンテナに満たして浸けていても、まな板がすべてアルコールに浸かっていないと殺菌効果がありません。

アルコールは一定の濃度よりも薄くなると効果が無くなります。殺菌剤の効果があるかどうか定期的に濃度の判定が必要になります。濃度を測定するためには、簡単な比重計の使用が便利です。

比重計の代わりにプラスティック部品で、一定の比重で浮くようなプラスティック部品を用意することで簡単な比重チェックができます。

アルコールであれば、比重測定、塩素であれば残留塩素濃度、洗剤であれば洗剤の濃度を測定することが重要になります。

備品の殺菌が確実に行われているかどうかの効果判定が定期的に必要です。

プラスティック樹脂で出来ている部品、コンベアベルトなどは熱殺菌、塩素殺菌を行ってしまうと変形してしまう可能性があります。

塩素殺菌が行えない物については、除菌洗剤に浸け込むことで殺菌が可能になります。洗剤各社から除菌洗剤が発売されていますので、除菌洗剤に確実に浸け込むことで殺菌できます。

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食品安全教育研究所 代表
河岸 宏和 氏

1958年1月北海道生まれ。帯広畜産大学を卒業後、農場から食卓までの品質管理を実践中。これまでに経験した品質管理業務は、養鶏場、食肉処理場、ハムソーセージ工場、餃子・シュウマイ工場、コンビニエンスストア向け総菜工場、玉子加工品工場、配送流通センター、スーパーマーケット厨房衛生管理など多数。毎年100箇所以上の食品工場点検、教育を行っている。
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