金属検出機、ウエイトチェッカーなどの生産設備には、通過数や排除数などの生産管理に使用できるデータが取られています。統計用のボタンを押すことで、設備内に保管されているデータを取り出すことができます。
作業者が記録している帳票も同じように、通過開始時間、通過数、排除数等を記録しています。作業者が記録するには、生産作業を止めペンを使用して記録しています。
紙を使用しない帳票を活用している現場でも、パソコンやタブレットに数字を打ち込むために生産作業を止めて入力しています。
生産設備内に記録されているデータを自動で取り出し記録することができれば、作業者は生産作業に集中することができます。単純な帳票としての記録だけでなく、ウエイトチェッカーから得られる通過数、重量の平均値、標準偏差などを取り出すことで、歩留の改善活動に生かす事ができます。
包装ラインは、生産計画通り生産する事が求められます。例えば、A商品は9時から10時半までに3,000pk生産する計画とします。
9時にラベル自動添付機が動き出し、10時の段階で2,000枚発行していれば、予定通りの生産ができている事になります。予定通り10時半に3,000枚発行できていれば、予定通りの生産と言うことになります。
生産管理の予定をタブレットで指示をし、結果をタブレットに入力するのではなく、ラベル自動添付機からデータを取得することで、作業者が帳票を記録する必要がなくなります。包装機の設定も生産計画のタブレットから自動的に設定できる様にすると、包装機の設定ミス等も防げます。
工場内には、生産設備の中に様々な生産データが貯められています。
溜まっているデータを自動的にパソコンに移行し、データを解析することで生産性や歩留りの改善活動に生かす事ができます。
せっかくペーパーレスのタブレットを使用していても、金属検出機からのデータを手入力し、何時にどの商品が終了したかを手入力していたのでは、作業者の生産性を上げる事はできません。
あなたの工場では、作業者の手入力を無くし、パソコン上から現在の工場の動きを読み取る事ができますか。
・帳票に頼らない管理
・食品工場の工場長の仕事とは 〜常に改善を求める姿勢が大切〜
・生産設備のデーターのバックアップ 〜停電してもデーターが残るか〜
・原料から最終商品への紐がつながるか 〜原材料、包装資材に問題があったら〜
・データの流出防止 〜パソコンなどの持ち出しを許可しているか〜
・ICチップカードの利用について 〜入場していい作業場かどうか〜
・食堂もキャッシュレスに。食品工場内のICカードの利用のすすめ
食品安全教育研究所 代表 1958年1月北海道生まれ。帯広畜産大学を卒業後、農場から食卓までの品質管理を実践中。これまでに経験した品質管理業務は、養鶏場、食肉処理場、ハムソーセージ工場、餃子・シュウマイ工場、コンビニエンスストア向け総菜工場、玉子加工品工場、配送流通センター、スーパーマーケット厨房衛生管理など多数。毎年100箇所以上の食品工場点検、教育を行っている。 |
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