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【食品工場長向けコラム】 朝一番確認する数値について 〜自動で集計されること〜

2025/6/26 [食品,コラム]

今回の食品工場長向けコラムは「朝一番確認する数値について 〜自動で集計されること〜」と題して、工場や生産現場の状況を把握するために必要なデータを毎朝チェックする習慣や、改善指導まで行える体制づくりの重要性についてお話します。

言葉を話すことができないペットの体調変化に気づくためには、ペットを良く観察し、いつもと違うことに気がつくことが大切です。しかし、24時間ペットを見ている訳にいかないので、体調変化に気がつくためには、どの数値を掴むことが大切か、あなたは考えたことがありますか。ペット用 Apple watch があればいいのですが、ペットの体調把握の第一歩の数値はなんだと思いますか。

あなたが朝一番に工場の体調を掴むための数値はなんですか。その数値を朝一番に掴んでいるか考えてみてください。

朝一番で確認する数値は何か

いい品質の製品を作り続ければ、必ず売上は伸びると、私は信じています。

朝一番に確認すべき数字は、売上、人時生産性、原材料の歩留、製品の出荷前検査の状況、製造現場の状況、異物検査の状況、設備稼働率、出勤状況など、生産現場は数値であふれているはずです。

朝一番、あなたが興味を持って昨日の製造現場の状況を確認している数字は、どの数字になりますか。

必要な数値は自動集計されているか

例えば、生産設備の稼働率を知りたいときに、「ちょっと待ってください、現場の帳票を集計しているので」と、昨日の数値を朝一番に確認できない状態になっていませんか。

理想的には、生産設備が生産計画通りに生産できているかどうかを、モニター上で常にみられるようにすべきです。生産計画から遅れた時には、アラームがでるようにすべきです。

数値に基づき指導することが大切

現場の責任者は、前日の数値、リアルタイムの数値を確認し、数値の異常などがあった場合は現場を確認し、改善の提案を指導することが大切です。

特に、歩留り、作業の進捗に問題があった場合は、その場で改善提案できる知識と経験が必要なのです。帳票の自動記帳が進んでも、数値を読み取り、何が問題かをその場で掴み、指導するために現場の責任者が必要なのです。改善指導を行い、現場の作業者が自ら数値の異常に気がつき、作業を改善できる能力を引き出すことが必要なのです。

言葉で表現できないペットの体調は、餌の摂取量で判断できます。いつもより摂取量が少なければ、体調が悪いことを表しています。

あなたの製造現場の体調を掴む数値は何か、どうすれば体調が良くなるか、指導することができますか。

朝一で確認できるか

工場の状況を把握して改善につなげるためのチェックポイント

  • 朝一番で確認する数値は何か
  • 必要な数値は自動集計されているか
  • 数値に基づき現場改善を指導しているか

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・朝一番確認する数値について 〜自動で集計されること〜

工場改善の目標値を達成するために 〜毎日の記録が大切〜

トラブル時の帳票類の確認について

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ICタグの利用について 〜危機管理、生産性管理での利用〜

更にクレームを減らすために 〜従業員教育のいらない管理〜

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クレームを更に減らすために

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災害時の対応について

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食品工場の工場長の仕事とは 〜常に改善を求める姿勢が大切〜

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原材料管理について 〜適切な在庫の取り方〜

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原料から最終商品への紐がつながるか 〜原材料、包装資材に問題があったら〜

問い合わせ電話の対応 〜専用電話で確認できること〜

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カミナリ対策に無停電装置が有効

生産帳票の確認について 〜出荷判定を確実に〜

設備のバックアップについて 〜欠品を防ぐために〜

データの流出防止 〜パソコンなどの持ち出しを許可しているか〜

ICカードの利用 〜生産性向上、歩留り向上のために〜

アンテナを高く 〜最新の情報を集め、活用しているか〜

不審者対策ができているか 〜大阪放火事件から学ぶこと〜

ICチップカードの利用について 〜入場していい作業場かどうか〜

帳票の管理について、クレーム発生時にすぐに確認ができるか

現場で手書きの表示は行わない

帳票は毎日印刷すること

トレースバックできる仕組み作り

地域からの苦情の受付について

個人情報の取り扱いについて

危機管理センターの備えておくべき電気設備

危機管理センターの備えておくべき通信設備

危機管理センターという考え方

虫対策の必要性

殺菌の必要な設備の設計

こんな新設備の提案がほしい

ネット上の情報を確認していますか

ミス失敗の図書館が必要

安全衛生点検の必要性 〜転倒事故を防ぐために〜

コールセンターの必要性 〜違反の笛を吹くために〜

AI等の設備投資

食堂もキャッシュレスに。食品工場内のICカードの利用のすすめ

天災時には従業員との連絡を最優先で行うこと

通勤時の荷物について

清掃が工場管理の基本の基本 工場長の机は磨き込んでいますか

従業員満足を考えていますか

地域の方からいい会社と言われるために

生産性を上げるために、自分の設備と思える設備管理を

バイトテロを防ぐ従業員教育

残業の管理をどうすべきか

有給取得率を把握していますか

食品安全教育研究所 代表
河岸 宏和 氏

1958年1月北海道生まれ。帯広畜産大学を卒業後、農場から食卓までの品質管理を実践中。これまでに経験した品質管理業務は、養鶏場、食肉処理場、ハムソーセージ工場、餃子・シュウマイ工場、コンビニエンスストア向け総菜工場、玉子加工品工場、配送流通センター、スーパーマーケット厨房衛生管理など多数。毎年100箇所以上の食品工場点検、教育を行っている。
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