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【食品工場長向けコラム】 会社の方針を実現するために従業員一人ひとりが行うこと

2026/8/4 [食品,コラム]

今回の食品工場長向けコラムは「会社の方針を実現するために従業員一人ひとりが行うこと」と題して、食品工場の現場で「決められた基本を確実に続けること」の重要性についてお話しします。

会社では年度初めに、「品質事故ゼロ」「クレーム削減」「生産性向上」「異物混入防止」などの方針が掲げられます。

しかし、方針は掲示板に貼っただけでは達成できません。
本当に重要なのは、現場で働く一人ひとりが毎日どのように行動するかです。

特別なことをする必要はありません。
大切なのは、「決められた基本を確実に続けること」です。

■整理整頓をその場で行う

作業が終わった後に、「あとで片付けよう」「誰かがやるだろう」と考えないことが大切です。

・使った道具を元の位置へ戻す
・不要物を放置しない
・通路に物を置かない
・床に落ちたゴミを拾う

こうした小さな行動が、異物混入や事故を防ぎます。
整理整頓ができている現場は、異常にも気付きやすくなります。

■ルールを自己判断で変えない

食品工場では、

・手洗い
・温度確認
・金属検出機点検
・包材確認
・記録記入

など、多くのルールがあります。

忙しくなると、「今日は大丈夫」「いつも問題ない」と省略したくなることがあります。
しかし、事故は「たまたま省略した日」に発生します。
自分の判断でルールを変えないことが重要です。

■異常を見つけたらすぐ報告する

現場では、

・機械の異音
・温度異常
・包材違い
・異物発見
・従業員の体調不良

など、小さな異常が発生します。

その時に、「怒られたくない」「迷惑をかけたくない」と考えて黙ってしまうことが最も危険です。
小さな異常の段階で報告すれば、大事故を防げます。

報告することは悪いことではありません。
工場を守る大切な行動です。

■記録を正しく記入する

帳票は「やったことを書く」のではなく、「実際に確認した事実を残す」ものです。

・後からまとめて記入する
・確認していないのに○を書く
・他人の記録を写す

こうした行為は、重大な不正につながります。
記録は、自分自身と会社を守る重要な証拠になります。

■会社の備品を大切に使う

手袋、マスク、清掃道具、器具などを乱暴に扱うと、破損や異物混入の原因になります。
また、「会社の物だから関係ない」という考えではなく、
「自分たちの職場を守る」という意識を持つことが大切です。

■職場の雰囲気を良くする

安全な工場では、従業員同士の声掛けがあります。
「大丈夫ですか?」「床が滑りやすいですよ」「その作業危険ですよ」
こうした一言が事故を防ぎます。

逆に、挨拶が無い職場、注意しにくい職場では、小さな問題が隠されやすくなります。
良い職場は、一人では作れません。
一人ひとりの行動で作られます。

■SNSへの投稿を軽く考えない

最近では、軽い気持ちで投稿した動画や写真が大きな問題になる事例が増えています。
工場内の写真、製造中の動画、不適切行動の投稿は、会社の信用を大きく失わせます。
一度失った信用は簡単には戻りません。「これくらい大丈夫」が会社全体へ大きな損害を与えることを理解する必要があります。

■毎日の積み重ねが会社を作る

会社の方針は、管理者だけが努力しても達成できません。
現場で働く一人ひとりが、

・基本を守る
・異常を隠さない
・整理整頓を行う
・仲間と協力する
・ルールを軽視しない

こうした行動を積み重ねることで、初めて達成できます。

食品工場の品質は、設備だけで決まりません。
最終的には、「そこで働く人の行動」で決まるのです。

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食品安全教育研究所 代表
河岸 宏和 氏

1958年1月北海道生まれ。帯広畜産大学を卒業後、農場から食卓までの品質管理を実践中。これまでに経験した品質管理業務は、養鶏場、食肉処理場、ハムソーセージ工場、餃子・シュウマイ工場、コンビニエンスストア向け総菜工場、玉子加工品工場、配送流通センター、スーパーマーケット厨房衛生管理など多数。毎年100箇所以上の食品工場点検、教育を行っている。
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