HOME > 情報システム分野 > IT レポート > 工場改善の目標値を達成するために 〜毎日の記録が大切〜

【食品工場長向けコラム】 工場改善の目標値を達成するために 〜毎日の記録が大切〜

2025/6/19 [食品,コラム]

今回の食品工場長向けコラムは「工場改善の目標値を達成するために 〜毎日の記録が大切〜」と題して、実績値や気づきを毎日ノートに記録し、目標達成の方法を考え続けることの重要性についてお話します。

みなさんの今年度の目標値の進捗は、計画通りに進んでいますか。
「上からやれと言われた数字だから」とおっしゃる方も多いと思います。与えられた目標でも、自分ごととして消化し、どうすれば達成できるかを毎日考えることで、Leverage(効果のあるてこ)が見つかるような気がします。

自分で立てた目標値か

「生産性を昨年度より10%上げる」と年頭に上司から目標値を指示されたとします。
 「どうせ上から言われた数字を丸投げしているだけ」と思っても、一度、自分の中で数字を消化し、どうしたら達成できるかを毎日考え続ける事で、目標値以上の仕事が必ずできるものです。
自分が立てた目標値と思い、毎日、考えることが大切なのです。

毎日記録しているか

実績値を毎日記録することが大切です。例えば、体重を年度内に10%下げたいという目標を立てたとき、少なくとも、毎朝、毎晩、体重計に乗り、体重を記録することが大切です。

この時、パソコンなどに自動的に記録するのではなく、手書きでノートに記録することをお勧めします。

実績を記録するときに、昨日との変化、先月との変化を感じ、なぜ変化しているかをメモすることが大切なのです。大学ノートを見開きで1日1ページ使用し、毎日、出来事を記録していきます。

Leverage を明確にする

毎日体重を記録していて、毎週月曜日の朝に体重が1kg以上落ちていることに気がついたとします。食事量に大きな変化はないが、毎週日曜日の午前中にテニスをしている。そうか、体重を減らすためには、運動が Leverage(効果のあるてこ)になるのだ、と気がつくのです。

包装機の作業性を上げる目標値についても、毎日実績を記録し、変化があったときのメモを付けることで、作業性に寄与する項目に気がつくはずです。実績は、設備から自働で記録できます。しかし、考え抜いて自分で記録しないとこの気付きは得られないのです。

Leverage(効果のあるてこ)を見つければ、てこの原理で大きく数値を変化させることができるはずです。

目標値を達成するのに一番大切なことは、たとえ、与えられた数字であったとしても、自分で立てた目標は必ず達成できると思うことです。

過去に達成できなかった数字であっても、今年は何があっても達成できると信じることで、Breakthrough(現状打破)を起こすことができるのです。

自分の立てた数字を毎日記録し、毎日考え続けることが大切なのです。

目標値を明確に

工場改善の目標値を達成するためのチェックポイント

  • 今期の目標値を明確にしているか
  • 目標値の数値を毎日記録しているか
  • Leverage を明確にしているか

食品工場長向けコラムの記事一覧

・工場改善の目標値を達成するために 〜毎日の記録が大切〜

トラブル時の帳票類の確認について

異物クレームを減らすために

工場改善の目標値はなにか 〜帳票を記帳する目的は〜

ICタグの利用について 〜危機管理、生産性管理での利用〜

更にクレームを減らすために 〜従業員教育のいらない管理〜

クレーム要因の区分 〜特性要因図の作成〜

クレームを更に減らすために

クレームの要因分析

災害時の対応について

安全管理の考え方

プリメンテナンスの考え方

製造委託先の帳票管理について

入り数不足を無くするために

帳票に頼らない管理

知識の共有化について

包装フイルムのつなぎ方について

食品工場の工場長の仕事とは 〜常に改善を求める姿勢が大切〜

間接部門の合理化について 〜生産管理部門の省人化〜

原材料欠品防止について 〜原料庫の「見える化」〜

原材料管理について 〜適切な在庫の取り方〜

生産設備のデーターのバックアップ 〜停電してもデーターが残るか〜

原料から最終商品への紐がつながるか 〜原材料、包装資材に問題があったら〜

問い合わせ電話の対応 〜専用電話で確認できること〜

防火管理の必要性 〜自動消火装置の設置が必要〜

カミナリ対策に無停電装置が有効

生産帳票の確認について 〜出荷判定を確実に〜

設備のバックアップについて 〜欠品を防ぐために〜

データの流出防止 〜パソコンなどの持ち出しを許可しているか〜

ICカードの利用 〜生産性向上、歩留り向上のために〜

アンテナを高く 〜最新の情報を集め、活用しているか〜

不審者対策ができているか 〜大阪放火事件から学ぶこと〜

ICチップカードの利用について 〜入場していい作業場かどうか〜

帳票の管理について、クレーム発生時にすぐに確認ができるか

現場で手書きの表示は行わない

帳票は毎日印刷すること

トレースバックできる仕組み作り

地域からの苦情の受付について

個人情報の取り扱いについて

危機管理センターの備えておくべき電気設備

危機管理センターの備えておくべき通信設備

危機管理センターという考え方

虫対策の必要性

殺菌の必要な設備の設計

こんな新設備の提案がほしい

ネット上の情報を確認していますか

ミス失敗の図書館が必要

安全衛生点検の必要性 〜転倒事故を防ぐために〜

コールセンターの必要性 〜違反の笛を吹くために〜

AI等の設備投資

食堂もキャッシュレスに。食品工場内のICカードの利用のすすめ

天災時には従業員との連絡を最優先で行うこと

通勤時の荷物について

清掃が工場管理の基本の基本 工場長の机は磨き込んでいますか

従業員満足を考えていますか

地域の方からいい会社と言われるために

生産性を上げるために、自分の設備と思える設備管理を

バイトテロを防ぐ従業員教育

残業の管理をどうすべきか

有給取得率を把握していますか

食品安全教育研究所 代表
河岸 宏和 氏

1958年1月北海道生まれ。帯広畜産大学を卒業後、農場から食卓までの品質管理を実践中。これまでに経験した品質管理業務は、養鶏場、食肉処理場、ハムソーセージ工場、餃子・シュウマイ工場、コンビニエンスストア向け総菜工場、玉子加工品工場、配送流通センター、スーパーマーケット厨房衛生管理など多数。毎年100箇所以上の食品工場点検、教育を行っている。
ホームページ「食品工場の工場長の仕事とは」主催
メールマガジン「食品工場の工場長の仕事」を発行中
最新刊「最新版 ビジュアル図解 食品工場のしくみ」では、食品をめぐる問題が様々な形で話題になっている昨今、興味の高まる食品工場の品質管理や安全管理から、衛生管理、原材料管理、流通、商品開発などまで、わかりやすく解説する。

食品業の経営者・マネージャーの皆さまへ

主な製品シリーズ

  • 文書自動配信サービス「AirRepo(エアレポ)」
  • 業種特化型基幹業務システム スーパーカクテルCore
  • 会議室予約・運用システム SMART ROOMS
  • 絆 高齢者介護システム
  • 絆 障がい者福祉システム あすなろ台帳

セミナーレポートやホワイトペーパーなど、IT・経営に関する旬な情報をお届けする [ ITレポート ] です。

PAGE TOP

COPYRIGHT(C) UCHIDA YOKO CO., LTD. ALL RIGHTS RESERVED.